氏名は「姓・名」の順に書くべし 2
氏名は「姓・名」の順に書くべし 2
さすがにもう少し説明がいるような気がする。
理由2:名前をどう表記するかは文化による
少なくとも中国人や韓国人は、国際的なニュースなどでも、自国の方法通り、ローマ字で姓・名の順番で名前を記す。ということは、決して姓・名の順番で書くことは、世界の少数派ではない。中国という、こと人数に関してはこの上なく心強い味方がいるのだから。
何にせよ、なぜ日本人は中国や朝鮮半島の人たちのようにできないのか。恥ずかしい限りだ。
「文化による」といえば、モンゴルでは姓をもたない人がいるときいたことがある。こういう場合はどうするのか。むりやり姓をつくらせるのか。もはや「どちらを先に書くか」といった問題ではない。異なる文化をどう理解するかと言う見識の問題だ。
かくいう我々日本人も、明治維新までは名字は一般には許されていなかったではないか。
また、「姓・名」か「名・姓」かは、単にそれぞれのコトバで「〜の」をどうあらわすかで決定されたのではないか。(推測)
日本では「ふじわらのかまたり」。
ドイツでは「Herbert von KARAJAN」。
まあ、車が右ハンドルか左ハンドルかの違いみたいなもので、優劣はつけられない。単に歴史的な偶然の結果である。
理由3:ヨーロッパでも「姓・名」の国がある
ハンガリーのこと。かの国の文化はアジアの影響を大きく受けており、というよりアジアから昔流れて来た民族らしく、マジャール(ハンガリー国語)の文法などもアジア的な要素が大きい。したがって、かの有名な作曲家/ピアノ奏者「フランツ・リスト」は、マジャールでは「リスト・フェレンツ Liszt Ferencz」と、「姓・名」である。ハンガリー人もよく「姓・名」を逆にとられてしまうことがあるそうだが、それはハンガリー人のせいではない。
他のヨーロッパ人の不見識
のせいである。
理由4:ヨーロッパでも「姓・名」か「名・姓」かは決まっていない
普段は「名・姓」を使用する人々も、住民票、試験などでは「姓・名」で書く。これは、人名録や一覧として人名を並べるとき、「名・姓」方式は不便であるという事実を示している。
イタリア語会話に出演されている「ジローラモ」さんは、子供のころ試験ではいつも「パンツェッタ・ジローラモ」と「姓・名」で書いていたので、ずっとそちらが正しいと思っていたそうだ。彼は著書でも「姓・名」で著者名を記している。「ここは日本だから」と思ってらっしゃるのかもしれない。
外国の検索頁を使用されている方ならすでにこの事実には気づいていると思う。人名録を調べると、
Lennon, John
という風に書かれているはずだ。
理由5:むしろ「姓・名」の方が国際標準に適している
前述の通り。人名では「姓」の方が現実に重要視されている。検索や一覧作成にどちらが適しているかはあきらかである。
以上で、日本人がローマ字で氏名を書くとき「名・姓」とひっくり返すのがいかに無意味かわかって頂けただろうか。ただし、「名・姓」の国へ移民したなら話は別。もちろんその国の方式を尊重すべきだ。
「名・姓」は、"Tetsuya Chikushi"、"Tetsuya Komuro"や「ジェリー藤尾」で十分だ。
ローマ字での氏名の書き方
それで、どう氏名をかくかということだが、至って簡単。山田太郎さんなら、
Yamada Taro
でよい。どちらが姓・名かをはっきりさせたかったら、
Yamada, Taro
YAMADA,TARO
とコンマを用いるか(西洋の人名録ではこれが一般的)、
YAMADA Taro
と大文字と小文字で区別してもよい。これらを併用して
YAMADA,Taro
とすれば完璧だ。これでわからない奴は放っとこう。
また、下手に
Taro Yamada
と書くと、
Dear Prof Taro
と、「山田教授」ではなく「太郎教授」に間違えられるということもある。(事実です)
(以上) 00/03/05
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