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コラム
マスメディア
〜必然と融合の20世紀〜
byつうじん
[技術の融合]
今、私たちが生きている時代は管理社会、大衆社会、情報社会、国際時代、組織の時代、都市の時代と複数の形容ができる。このような・・・化時代を形成した支配力の主投はメディア(媒体)の発達であろう。20世紀の科学技術の流れを包括的にふりかえるならば、ヒトの肉体や頭脳たるとを問はず、限りなく人間の機能を代用し置換してきたことだった。
前世紀からの電磁機諸現象の発見が矢継ぎ早に展開され、これをベースに電信電話機が発明され、一対一の有線通信からやがて、一対多数の無線通信、そして現代のテレビ、ラジオ、衛星通信、衛星放送といった不特定多数を対象とする情報伝達が発達していった。有線から無線、音声から画像、地上から宇宙へ、メディアの発達は技術史観からみれば必然の流れである。前世紀がメディアの誕生ならば、今世紀はマス(大衆)への第二の誕生である。
第二次世界大戦後、弾道計算用にアメリカで作られた世界最初の電子計算機(ENIAC)が完成した。現在のコンピューターの源流である。やがて1960年代に入り電子計算機と通信回線の結びつきが始まった。さらに1970年代に入り、半導体の高集積化(小型化)、高性能化、低価格化が進みミニコン、パソコンといった超小型計算機が現代にいたっている。それらが計算機センターとの通信ネットワーク、地上と衛生のネットワークが結びつくのも必然の流れだった。1970年代から80年代にかけてのこうした通信技術と計算や衛星技術の融合が、衛星通信、衛星放送、ケーブルテレビ、パソコン通信(インターネット)などのニューメディアを発達させる契機になり、ますます情報を加速させ、その処理に人間を悩ませる様相も示してきた。
以上のような情報洪水のなかで、20世紀という技術と情報の休みなくつづくマルチメディア融合のなかで人間自身が形骸化してしまうこともあるだろうし、ヒトの頭脳と機械のからだが融合したロボットが登場するSFの世界が想像できなくもない。
そして今世紀はまさに人々に政治や社会の物事に対する考え方や、国によって様々な価値観、生き方があることをメディアを通じマス(大衆)へと伝えた時代であった。同様に生活内容の同一化、人前で歌ったり、話すことが恥ずかしくなくなってきた時代、かといってその場に応じて気持ちや頭の切り替えができる人々が多いとは私はいえないと思う。
[国民と政治の融合]
メディアの発達は同時にマスコミュニケーション(マスコミ)を発達させた。テレビに代表される情報伝達手段は現代社会において国民と政治の世界をより一層近くした。20世紀はメディアを利用して国民大衆との間に親近感を保つことを約束した時代である。今日、テレビが日常のメディアになると、テレビに登場しないかぎり政党や政治家の存在は知らされないという社会的仕組みになってきている。たとえばわが国の最近の首長選挙にみられるタレント議員は政策よりもクリーンなパーソナリティーを追求し、議論の内容よりもとかく外見を重視しがちである。テレビがイメージの形成に関わっていることは言うまでもないがメディアを通じてまた、記者会見の全てを文字記録としてパソコン、ネットで提供するサービスも予定していることは国民に直に訴えかけ、国民が政治家の発言を監視する方向のものでありたい。
[情報の融合社会]
私たちは情報が伝わらなかったり、誤った情報のために多くの国民に取り返しのつかないことがあった歴史の事実を知っている。それは単に過去が文明の未発達のためというだけではなく「情報洪水」のなかの私たちが生きている今でさえも埋もれてしまっていることもある。「物事をありのままに伝えなさい」といわれたとき、あなたはそれを実行できるだろうか。ありふれた街のなかでさえもそれをあます事なく伝えることは物理的に不可能である。自分の主観でなんらかを取捨選択してヒトに伝えるだろう。それと同時に私たちがマスメディアによって伝えられる情報もなんらかの形で取捨選択されたものである。文章よりも古い歴史を持つ地図というものは縮小する以上なんらかを取捨選択せねばならず、時代、作成者の意図や目的に従って表現されるため同じ地域にしても様々な地図があった。
また、技術の進歩と同時に私たちは本当の自由というものを考えなくてはならない。当然規制されるべき法律というものは作られていくわけだが、世界的な不況による規制緩和の要求、メディアの発達と我々市民社会の常識と良識が必ずしも同時進行しているわけではなく、しかも現代の劇場的な性格を有する事件、ニュースにはジャーナリズムが自由主義をはき違えてしまっていることもある。私たちが取捨選択されたマスメディアのなかでより大切な情報を選び取ること、複数の情報を比較検討し、これから生きていく20世紀を時間の経過のなかで変わりゆく情報に関心を持っていくことだろう。もちろん私たちが得ようとする情報は発達したマスメディアからだけではなく、この世に生を受けてから直接体験してきたこと、そして小学校以来の教育学習自体も貴重な媒体である。
今、あなたが読んでいるこの「20世紀」という小冊子も変わりゆく情報のなかで融合と取捨選択されたものなのだから。
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