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わたしの大好きな ユダヤ人 〜シリーズ民族〜

by きゃみさん
 さて、今回のお題は「ユダヤ人」である。さすがにユダヤ人という存在を知らない日本人はいないだろうと思うが、ユダヤ人とは一体どんな奴らか本当に理解している人はほとんどいないだろう。いや、間違って理解している奴の方が多いのではないかと思うぐらいだ。その間違った認識については後で述べるとして、とりあえず先にユダヤ人について科学的・歴史的にみていこう。

〇統計でみるユダヤ人
 そもそもユダヤ人とは、医学的・形質人類学に分類されるのではなくて、文化的・社会的概念から定義されるものらしい。ユダヤ人国家であるイスラエルではこんなことを言うらしい、
 「ユダヤ民族とは、一つの信仰と遺産を共有している。」 簡単に言うと、ユダヤ人とはユダヤ人の母から生まれた者、もしくはユダヤ教への改宗者のことなのである。このことは1950年制定のイスラエル帰還法に記されているし1960年代後半にはイスラエル法廷で裁決されている。
 つまり人種や国籍に関係なくトーラー(律法)を厳守するユダヤ教徒がユダヤ人であり、現在イスラエルでは白いユダヤ人、黒いユダヤ人、黄色いユダヤ人がおり、しかもそれぞれが育った環境が異なるという複雑・多様な文化的背景を有している。これはちょっとした例だがイスラエルにおけるラジオ番組では公用語であヘブライ語の他にイディシュ語・ロシア語・スペイン語・英語・フランス語・モグラビット語・ジュデズモ語・ボハラ語・グルジア語・ルーマニア語などの放送がある。彼らは言葉だけではなく教育水準も差がありイスラエルが高度な商業国家、民主国家であるため、これは大きな問題であった。さらにこの問題は人口問題にまで広がり、教育水準が高いヨーロッパ系ユダヤ人(アシュケナジー)出生率が低く、教育水準が低いその他のユダヤ人や非ユダヤ人の出生率が高いという悲しい現実がある。
 それでは世界にどれくらいユダヤ人がいるかと言うと、ユダヤ人と自認しているユダヤ人の総人口は約2000万人、ユダヤ系と思われるその他の人を加えても1億人に満たないであろうと推測されている。ちなみにイスラエルの人口はん約430万人そのうち80%くらいがユダヤ人、15%くらいがアラブ人であり、そして1975年においてユダヤ人の中ではイスラエル生まれが51%、欧米生まれが27%、アジア・アフリカ生まれが22%であると言うことだ。また世界で一番ユダヤ人が多い国はイスラエルではなくアメリカ(約600万人)であり、さらにニューヨークは約250万人ものユダヤ人が住んでおり「ジュウ(ユダヤ人)ヨーク」と皮肉られている。だ〜と数字を並べてみたがユダヤ人に関する数字はほとんどが推定数でしかない、何故なら前にも書いたようにユダヤ人は顔・体つきで判断するのではなくて、ユダヤ教徒かどうかで判断するからである。

〇ユダヤ教の歴史
 ユダヤ人の歴史はユダヤ教の歴史であるのでユダヤ教について話していこう。
 辞書によるとユダヤ教とは「ヤハウェを創造主とするユダヤ人の宗教。BC6世紀末に成立。聖典は旧約聖書とタルムード。キリストを救い主とは認めず、メシア(救世主)の到来を信じ、自らを神の選民とする。」となっている。まあ知らない人はあまりいないだろうし話すと長〜いのでダイジェスト版で説明する。
 とりあえずユダヤ教と言えば旧約聖書である。簡単に旧約聖書と言うが計39巻もある。またそれらは「トーラー」「ネイビーム」「ケトウビーム」の三つに分けられる。中でも「トーラー」は一番重要視されている。別名は「モーゼ五書」と呼ばれその内訳は「ドラえもん・のび太の創世記」「出エジプト記」「レビ記」「民数記」「申命記」である。これらはユダヤ教徒として生きていくうえで重要な規範となる神聖法典であり「聖書の中の聖書」として崇められている。では、旧約聖書が正しいとしてユダヤの歴史を追ってみよう。やってみよう。

