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クソ座談会
お客様、火の通り加減は?
本日は最高の食材を用意致しましたが、お客様のご判断は以下のとおりとなっております。まだ食されていないお客様はこれを参考にしていただければ幸いです。
「危険度」
レポートの命は社会を揺るがす危険さにあります。ほかのことはさておき、レポートの評価の筆頭にくることは当然の理でありましょう。
レア「フェチ男とフェチ子」「現代日本の音楽と日本人」
ミディアム「セクシャルバイオレンス」
ヴェルダン「腐れよ形而上とタモリは言った」
コンビーフ「ギレン・ザビ」
魚肉ソーセージ「裏口国家公務員」
「充実度」
あくまで危険度の二の次でありますが、充実度もそれなりに重要であります。
レア「裏口国家公務員」
ミディアム「腐れよ形而上とタモリは言った」「ギレン・ザビ」
ヴェルダン「セクシャルバイオレンス」
コンビーフ「フェチ男とフェチ子」
魚肉ソーセージ「現代日本の音楽と日本人」
「文上手」
よいレポートはよい文章から。さりとて文章のよさが結果に比例しないのは周知の事実でありますが。
レア「ギレン・ザビ」
ミディアム「セクシャルバイオレンス」
ヴェルダン「裏口国家公務員」
コンビーフ「腐れよ形而上とタモリは言った」
魚肉ソーセージ「現代日本の音楽と日本人」
でっちあげ座談会
座談会ではない。座談してないから。座談できるほどの共通性は収録作品にはみられないし、またそれをむりやりひねくり出すのも不可能ではないが面倒だ。
だからこの座談会は勝手に書いた戯曲である。
まてよ、これで芝居をやれば座談会したことになるな。
時は禁酒法時代、深い地下の闇酒場。そこに歴史部員が数人。
マスター(以下ヒゲ)「お客様、そろそろクソ座談会を始めたいと思います」
眼鏡の男(以下腹直筋)「こんな共通性のない冊子で何を語れと?」
煙草の男(以下セシウム16)「それぞれのレポートをここで裁くっていうのは」
腹直筋「それいいね」
ヒゲ「当座談会のタイトルはこちらでご用意させていただきました」
マスター、紙を取り出す。そこには墨も鮮やかな楷書でこうある。
「陰茎大革命」
酒の男(以下非合理主義的社会派実存主義的ロマンチシズム)「本気か?」
ヒゲ「ジョ−クでございます」
「老いたる歴史部員の星への賛歌」
ハンフリー・ボガード似の男(以下大脳新皮質)「あれはあれでいいのに……」
ヒゲ「最初は“セクシャルバイオレンス”でございます」
セシウム16「まとまりを欠いてたけど、新しいジャンル開拓としては評価できるね」
腹直筋「でも、だから何が言いたいのかが分からない」
非合理主義的社会派実存主義的ロマンチシズム「冒険精神が大事だと思うよ。これまでの学習会では、あんなネタできる雰囲気じゃなかったろ?それの突破口の一つだと言えるんじゃないか」
腹直筋「ところで君の意見は?」
大脳新皮質「やっぱり陰茎大革命が……」
ヒゲ「次は“腐れよ形而上とタモリは言った”でございます」
腹直筋「ハンパ仕事。哲学に興味のある人には内容が浅すぎるし、興味ない人にはどうでもいい話。無理やり歴史にくっつけてごまかそうとしてるけど、それも成功したとは言いがたい」
非合理主義的社会派実存主義的ロマンチシズム「今重大なことに気付いた」
腹直筋「ほう」
非合理主義的社会派実存主義的ロマンチシズム「筆者が書くのが面倒だから、もう俺はしゃべらない」
ヒゲ「“フェチ男とフェチ子”ですな」
腹直筋「全体のねらいはいいとしても、ちょっとプロローグが冷めた」
大脳新皮質「たしかにあれを読んでる側よりも、読んでるのを見てる側のほうが恥ずかしい」
腹直筋「あれって一種の恥態プレイだよな。“恥ずかしい私を見て!”ていう感じ」
セシウム16「でも、心理学系のネタであれだけ盛り上がったのは、なかなかすごいんじゃない。歴史部らしくない光景だった」
クモ膜下出血「たしかにね」
腹直筋「誰だ、おまえ?」
クモ膜下出血「ちっ。誰も名前なんか見てないだろうから気が付かないと思ったのに」
ヒゲ「“ギレン・ザビ”はいかがだったでしょう」
大脳新皮質「人に決められたタイトルを、いつも通りの自分用のネタにもっていく力技がすごい」
腹直筋「言ってることはいつもと変わらないけどね。その点、何をやってもいいというせっかくのこの機会を逃してるわな」
非合理主<中略>シズム「ちょっとしゃべらせて」
セシウム16「まだいたのか」
非合理主<中略>シズム「ごめん。中略入れてもやつぱり面倒臭いからもういいっス」
ヒゲ「“日本人と現代日本音楽”については」
腹直筋「……」
セシウム16「……」
大脳新皮質「……」
ヒゲ「……」
ヒゲ「最後は“裏口国家公務員”でございます」
大脳新皮質「おふくろの味」
腹直筋「なんじゃいな、そら」
大脳新皮質「きわめて正統派の学習会だったから、これまでの乱れきったレポートの後では懐かしい感じがした」
腹直筋「せっかく冒険のチャンスだからいつもと違うことすればいいのに」
大脳新皮質「みんながみんなバクチは打てんがな」
セシウム16「それよりも、まえがきとか著者紹介を怒ってないかが心配だ」
密造酒を傾けながらの座談会は続いている。しかし突然多数の足音とともに十数人の男たちが店内になだれこんできた。
男「警察だ。お前たちを逮捕する」
腹直筋「クソッ。禁酒法がなんだってんだ」
男「誤解するなよ。罪状はお前たちの破廉恥なレポートの騒擾罪だ。お前たちには自分に不利な証言を黙秘する権利がある。弁護士は……」
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