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2000年4月17日
毎週日曜日、夏は公園で、冬はある決まったレストランで、日本語コーナーというものがある。日本語を勉強したい人や日本語に興味がある人が集まってするものでそこから日本語を始める人もいる。
ある日私が部屋でボーっとしているときに、電話がなった。
もしもし?といってでると、たどたどしい日本語で、
「日本語のすみはどこですか」
と聞いてくる。「日本語の隅?」 私はなんだか突然えらく哲学的な質問だな、と思った。日本語を勉強する上で隅になるような、つまり盲点になるようなことは何か、と聞かれたと思ったのだ。
おどろいたが、これでも教員である、質問に答えられないとあってはいかん、と思い説明をはじめてみたらどうも話がかみ合わない。おかしいなおかしいな、と思いつつもはなしていると、学生は日本語のかど、と言い直した。それでもしばらくわからなかったが、
つと思い当たり、聞いてみた。「日本語コーナー?」
「そう!それです!」学生は大喜び。
・・・確かにコーナー(corner)は「かど」でありまた「隅」でもある。が、日本語コーナーを日本語のスミ、と言われては誰が聞いてわかるだろうか。ともかく、私は彼女に場所を教えてあげて、その電話を切った。
よくある間違いの一つだ。
日本と中国(と韓国)では、「漢字」という素晴らしい一つの文化を共有している。中国に旅行して筆談に助けられた方も少なくないだろう。中国人も、日本人が「中国語は漢字だから勉強しやすい」と思う感覚と同じ感覚で「日本語は漢字が同じだから勉強しやすい」と思うのである。しかしそれが実は落とし穴。
上記のようなおかしな間違いが起こる。例えばポピュラーなものでは、「中心」(center)日本語でお客様センターといえばお客様センターだが、中国語から日本語にダイレクトに持ってくると、お客様中心、になる。これでは何のことやらわからない。
一度授業中に「郵便局」と書いたら、大笑いされたことがある。最初わからなかったが、すぐ思い至り、「便」は手紙のことだよ!と言って(便=手紙)とかいたらさらに大笑い。なんだなんだ、と思ったら、「便」は、ご想像のとおり大小のある「便」で、「手紙」は、実は中国語で読むと、「トイレットペーパー」の意味になるのだそうだ。なるほど、「手紙」…ね。
2段階でなるほどな出来事だった。
要注意である。
また、異常に難しい言葉を使ってしまうのも、中国語を母国語とする人に多い間違いだ。例えば約束していたのに用事が入ってしまったときなど、「残念です」と言うところで「遺憾に思います」とこう来るのだ。辞書を見て覚えてくるその心意気は素晴らしいのだが…
たとえばこういう漢字の感覚の違いも日本語を勉強する上で彼らにとっては、実は一つの壁なのかもしれない。
高校生にアメを差し出され、「ご笑納ください」と言われると思わずほんとに笑納してしまう。しかしこんなこともまあ楽しいことだ。
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が、別にどうと言うこともないので、
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