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中国上海徒然草

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ほのぼの田舎タクシー


 出張にでた。
 今は普段上海にいるのでだいぶ感覚が麻痺してきたようだが、やはりここは中国である。出張に出ると、いつもながらそう感じる。
 田舎道を車で走っていると見える光景は今にも止まりそうなおんぼろバイクや、昔懐かしいオート三輪、エンジンむき出しで走っている耕耘機の親玉だかトラックだかわからないもの、真正面から猛スピードで向かってくる車であったり、道の真ん中を自分の10倍くらいの荷物を乗せてのたのた走る三輪車だったり。
 まぁなんともいろんな懐かしいものが存在しているのだ。
 日本も昔はこうだったんだろうな、と思うことしきりである。
 今でも田舎に行くとあるものといえば、乗り合いのタクシー。
 上海では最近ついぞ見かけなくなったが、タクシーに乗るとき、すでに人がのっていたりすることがある。その人を先に送り、次に自分の目的地に行くのだ。
 もちろん、自分が先に乗っていてほかの客を乗せることもある。
 毎回すべてがそうだというわけでもないけれど、田舎に行くと、タクシーが少ないせいもあってか、結構そういうことがある。今日久しぶりにそういうことがあって思い出した。
 田舎の工場だから、タクシーなんてまったく来ないし、時間がちょうど5時過ぎ、タクシーの運ちゃんたちも帰って交代の時間だ。なかなか止まってくれない。てくてく歩いてやっと来たと思ったら向こうからもう一人走ってくる。「いいやいいや好きにしてくれ、あんた先にいきなよ、オレはこっちで探すから」といってタクシーから離れようとしたら、どこまで行くの?と運ちゃん(女性だったので日本語訳もちょっと女性っぽく)。なんたらホテルまで、というと乗りな乗りな、ってさ。あぁ、そうだった、と思って助手席にひょいと乗った私であった。
 先客を送り届けたあと、目的のホテルまで数人の客がこのタクシーを呼んだ。空車のままで走っているのだから当然だが、先に行き先を聞いて、自分の行きたい方向と違うと、行かない!と一蹴。彼女ももうすぐ交代なのだ。交代の時間帯ではよくこういう現象を見る。中国でそのくらいの時間に理不尽な乗車拒否を受けたら、原因はまぁおそらくこんなところだろう。
 とりあえず目的地までは彼女の意に沿う方向の客はおらず、私は無事に目的地に着くことが出来た。
 まぁこのように中国では(アジアとかだと結構ありそうだけど)ほのぼのと人々が協力し合って(?)生きているのだ。ただ単に運ちゃんが稼ぎたいだけ、かも知れないが…。
 そういえば面白いタクシーといえば、寧波の近郊の町に行ったとき、すごく小さい街なのだが、タクシーに乗って「○○まで!」といって走り出したにもかかわらず、空車マークを倒さないので、メーター使わないの?と聞いたら、市内はどこまで行っても5元なんだそうで。運ちゃんは「空車倒す?これ、メーターとは関係ないの」といいながらぽこんと倒してくれた。ただ客が乗っているかどうかを示すためだけのものなのだった。
 確かに小さい街で、どこまで行っても変わらないだろうけど。
 にしてはかなりいい車が多いんだよな、その町は。なんか、変な感じだった。

 上海だけが中国じゃない、っていうより、上海は中国じゃない部分もいっぱいある、ってことでした。






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