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2000年4月3日
日本名って
もうすでに少し前の話になるが、2月の下旬から新学期がスタートした。最終的に学生数約120名が登録した初級上、40名の初級下、合わせて50名前後の中級上下と、ごく少なく少数精鋭の上級15名と、全部で220名ぐらいの学生が新しく申し込んできた。最近ではそのほとんどが若い学生になっている。
学校のことについてはまた別の機会に話すとして、その新しい学生の中で、ひとり変わったのがいたのでちょっと紹介してみよう。
ある日私が授業の間の休み時間に事務室でタバコをくゆらせていると、ドアにノックの音が聞こえ、学生が入ってきた。
なんですか?ときいてみると、
「名前をください」
その日は最初の授業で、学生たちに中国語の漢字の名前を日本語で読むとどう読むのか一人一人教えていたので、私はてっきりそのことだと思ってあなたの名前は・・・といいかけた。すると首を振って、「違います」と。ナニお!私は間違えたりはしないぞ!?
怪しんでいると、どうやら意味が分かった。
「日本名」、いわゆる日本語のあだなみたいなものが欲しいのだそうだ。そんなことを言われたのは初めてなので、困ってしまった。あだ名というのは自然につくもので別にかまわないが、名前をください、といわれると考え込んでしまう。これからその人はその名前で呼ばれるわけだから。その日は答えを待ってもらった。
かなり困ったが、学生の中国語の名前の発音と近い漢字で、「真琴」という名前があったので、それにしておいた。
しかし人に名前をつけるというのは、まだ自分の子供もうまれた経験がないのに、全く困ってしまう。
中国の人は別名を好む。かなりの人が英語名を持っているし、日本語の名前も恥ずかしげもなくよく使う。日本人であれば英語を勉強するための英語名など、恥ずかしくて使わないし第一つけないだろう。それをわざわざつけるのだから。
例えば私のように小心者であれば、上記のような比較的まともな名前がもらえるであろうが、心ない旅行者であろうか、ひどい名前を付けるものもいるらしい。
ある所に飲みに言ったら日本語できます、といって近づいてきた女の子がいた。いろいろ話をするうちに、日本名は「オバQ」です。
思わず飲んでいた酒を噴いた。
なんで!?言おうかどうしようか迷ったが、勇気を出して、「その名前はかなりおかしいよ、日本人が聞いたらまず確実に笑う。」といってみた。実際、彼女の顔はオバQのあだ名がよく似合う顔だっただけに、かなり勇気が要った。笑いをこらえるのにも努力が要った。しかし彼女は、「耳当たりがいいからOK!」・・・ならばあえて何も言うまい・・・
それにしてもそんな名前をつける旅行者もひどい。まあ、おそらく名前をあげる、といって付けたものではなく、その店で飲んでいるときに「おい、オバQ!」とやっていたのだろう。それを何度もやるうちに、本人もその気になってしまった。
言葉が分からないというのも恐いものだ。もしかしたらその旅行者は「この名前は日本ではとてもいい名前だ」といったのかもしれないし、「よく似合う名前だよ」などとも言ったのかもしれない。憶測の域を出ないが、日本を知っている中国人がこれを快く思うはずもないだろう。またこれを日本でやられたらやはりいい気分はしない。言葉がわからないからと、やたらに日本語でまわりのことを言うのは良くないことだ。
・・・と、改めて自戒した・・・
意味は分からなくても音は発しているのだしね。
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が、別にどうと言うこともないので、
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