〇創世記
 まず神様は6日間で天と地を造り植物、動物を造り、その統治者として人間を自分に似せて造ったそうな。そんでもって7日目に休んだそうな、はい日曜日のできあがり。(ユダヤ教では安息日と言って金曜の日没から土曜の日没まで、つまり土曜が安息日。安息日には一切の仕事や料理や外出もできない。)
 最初に生まれた人間はアダムと言う名前でしたが、パートナーがいないので神様はアダムのあばら骨から女を造り、アダムは後にその女をイブと名付けました。(だからユダヤ教では男性優位)
 エデンの園を開拓していたアダムとイブ、そこには知恵の実がなる善悪を知る木がはえていました。神様はそれは食っちゃ〜いけねよと注意していたけれど、イブは蛇にそそかされアダム一緒に食べちゃいます。自分達が裸であることに気付いた彼ら恥ずかしくて大事なところをいちじくの葉で隠します。それをみた神様は知恵の実を食べたのか尋ねます。それに対してイブは「蛇が私をだましたのです。」と答えた。(人間はすでにこの時点で責任転嫁や言い訳をはじめている)怒った神様は蛇の手と足を取り、女性には出産の苦しみを与え、男には労働の苦しみを与えたそうな。
 エデンの園を追われた二人、やがてカインとアベルという息子を生んだそうな、ある日カインとアベルは神様にお供えをしました。ところが神様がアベルのお供え物しか気にかけなかたので怒ったカインはアベルを野原につれだし殺してしまう。(人類最初の殺人それも嫉妬が原因)神様はカインに対し地上の放浪者になることを命じたそうな。以後、人間は苦難の放浪を宿命づけられることになったらしい。
 その後、人間はたくさん増えたが悪がはびこった。神様は人間を造ったことをおおいに悔やんで、根絶やしにしようと思った。それが「ノアの箱舟」の話。このノア夫婦が現在の人間の祖となる。ノアはこの後、神様と総ての動物が人間の食べ物になることを契約した。(ここで初めて明確に“契約”の観念が現れている。これが「旧約」がノアからはじまるとされる所以だそうな。)
 ノアには三人の子供が生まれた。彼らはセム、ハム、ヤペテといった。彼らはおおいに栄えて各地に広がった。やがて彼らは煉瓦の技術を手に入れ、町と塔を造ることによって民族が散るのを防ごうとした。俗に言うバベルの塔でる。(別にレーザー光線はでないし、砂の嵐にも隠されていない。)神様は彼らの行為を神への挑戦とうけとり、また怒った。そこで神様は今まで共通だった言葉をバラバラにする作戦をとり、そして彼らを全国に散らばらせた。(これにより現在の他民族、多言語が生まれた。)この後、神様は腐敗しきった町ソドムとゴモラを核兵器で蒸発させたりと活躍する。
 このあとアブラハムに至るまでの細かい子孫の系図があるが重要でないのでパス、話はアブラハムと神様との契約の話に飛ぶ。
 これからの話はユダヤ人にとって重要な話なのであるので伝説と言っても馬鹿にしちゃいけない。
 神様がアブラムに言ったことには「私の示す土地にいきなさい。」その地とは俗に言うカナン(パレスチナ)であり、そこにアブラハムがつくと神様は「見渡すかぎり土地を永久にあなたとあなたの子孫に与えよう。」と言った。(この時点で先住民がいた)さらに神様は「私は全能の神である。あなたは私の前に歩み、全き者であれ。私はあなたと契約を結び、大いにあなたの子孫を増やすであろう。」「私はあなたと契約を結ぶ。あなたは多くの国民の父となるであろう。あなたの名はもはやアブラムとは言われず、アブラハムと呼ばれるであろう。私はあなたを、多くの国民の父とするからである。私はあなたと後の子孫とに、あなたの宿っているこの地、すなわちカナンの全地を永久の所有として与える。そして私は彼らの神となるであろう。」とアブラハムと契約したのであった。(現在のパレスチナ問題の原点である)
 神様はアブラハムを試すつもりでお前の息子のイサクをいけにえとして捧げろといった。アブラハムは忠実にイサクをいけにえにしようとしたので神様は大変喜んでアブラハムの子孫におおいな発展と祝福を約束したそうな。(アブラハムの子孫とはユダヤ人のことであり、その民は“祝福された民”つまりユダヤ人の選民思想となる。)
 話はイサクの息子ヤコブにかわる、ヤコブは嫁探しや帰郷の間に神様の声を聞いたり、神様と相撲したりする。ヤコブは神様に祝福されて“イスラエル”と命名されカナンの地を受け継ぐ。
(このヤコブの息子たちが俗に言う“イスラエル12支族”である)
 ヤコブは息子のうちヨセフを偏愛してしまい、そしてヨセフ自身も「自分がみんなから崇められる夢を見た」などとほざくものだから兄弟たちは彼を憎んだ。ある時、兄弟たちはヨセフを殺そうと思ったが、かわいそうなので身ぐるみ剥がして穴に投げこむだけにした。その後ヨセフは奴隷商人によってエジプトに売られてしまい牢獄に入れられたりしたが、その才能を発揮して最後にはエジプト全国の司にまでなったそうな。
 これで創世記は終わりである。でもまだ話は続く、もう少しの辛抱なので我慢してもらいたい。ユダヤの歴史は長いし我々日本人にはあまりなじみがないのでいたしかたないのである。

