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文明と精神
世紀末歓談 赤いナポレオン&緑のきゃみさん
〜きゃみさん〜
今、物質文明が精神文明の扉を開きつつあるという考え方があるんじゃけど、なんじゃかんじゃいっても物質文明の扉を開いたの精神文明だったじゃろ。宗教改革のときフランスのカルヴァンおじさんが新しいキリスト教の概念を提示したんじゃけど。つまり職業倫理と予定調和の考え方じゃわ。ここからプロテスタンティズムの倫理が発生して、それが近代の西洋資本主義のベースとなったんじゃ。そしてその近代資本主義が20世紀の物質文明の飛躍を促したんじゃけど、儂らはその間に数千年と続いとった神の倫理を捨ててしもうた。
〜赤ナポ〜
まあよう、文明とは高度経済成長のレポートにも述べたけどな、神の墓標を造るという人間の営みだわ。我々人間はな物質文明と精神文明の狭間で、長らく試行錯誤を繰り返してきたわけだけど。現段階でどちらのウエイトが大きいかと言ったらよ、間違いなく物質文明の方だわね。この点に関しては誰も異存ないはずだわ。
しかしよ、ここ数世紀の急速な物質文明の飛躍と精神文明とはだな、これまで水と油みていに異なると思われとったんだけどな。実は物質文明の飛躍が両者の差を縮める役目を果たしてきたんじゃねえかと今更ながら思えるんだわ。例えば俺ら文系の学生にとってな最も身近な理系科目である生物学の領域においてだけども、近年DNAの解読が話題になっとるわ。まあ、これがすべて解読された日には近代科学最後のブラックボックスとされとった人間の秘密、己の秘密が数値化されて公の下に曝されることになるんだわ。
人間の秘密ってのはよ、生体組成の物質的な面からと、自己の意志が何処に由来しているのかっていう精神的な面の二つに大別できると思うんだわ。これら二つの秘密が遺伝子によって巧妙にコントロールされているということが解ってまうんだわ。しかもな、利己的な遺伝子という言葉を出された日にはよ、首をくくりたくなってくるって。
〜きゃみさん〜
科学がまだ万能じゃなかった頃、人は自分の理解できん事や自然の摂理はすべて神のせいにできたんじゃけど。今の世じゃ、人間の心、もしくは哲学まで数字で解けるようになってしもうた。精神まで塩基配列に置き換えるまでに。
〜赤ナポ〜
文明とは知恵の実をかじることである。かじったら最後...
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