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『PROXIMA』小林健二
最近私が出会った本で、宝物のように大切にしている一冊。このコーナー「プロキシマ宇宙港」の名前もこの本のタイトルから拝借しました。2000年に福岡で開催された「プロキシマ 見えない婚礼」の作品集です。小林健二さんの宇宙を堪能できる一冊。

            

『緑色電気集』神谷僚一 船燈社版
副題は「遊星と機械への電源へ」。カメレオン庭園、恐竜座と機械学者、流れ星整備工場などの28片の短編が収められている本です。装釘とオブジェは小林健二さん。緑色の箱に入った本で、とても大切にしています。

            

『ぼくらの鉱石ラジオ』小林健二
一番入手しやすい小林健二さんの本だと思います。私がはじめて「鉱石ラジオ」なる言葉を知ったのは長野まゆみさんの『天体議会』です。小説の中に出てくる「鉱石ラジオ」、実体はよくわからなかったけど、言葉がやたらと魅力的に聞こえたことをよく覚えています。この本を開いて、静かに発光する鉱石ラジオの世界をお楽しみ下さい。

            

『結晶世界』J・G・バラード
結晶小説として必ず名前が挙げられるのがこの作品。結晶化する終末の世界。バラードの終末世界はとても好きです。他の『沈んだ世界』などの長篇や、『時の声』や『溺れた巨人』などの短編もどこか無機質・鉱物質を思わせる作風で気に入っています。

            

『月光の遠近法』高柳誠
結晶化した言葉とアートのコラボレーション。『月光の遠近法』は建石修志。『星間の採譜術』は小林健二。『触覚の解析学』は北川健次。どの人の作品もとても好き。これを買ったのは10代の頃で、当時の私にとっては安くはない本を奮発して買い集めたのを覚えています。

            

『htwi』11号 鉱物王国
特集の「鉱物王国」がとにかく好みで書店で見つけてすぐさま購入しました。小林健二、まりのるうにい、勝本みつる、赤岡美妙、建石修志、瀬戸照など、見ごたえのあるミネラルキングダムが形成されています。カラーですので、ビジュアル的にもとても楽しめます。htwiのページはこちらからどうぞ。

            

『月街星物園』北宋社
まりの・るうにいさんの画文集。カラー作品が少ないのが残念ですが、独特の世界を楽しむことができます。私としては、画集の作品よりは稲垣足穂の作品のカバーになっている絵の方に愛着を持っています。はじめて本屋で足穂の本とまりの・るうにいさんの作品に出会った衝撃は今でも忘れられません。懐かしい札幌の古本屋の片隅で、私はとても深い宇宙を見つけました。

            

『STUDIO VOICE』特集「スティル・ライフ」
1992年とちょっと古い雑誌ですが、探し回ってバックナンバーを買いました。スティル・ライフ特集で、鉱物の美学・結晶世界の風景についてが満載です。松岡正剛と荒俣宏の対談の他、バラードの現代性についてや宮沢賢治・ノヴァーリスや稲垣足穂についても言及されています。

            

『宝石の写真図鑑』日本ヴォーグ社
世の中にはかなりの数の鉱物図鑑があります。人によって好みは異なるでしょうが、安いわりにはこれはなかなかよい本だと思います。最初に宝石のでき方や産地、物理的性質や結晶の形についても解説してありますし、色別索引もついてます。この色別索引なんかが個人的には好きです。ブルーならブルー、グリーンならグリーンと色ごとにまとめたページがあるのです。石を色の比喩として使おうかな、なんて思った時にはけっこう便利です。宝石の図鑑ですが、研摩された結晶ばかりではなく、原石もちゃんと載っています。加工された石も見れますし、なかなか楽しいです。

            

『化石の写真図鑑』日本ヴォーグ社
上の本と同じシリーズ。こちらはそれの化石版。私は化石については鉱物ほど詳しくないので、これはそんなに使ってません。いろいろな化石があるな、と眺めるのは楽しいですが。化石がちょっと細切れというか、かけらっぽいのが多いので、もう少しきれいなのを図版に使ってもらえたらよかったです。たくさん種類を載せているので、あまり大きな写真を使えなかったのでしょうけど。

            

