Clinical Report Vol. 11

Pediatrics−6 オペ後管理の復習

4月11日(火) 
10:00am-9:00pm Shriner's Children's Hospital

この日の学生の受け持ちは、大腿骨骨折でORIF
(観血的整復と内固定。なんのこっちゃ?日本語がよくわからん・・・)
を受けた10歳の男の子、
ダウン症で頭部にハローブレイスつけているフィリピンから来た9歳の女の子、
右腕切断(以前切断したが成長に合わせてまた手術)の18歳の男の子、
脊柱後わん症で脊椎固定の手術のために入院してきた14歳の女の子、などなど。
脊柱後わん症のコ以外はみんな当日オペで、オペ直後のケア。

実は私って整形外科はじめてどころか、
まともにオペ患者さん受け持ったこともない。
成人看護の実習では8日間の受け持ち期間のうち、
受け持ち患者さんはオペ前日の5日目にオペ中止になっちゃって、
急遽翌日から乳がんの患者さんを受け持たせてもらったけれど、
実習はオペ当日までで、ろくにオペ後の看護を実習できないまま終わってしまったのだ。
これはちょっとトラウマティックなショッキングな出来事だったのだけど、
そんな理由で今回はPost−operative(オペ後)の看護を復習する
よいチャンスだと思い、友達らについて見てまわった。

オペ後管理はみなさんよくご存知でしょうが、
15分バイタルに始まり、短時間にたくさん観察するべきことがある。
心音、肺音聴取、心尖拍動(おぉーこれ「しんせん」って読むこと、今知った!
英語ではapical pulseといいます)、O2サチュレーション、
PCA(患者自身でモルヒネを落とせる除痛管理マシーン)・IVポンプのレート確認、
腸蠕動音聴取、NPO、体位変換などなどやること盛りだくさん。
この他に、整形外科なので神経血管チェック(?Neurovascular check)も
大事な観察項目。
ここがフィジカルイグザムの活かしどころで、反射のチェックはもちろん、
脳神経の機能もアセスメントする。
神経系のアセスメントでは、皮膚の色、温度、大腿動脈など下肢の脈とり、
浮腫の有無、筋痙攣のチェック、
Capillary refill (日本語でなんというか知ってる方がいたら教えてください!!誰も知らない・・・。爪を押したりして、何秒で循環が戻るかチェックすること。アメリカではかなりメジャーなアセスメント方法で、4秒以内に戻ると正常。自分で爪を押してみると白くなってピンクに戻るでしょ?それです)などなど。
そういうことを繰り返し繰り返しやってたら、
オペ後はあっという間に時間過ぎてしまう・・・。
もちろんこの他に、ドレッシングチェンジやギブスの管理など
その後もやることはまだまだ続く・・・。
そして記録。こうして実習はあっという間に終わっていきました。

もちろんこれらは、「オペ後管理」として単独で行なわれるものではなく、
これまでのヘルスヒストリーに目を通し、他に潜んでいる健康問題をチェックし、
患者さんや付き添っている家族の方々とコミュニケーションをとりながら、
総合的にケアに結びついていくんですよね。
とにかくオペ後の看護ってどんなものか、イマイチ想像ついていなかった私には、
よい復習の機会となり、しっかり勉強できました♪
フィリピンから来た患者さんや、スペイン語しかわからないお母さんには、
またまた友達同士で協力し合って通訳していました。
ちなみに今回の学生は、ポーランド人、ギリシャ人、
フィリピン系ヒスパニック(タガログ、スペイン語、英語OK!)、
フィリピン人がいました。うーん、多民族国家だ!

夕食のための休憩もあり(ケアに忙しいのでないも同然)、8時には病棟からあがります。
その後カンファレンス。
受け持ち患者さんの紹介と今日行なったケア、明日はどんなことをする予定か、
などを発表した後、先生や友達からの質問と看護ケアの見直しなどを話し合いました。
病院を後にしたのは9時近く・・・。

ここの病院に限らずアメリカのほとんどの病院では、
看護診断を用いて看護計画を展開しています。
看護上の問題点を看護診断名でカテゴライズし、
あらかじめ各診断名にはケアプランが用意されています。
(看護ケアのマニュアルのようなもの)
例えばPotential altered respiratory function related to decreased mobility post spinal fusion (脊椎固定術後可動性の低下による呼吸機能の変調の可能性。日本語だとまどろっこしいですね・・・)。
Altered respiratory function (呼吸機能の変調)というのが大元の看護診断名で、
患者の状態や病棟(疾患)によって個別性を出して、
上記のような診断名になるというわけなのですが、
その診断名に対し、
1.呼吸機能のアセスメント(レート、リズム、深さ、質を観察、記録)、
2.皮膚の色、落ち着きのなさなどに気をつけて観察を続け、必要に応じて使用できるよう、酸素を用意しておく、
3.覚醒時2時間ごとに深呼吸&咳をさせる、
などといった関連看護計画がすでに1枚のシートになって、用意されているわけです。
それに個別的なケアを付け足して、看護計画の完成となります。
これは看護計画を立てる手間ヒマを省くことはもちろん、
みんなで問題点の捉え方を統一・共有し、
ケアもあらかじめベーシックなものは決まっていますから、一定の看護ケアの質を保てる
というわけです。
私はこのプロセスをけっこう気に入っていて、
日本にも導入されればいいな、と思います。
まぁ、看護診断の詳しい話は、改めてページを作る予定なので、そちらを見ていただくとして、
今回はそんな看護診断に基づく看護計画シートをもらってきたよ、
ってお話をしたかったのでした。(笑)

ここの病院は、見た目にもわかる疾患が多いため、
さらにこどもなので家族の心配も大きいため、
パンフレットも英語、スペイン語、ポーランド後、リトアニア語で
各種用意されていたので、こっちもいろいろともらってきました。

自分の勉強になったことはもちろん、
改めてアメリカの看護教育の実践的な面に驚きました。
先生、現場看護婦の監督なしにもしっかりオペ後の看護を自力で展開できる力が、
今の私にはあると思えず、
それを何の文句もなくこなし、さらに私にオペ後の看護を詳しく解説してくれる
みんなには脱帽です。 

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