〇出エジプト記
 さてこれから話すことは“モーゼの十戒”の話である。多分みんな知っていると思うのでかなりハイペースで飛ばす。
 時代は進みヨセフの名前も忘れ去られようとしていた。その頃イスラエルの子孫たちはエジプト中に広がり、強大な勢力になっていた。時のファラオはこれを危惧し、彼らの上に監督を置き、重い労役で彼らを苦しめた。またファラオはユダヤ人に子供が生まれもし男だったら殺してしまえと産婆に命令した。しかし神を恐れた産婆は命令に背き殺さなかったので、ファラオは全国民にユダヤ人に子供が生まれもし男だったら、皆ナイル川へ投げ込めと命令した。
 そんな時代、モーゼはレビ一族の家に生まれたが彼もナイル川に流された。しかしモーゼはエジプトの王女に拾われ、そして王女の子として育てられた。
 彼は成長したのち自分の同胞が労役で苦しんでいるのを知る。ある時、彼はユダヤ人をいじめていたエジプト人を殺してしまう。そのことにより彼はエジプトを脱出し、羊飼いの一家に助けられそこの娘と結婚した。
 そこでモーゼは羊を飼っていたが、神様が現れて「エジプトで苦しめられているユダヤ人を助け出し、パレスチナの地に導きなさい。」と命令した。(これがエクソダスの始まりである)
 モーゼはエジプトに戻り、ファラオに神様のお告げについて話しユダヤ人を解放しろと言った。しかしファラオは信じない。そこで神様はエジプトに対して実力行使にでた、それが有名な「モーゼの十災」である。
 まず、(1)ナイル川を汚染させ(2)蛙を大量発生させ(3)ブヨを大量発生させ(4)アブを大量発生させ(5)疫病で家畜をすべて殺し(6)人間にも疫病を流行らせ(7)巨大な雹を降らし(8)イナゴを大量発生させ(9)3日間エジプトを暗闇で覆った。それでもファラオはユダヤ人を解放しようとはしなかった。
 そして最後に神様が行った災いは「神の過ぎ越し」と呼ばれ、現代においてもペサハといってユダヤの祭日のうちで最古かつ最大のものであると言われている。と、言う訳でちょっと詳しくこの記述について述べよう。
 神様の言うことには「この月を正月としなさい、この月の10日に各々の家で小羊を取り、夕飯にこれを食べ、その血を取り、家の入口の柱と鴨居に塗りなさい。そしてその夜は、その肉を焼いて食べ(絶対焼いて)、種の入っていないパンと苦菜を食べなさい。そしてそれを朝まで残してはいけない、残るものは焼却しなさい。その夜、私はエジプトの国を巡って、エジプトの国における人と獣との、すべてのういごを打ち、またエジプトのすべての神々に審判を行うであろう。私は主である。その血は、あなたがたのために印となり、私はその血を見てあなたがたの所を過ぎ越すであろう。あなたがたを滅ぼすことはないであろう。この日はあなたがたに記念になり、あなたがたは主の祭としてこれを守り、代々、永久の定めとしてこれを守らなければならない。〜」このように、とりあえず神様の言った通りにすれば最後の災いはふりかからないということで、現在でもこの風習は残っているのである。(〜のあとにはこれから何日間かの正月の過ごし方が書いてある)
 こうしてエジプト人はユダヤ人を解放した。ユダヤ人はエジプトを脱出する前に、エジプト人から金品を略奪し(神の許しの下)そしてモーゼに率いられエクソダスを開始した。(成人男子だけで約60万人と言われている。)
 さてユダヤ人が逃げたことを知ったファラオは自ら精鋭軍を率いてモーゼを追い掛けた。この後、おこったのが映画「十戒」のクライマックスシーンにもなった、紅海(エーゲ海説もある)が真っ二つに裂けるやつである。
 そして、3カ月荒野をさまよいやっとユダヤ人はシナイ山にたどり着いた。そこでモーゼは神様から「十戒」を授かった。さてその「十戒」の内容を説明しよう。
 1、ヤハウェ以外を神とするなかれ
 2、偶像を造るなかれ
 3、神の名をみだりに唱えるなかれ
 4、6日の間働いて、7日目を聖なる安息日とせよ
 5、父と母を敬え
 6、殺すなかれ
 7、汝、姦通するなかれ
 8、汝、盗むなかれ
 9、汝、隣人について偽証するなかれ
 10、汝、隣人の家を貪るなかれ。すべての隣人のものを貪るなかれ
 さてここで大事なのは、1、2の戒めである。このヤハウェとうう神は、何度も何度も偶像崇拝を厳しく戒めている。またヤハウェは自分自身をはっきりと「ねたむ神」と断言して他の神を拝むことを戒めている。そしてユダヤ人に対して自分と契約する限りアラビア半島の支配権(土地も人も)を与えると約束したのであった。

