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江藤ゼミ 公開ゼミ
文責 平川康行
市民参加
昨今、自治体などで広く取り入れられている課題である。
シビルミニマムの充足をほぼ終えた自治体では次の役割として地域のまちづくり、
すなわちまちの「文化化」と呼べるものが、でてきた。
そこでは、昔の量充足の時代(ものとり)から質整備への転換がはかられる。そして地
方分権が進んでいることもこの流れに大きく影響している。地方に財源と権限が降りてき
た(実際はどうかはここでは触れないが)そのことにより地域独自のまちづくりが行える。
そこに市民の意見を取り込んでいこうという流れである。行政主体ではなく、市民と行
政の協働として魅力あるまちづくりを行うことが必要。
市民参加のメリット
市民の行政に対する関心の高まり
行政主導ではなく、市民主体の本来の政治の形を実現できる
地域の独自性を求められる
市民参加のデメリット
市民参加が行政側にお墨付きを与えるだけになってしまう恐れあり
事例
杉並区
「杉並住民自治基本条例」
住民が協働について考える機会をもつ。条例作成前から区民の活発な意見交換を提案
「杉並区男女共同参画サミット企画・実行委員会」
企画と実施の分かれ目
三鷹市
「オンブズマン制度」
住民が行政へ苦情を訴え。それを実現
横浜市
「住民参加の道路づくり委員会」
道路を作らないという選択肢もあり
論点
●市民参加といった場合の市民の定義
●昼夜人口をどう考えるか?
●市民参加が行政側にお墨付きを与えるだけにならないか?
●市民と行政の関わりかた
●議会と市民参加の関わり
語句説明
シビルミニマム・・・市民の最低の生活水準。上下水道の整備など。
昼夜人口・・・都市近郊のベッドタウンにみられる。労働者の移動によって昼夜の人口
が異なるもの。文中では昼間働きに出ていて、市民参加しづらいと思われ
る人を指した。
私見
市民参加には段階があると感じた。それはいきなり行政側が協働、市民参加という言葉
でおしつけていくものではなく、市民の意識の充実から始めるものであろう。論点にも挙
げたが、市民の定義づけも定かではない。仮にその自治体に住所を置くものを市民と呼ぶ
とすれば、「はい、これからは市民参加の時代です。どんどん参加してください。」と、
市民に言ったところで、果たして意味があるのだろうか。行政と市民のパートナーシップ
が目指すものはそのようなものではない。このことを意識し市民参加をみていくべきであ
ろう。
参考文献
『協働社会のスケッチ』
『市民参加のデザイン』 ぎょうせい