世界史

風の独断的考察

3 ギリシャ世界


<歴史ワーズ>

ポリスの成立、ヘレネス、バルバロイ、植民市

ポリス間の争い

貴族政治

裕福な平民(貨幣の普及)→重装歩兵部隊→参政権の要求

アテネ

ソロンの調停、市民の権利・義務を定める。市民の奴隷化の防止

クレイステネスのオストラシズム

他のポリス

混乱に乗じて貴族の政権を倒し、僭主政治(非合法に独裁権)→長続きしない

中にはペイシトラトスのように農民の保護、文化の奨励

ペルシャ戦争、マラトンの闘い(bc490

デロス同盟

アテネ

無産市民の政治参加(軍艦の漕ぎ手から)

民会(成年男子市民)

ペリクレスの許で民主政治完成(奴隷制を基礎、成年男子市民、直接民主制、政党なし)

ペロソンネソス同盟(スパルタ中心)、ペロソンネソス戦争

アテネ・デマゴーグの許衆愚政治→スパルタに屈服

ポリス間の争い、貨幣経済のよる甚だしい貧富の差→用兵の使用

用兵の雇用→市民自らポリスを守る原則は崩れる

カイロネイアの闘い、マケドニアの支配

<文化>

オリンポスの神々の信仰、人間と喜怒哀楽を共にする神々、特権的神官・固定した教典はない。現世を肯定。

ホメロス「イリアス」「オデュッセイア」

ヘシオドス「神党記」「労働と日々」(労働の尊さを歌った)

三大詩人、喜劇

写実的で均整と調和のとれた美術

フィディアス、「ミロのビーナス」

建築、ドーリア式、イオニア式、コリント式

自然哲学、ターレス、ピタゴラス、ヘラクレイトス、デモクリトス

ソフィスト(弁論、修辞)、プロタゴラス

ソクラテス→プラトン→アリストテレス

自然科学、ピタゴラス(数学)、ヒッポクラテス(医学)

科学的知識は工業生産に利用されなかった。

歴史の記述、ヘロドトス、トゥキディデス

<考察>

都市が一つの国家になる、という発想はそれまでになかったことよね。それ以前は大きな地域全体で国家を作っていた。でも面白いのはその地域に住んでいる人たちとそうでない人たちの区別が、まだ残っていた、ということ。

主体が地域から都市に移った、ということは、国家が地方にサトラップを置いたことの延長上にあるように見える。つまり国の動きを指揮する自我のようなものが、より小さなものへ、個人へと近づいていく過程みたいだっていうこと。

一方で、世界史上、画期的なことが起こる。それは民主主義!市民にしか参政権がなかったとは言っても、政治を動かす主体が、一人一人の意志に関わっていた、ということは、もうほとんど、現代の個人主義的自我に近いものがある。ソロンとか、クレイステネス、ペリクレスっていった人たちは、いったいどこからそんな画期的な発想を手に入れたんだろう?今までになかったものが、世界史に現れるというのは、ホントに神秘的な感じがする。

あと、ペルシャ戦争。いっぱいある戦争のなかでも、これは注目ね。それは新しい精神が古い精神から身を守った、ということ。もしこのとき、ギリシャが負けていたら、世界史は大きく変わっていたに違いないわ。現代に民主制なんてなかったりしてね。

文化でも、人間の関心はますます外側に向けられるようになったし、画期的なのは、哲学が始まって、人間が人間自身の手で、自分たちの存在についての疑問を解決し始めた、ということ。これはとりもなおさず、人間が自然からますます切り離れていったことの証ね。それまでは神様の言葉を聞いて、それにしたがって生きてきた。今、人間はもはや、それを自分たちの力で探求し始めたの。

古代ギリシャ時代っていうのは、人間の自然からの精神的独立、個人主義、民主主義への目覚めという、すんごい時代だったのよ。

写実的な芸術、芸術的な建築、こんなのを見ていると、ああ、このとき人間は、この世界で自立したんだぁ、という感動的な思いがこみ上げてくるわ。ヘシオドスが労働を詩ったっていうのも、それまでには考えられなかったことよ。人間が自分たちの活動を、自分たちで賞賛し始めた。

自然科学も、自然と自分たちを切り離したものとして考えたことのはじまりね。

でも過ぎたるは及ばざるがごとし、詭弁や過剰な修辞が流行する。まるで現代と同じね。飾ってばかりで価値がない。自然から切り離れるっていうのは、そんなリスクも背負ってるのね。ソクラテスはその問題にマッコウ勝負した偉い人。人間は自然から独立したとは言っても、表面的に生きなければならないってことじゃないよね。どう生きるか、っていう問題も答えも、きっと人間の中にあるにちがいない。

きっとそんな考えがなくなって、市民が自分たちで自分のことを守っていくことをもおこたるようになって、金持ち主義になって、そんなことしてたから衆愚政治になって、それでこの文化はいったん、消えてしまわなくてはならなくなったのよ。



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