Clinical Report Vol. 5

Hospice-1  PCCNS 概要

3月7日(火) 
8:00am-4:00pm @ Palliative Care Center of the North Shore

せっかくだからアメリカのいろんな医療機関を見てみたいなー、
と思って先生に相談したら、
UICの大学院の卒業生で日本人のナースが
郊外のホスピスで働いているから行ってみたら?と言われ、行ってきました。
彼女はなんと千葉大の卒業生だったんですね〜。大先輩!
半月前に一度おうちにおじゃましてそこのセンターの概要などを聞き、
それをもとに何を勉強したいか目的をはっきりさせて文章化し、
前もってセンターの方々に送っておきました。
アメリカでは、見学したい、というと、じゃぁ何を見たいの?何を勉強したいの?
とすぐ言われます。
なんとなく、って気持ちでは自分も何したいんだかわからないまま終わってしまうし、
向こうも何を教えていいかわからなくなるので当たり前のことなんだけどね。
何に興味があって、何を勉強したいか、常に目的をはっきりさせておくことは大事です。

PCCNS−Palliative Care Center of the North Shore 
これが今回見学した施設の正式名称です。非営利で経営されています。
Palliative は「一時的緩和」という意味で、
アメリカでもホスピスという名称では死を連想する人が多く
あまりポジティブなイメージではないので、
最近ではPalliativeを使う施設が増えています。
ここのセンターの主な部門は二つ、Homecare と Hospice です。
Homecare は日本でいう訪問看護のようなかんじ。
慢性病や高齢のためにADLが低下していたり、
家族がそういう患者の介護を見きれない場合のヘルプとして頼んでいるようです。
Hospice はさらに at home(在宅) と Inpatient Hospice Unit(ホスピス病棟)
に分かれています。
まずここですごいー、と思いましたね。
イギリスの流れではホスピスというのは「ホスピスケアを提供する医療施設(病棟)」
として定義されているけれど、アメリカではケアそのもの!
だから場所は関係ないんです。
自宅だろうと、老人ホームだろうと、他の病院に入院中だろうと、ホスピス病棟だろうと、
ホスピスケアを提供できる。そういう定義です。

Hospice への登録基準は
@余命6ヶ月以内と診断されている、
A主治医の承認、の2つです。
始まりは家族の相談から。
Admission Ns (登録係) のナースが主治医、家族、本人と話し合って決め、
そのあと initial assessment と呼ばれる最初のアセスメントのために
ナース(Ns)&ソーシャルワーカー(SW)が家庭訪問します。
それで必要なケア、訪問回数などを決めていくわけ。
ケアはチームを組んで行なわれ、
チームは基本的にNs、SW、Dr、CNA(看護助手・ヘルパー)、
ボランティア、チャプレンで構成されており、
必要に応じては他のセラピスト(PT、OT、ミュージックセラピスト、
アートセラピスト、マッサージ師など)もチームに加わります。
(現段階ではPCCNSではこれらのセラピストは外部に委託。専属PT、OTを雇用予定) 
患者のほとんどが在宅組で、
病棟は15床(14床稼動、ふだんは8〜9床患者が入院)ということもあり、
悪化して家族の手に負えない場合などに入院するようです。

病棟(Inpatient Hospice Unit:IPU)は
オフィスから車で5分くらいのところにあるRush大学病院の1フロアを間借りしている形。
ホテルのようにきれい!!
ブラインド、壁紙、カーペット、ベッドカバーなど
すべてがデザイナーによってコーディネートされていて、すごいよ〜。
24時間お見舞いOK。ペット連れてきてもOK。
各病室にはベッド柵3ヶ所に自動リクライニングのスウィッチがついているベッド、
TV、クローゼット、リクライニングチェア、机、
車椅子で使用できるシャワールーム&トイレ、
家族用エクストラベッド(全病室の半分に設置)があります。
この他病棟内には、図書室、リビング・ダイニングルーム(ホントのおうちのよう!)、
タブルーム(浴室。動けなくても入れる浴槽がある)、チャペルもあり、
あとはDrのオフィス、スタッフレポートルーム、カンファレンスルーム、
リネン庫、DME庫(Durable Medical Equipment:ディスポじゃない器材系)
がありました。
ちょー豪華。快適そうでした。

では、そこで行なわれるホスピスケアとは何か?それは次で・・・。

Hospice 2 へ

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