『楽しい鉱物図鑑』堀秀道著 草思社
鉱物学の第一人者、堀さんによる鉱物図鑑。有名どころから、ちょっとマイナーものまで幅広く楽しめます。図版にはいい標本を使っているので一見の価値あり。鉱物標本の色がとてもきれいです。 写真とともにつけられている解説も読みごたえあり。

            

『楽しい鉱物図鑑2』堀秀道著 草思社
楽しい鉱物図鑑の続編。1に比べると、取り上げられている鉱物がかなりマニアックになっている印象を受けます。これではじめて名前を聞いたという石が多かったです。何か鉱石を入手すると、これで調べたりします。私が買うのは今のところ、メジャーものばかりなので、『2』で調べることはありませんが。でも、この本もとても面白いです。両方そろえておけば万全でしょう。

            

『楽しい鉱物学』堀秀道著 草思社
堀さんによる、鉱物学の解説。基礎知識があった方が、なにも知らないよりも楽しめると思う。結晶の性質は私も現在勉強中です。この本はあまり難しくもなく、基本的なことを学べると思います。結晶の形はその鉱物の性質に左右されますから、性質を知るとなるほどと思うこともあります。鉱物の結晶を見るための偏光顕微鏡が欲しい今日このごろです。

            

『夜想33 鉱物』ペヨトル工房
いつもマニアックな特集をやり、ディープな世界を築いている夜想の鉱物特集。 執筆者も、納得の方々ばかりです。文章ばかりでなく、まりのるうにいさんや野中ユリさん、建石修志さんの絵もよかったです。この本を買ったのは17の頃でしたが、一番活用したのが『夢みる鉱物』というところです。さまざまな本から鉱物について書かれた文章の断章が載せられています。ここに載っているのを見て、探した本もありました。でも、小娘のフットワークでは捜せない本もありましたが・・・・。私は本当に昔から鉱物が好きだったのですね。16の頃、当時絶版になっていたノヴァーリスの『青い花』を読みましたが、岩石水成説ばかりが印象に残りました。石に反応する子供だったのです。私が最初に買った「夜想」で、とても思い入れの深い一冊。

            

『鉱石倶楽部』長野まゆみ著 白泉社
作家長野まゆみさんの鉱物の本。小説や詩のような短い文章、そして鉱物の写真が載ってますが、なかなか興味深いのがその鉱物につけられた解説。それは嘘の解説で、長野さんの想像力によるものが書かれています。鉱物がお菓子なんかのように解説されたり。素敵な嘘の世界です。プリニウスなんかも同じように変なことを書いてますが、大真面目ですから。こちらは意図的にこういうことを書いているのです。このゆがみを楽しみつつ読むのがいいと思います。

            

『書物の王国6 鉱物』国書刊行会
テーマ別に世界各国の文学作品を集めたシリーズ。 テーマは『架空の町』『夢』『植物』『人形』『美少年』『同性愛』『美食』『両性具有』など、興味を惹かれるものばかり。『鉱物』のアンソロジーには澁澤龍彦や宮沢賢治、稲垣足穂やプリニウスなんかももちろん収録されています。長野まゆみさんの『鉱石倶楽部』も収録されています。あと、私の好きな池澤夏樹さんや日野啓三さんも収録されていて、おいしい一冊でした。ホフマンの『ファルンの鉱山』も載ってますし、ノヴァーリスの断章も載ってます。この本はやはり17歳の頃鉱物特集の夜想と共に購入しました。私の原風景的一冊です。

            

『宮沢賢治 宝石の図誌』板橋栄城著 平凡社
星とともに、鉱物は賢治の作品から切っても切り離せないものです。この本は石の名前や作品中の言葉をを表題にし、その石などに関する作品について細かく分析していくという体裁を取っています。石に関することも賢治作品に対する解説にもとても読みごたえがあります。おさめられている写真もとてもきれいです。「青玉・玉随・藍晶石・雪花石コウ・瑪瑙・琥珀・天河石・スターサファイア・アラゴナイト・・・」美しい石と賢治の心象風景を楽しんでほしい本です。

            

『ノスタルギガンテス』寮美千子
寮美千子さんの本の中で一番気に入っているのがこの作品です。この緑の本の中に溢れている廃墟、息苦しいまでのせつなさ。直接鉱石をテーマにしているわけではないのですが、この本はこのコーナーに入れたい、そう強く思いました。私にとって、とても大切な一冊です。
                    


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