 さてモーゼを中心にした「出エジプト記」は終わりにして、その後のユダヤ人の歴史を見てみよう。
 モーゼが死んだ後は、ヨシュアがユダヤ人を率いてパレスチナの地にたどりつく。そしてその地はイスラエル12支族に分け与えられた。ヨシュアが死んでに後、国は乱れたが士師と呼ばれる部族の長(預言者・将軍)に治められていた。
 その士師の中で一番有名なのが「ユダヤ民族史上最強の士師」と称えられるサムソンである。サムソンは生まれたとき神様に「この子はやがて、パレスチナ人からイスラエルを救う者となる。その子の頭に剃刀を当ててはならない」と言われたそうな。怪力無双のサムソン、パレスチナ人の町で大暴れ。しかしパレスチナ人が送り込んだ美女デリラに篭絡され、酔い潰されたあげく、丸坊主にされ目をえぐられ幽閉されてしまう。怒ったサムソン、髪が伸びてくるや脱出してパレスチナ人のダゴン神殿で暴れまくる。最期には神殿の大黒柱を押し倒し神殿と共にこの世からなくなるのであった。(この故事によりユダヤ人は髪や髭を剃りたがらないということらしい)
 さて、パレスチナ人に悩まされたユダヤ人は各部族がまとまっていく気運になってきた。そして紀元前11世紀頃、サムエルによって統一イスラエル王国ができ初代の王にはサウルがなった。 そして二代目の王になったのがユダ族のダビデである。あのミケランジェロの“ダビデの像”のモデルであり、巨人ゴリアテを倒した英雄であり、エルサレムを占領し(エブス人なるものが住んでいた)遷都をしたダビデである。(イスラエルの国旗のマークがダビデの星と呼ばれる所以はダビデの盾にこのマークが記されていたかららしい。) このダビデを継いだのが息子のソロモンである。ソロモンの逸話としては“ソロモンの裁き”と言うのがあるが、内容は大岡裁きとまったく一緒である。また“ソロモンの栄華”といってこの時、第一神殿(ソロモン神殿)を造営したり、贅沢ざんまいをしたらしい。あと“ソロモンの知恵”といって頭が良く、その知識でシバ国の女王がほれこみ、彼らの間に生まれた子供の孫はのちにエチオピアの初代国王になったそうな。
 だいたい世の中というのは王が富むと国民は疲弊する習わしのようで、ソロモンも例外ではなかったようだ。住民や他の部族の反乱がソロモンの死後、その子のレハベハムの時(紀元前922年)に起こりイスラエル王国は北イスラエル王国と南ユダ王国に別れてしまった。
 その後、紀元前721年に北イスラエル王国がアッシリアに滅ぼされ、王国を形成していた10部族は歴史からその名を消した。そして南ユダ王国も紀元前587年バビロニア王国のネブカドネザルに滅ぼされたのである。ところで現在のユダヤ人はこの南ユダ王国の子孫であるとされている。
 さて、もう少し南ユダ王国の滅亡の話をしておこう。この滅亡の時、第一神殿は完全に崩壊(かろうじて残った壁があの“嘆きの壁”である)、王国のすべての住民はバビロニアに連行されることになた。これが有名な“バビロニア捕囚”である、この屈辱的事件そして聖都エルサレムと神殿を同時に失ったことえの危機感がきっかけとなって、今日の“祖国をもたず、ただ強固な組織的つながりのみで連帯するユダヤ教”の礎が築かれたと言われている。
 しかし、この捕囚も紀元前539年にバビロニアを滅ぼしたペルシャ帝国のキュロスによって帰国を許されたので50年で終わった。この後、彼らはエルサレムに戻り第二神殿を造営した。ただしこれも、完全な独立状態の再建ではなくペルシャの支配下での事であった。
 その後も、パレスチナはギリシャ、エジプト、マケドニア、セレウコス朝シリアなど常にどこかの国に支配されていた。その間シリアの弾圧をゲリラ戦で勝利(マカバイオスの乱)して一時独立を果たしたが、結局ローマ帝国に吸収されるにいたった。

 さて、ここまで書いてみて、まだ紀元前の話しかしてない。それもこれからが面白いのに。と、言うことで私のレポートは3回に分けてする。残りの2回は、「ディアスポラからホロコーストそしてシオニズム」「ユダヤ世界征服の陰謀」と題してやりたいと思う。それでは・・・・・

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