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2000年4月25日

 中国という国は周知のとおり、とても大きい。その大きさは、東の果てと西の果てでは数時間に及ぶ時差があることでもうかがえる。
 しかし、その大きさにもかかわらず、標準時は一つだけ。公式標準時間は北京時間のみなのだ。数時間の時差を無視し、チベットの山奥で北京時間を使うことを強要する中国政府もすごい。
 しかし今日は標準時の話ではなく、大国中国に住む人たちの意識の問題についてだ。
 中国では、一頃から「一人っ子政策」というものを実施している。
 これについて、中国人に聞いてみると、「いや、産んでもいいですよ」と言われたり、「産むと給料数か月分の罰金です」とか、「罰金なんか少ないものです」と言われたり、まったく要領を得ない。一体どれが正しいのかさっぱりわからないのだ。
 そこで自分で調べて聞いてみると、「違います」と、こう来る。
 結婚年齢にしてもそうだ。中国は晩婚を奨励しているが、実際上、何歳になれば結婚できるのか、これは国民であってもなくても、とにかく結婚する人ならばおよそ知っていておかしくないことのはずだが、これもまた人によって違う。
 いちいち例をあげることはしないが、とにかくばらばらで、一人として同じ意見を聞かせてくれる人がいなかった。なぜだ?
 突然話は変わるが、もうすぐメーデーの連休だ。国家規定により、ほとんどの会社、学校は9日間休む。しかしその「国家規定」と言うのが、つい2、3日前の新聞で発表されたのだ。そこで、休まない会社では給料を300%払わなければいけない、という規定もあるらしい。
 いきなり9日も休めと言われても、業務が滞ってしまうのではないか、と思うのだが、国家規定だから、ということのようだ。もちろん、デパートやレストランは休まない。儲かるからであろうが。
 国民の一人一人としては、「国家」で決めたことよりも省で決めたことの方が詳しい。しかしそれとて大して詳しいわけではない。たいていはよく知らないで生きているのだ。中国の昔の本によれば、「皇帝がなんだ、オレはオレの力で生きているのだ」という言葉を聞いて「うむうむ」と納得した皇帝がいたらしいが、今の時代、国民がそれではちょっといけないような気もする。皇帝のおかげで生きている、ということではなく、国自体がどう動いているのか、ということにもう少し気を配ってもいいと思うのだ。
 自分の知っていることが全てで、自分の知っていることが正しいと思っている節もあるこの中国国民それぞれの中の政策、ではちょっとまずかろう。
 それに中国の場合、ただ国民の意識の問題だけでなく、今もまだ揺れ動いているこの時期、政策が突然変わることも珍しくない。国民だけの責任ではないのだ。こういう「国家政策」が、末端部分まで行き渡るのには、これだけの大国、人口の国では、確かに容易なことではあるまい。さらに、中国は始皇帝の昔から「統一」という言葉に異常な感情があるようで、中央政府はどうしても「中国」を「統一」したいようだ。
 北京時間で夜の10時に日が沈むところすら「統一」しよう、というのもどだい無理な話だとも思うのだが…

      



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