平成11年11月20日(土)午後1時から宮城学習センター学習室で行いました。入会希望者22名中11名が参加しました。
1.代表挨拶
代表者 三井美和香が、心理学研究会のねらいと今後の会員のみなさんへの協力をお願いしました。
2.自己紹介
各人の名前、専攻などを相互に紹介をしました。
3.ストーカーの心理について、討論会をしました。
(1)ストーカーについてのそれぞれ考え、自分の研究成果等について自由な意見交換
ストーカーと言っても様々な診断名が着くという考えが多かったようです。
例えば、躁鬱病、パラノイド、ボーダーライン人格障害などです。
※パラノイド(妄想型分裂病)
他のタイプの分裂病に比べば社会適応能力がある
※ボーダーライン人格障害
一見神経症に似た症状であるが、精神分析すると分裂症に似た深い病理が出現する。
(2)ストーカーの分類
・マゾ型:自傷行為で被害者の関心を引きつけようとするタイプ
・サド型:最もサディスティックで暴力的なストーカー
・習慣性:事あるごとの常習的なストーカー
・一目惚れ型(痴漢ストーカー含む)
その人のことを何も知らないのに、後を追い繋がりを持とうとする
・追っかけ型:軽度な者は私たちの周りにうようよしている。
ストーカー側の片思い、ターゲットとストーカーの関係が希薄
・遺恨復讐型:心の奥深いところに棲みついた恨み、忘れようにも忘れられない屈辱的な経験、頭のどこかに灰色の霧のように渦巻く惨めな思い出が破壊行動に駆り立てる。
以上6種類に分けられるが、これらの境界ははっきりと独立したものではなく、重なり合うものが多い。
(3)スト−カーはどんな人間か
充実感の欠如、一点集中型パワフル、孤独に弱い、自己中心的・幼児的
自分を引き受けられない、強烈な思い込み、独善的、強い劣等意識、被害妄想
保守的・画一的・権威的、ルール無視の攻撃性、強烈な破壊衝動、
(4)ターゲットになりやすい人間
他人を理解でき優しい人、親しくなれる共通点(価値観・趣味・生活感)がある、孤独に弱い、寂しがりや、自信がない、お節介・親切過剰、性的に柔軟
(5)ストーカーを生む社会
ストーカーは、孤独な人間が別の孤独な人間を追い込んでいく行為である。
そのことから出発すれば、人間が孤独になりやすい社会と言うことであろう。
孤独になりやすい社会というのは、ある意味では不安で自由な社会のことである。
日本も、特に大都市では、ストーカーを生む社会構造は、十分に揃っている。
4.まとめ
ストーカーを生んでいるのは、現在の社会状況なのです。家庭内で男性に扶養されている女性や子供が夫や父親から暴力をうけることがあってはならないし、攻撃的な性質が男性らしさの象徴だと思う態度を変えなければならない。そのためには、子供達が幼いうちから社会的な先入観や偏見を抱かないように指導し、暴力的な態度を大目に見るような習慣を付けないように教育しなければならない。特に、男女関係における誤った考え方を改めることが重要である。悲劇を繰り返さないために、子供を育てるときの最も初歩的な段階として、親は子供が不当な要求をしたときに、断固とした態度で否定する方法を心得ていなければならない。
セクハラやいじめが大きな問題になったように、ストーキングもこれから一層大きな社会問題として扱われることになるだろう。また、さらに凶悪な事件が広がっていくかもしれない。誰にもある人間の弱さから生まれ、相手の弱さにつけ込む犯罪だからである。
※参考文献 ストーカー−ゆがんだ愛のかたち リンデン・グロス著 詳伝社刊
愛と狂気のストーカー 荒木創造著 同文書院刊
5.先生の質問
客員教授(心理学)の大渕先生が特別参加されました。
(1)ストーカーは、なぜストーカーになったか?
(2)ストーカーの出だした社会的背景 などでした。
先生の心温まるご厚意に感謝します。
6.おわりに
みなさん、時間が過ぎてもなごり惜しいのか、研究会後も話し合いが終わりませんでした。今後も、みんなで力を合わせて、研究会の発展のために頑張りたいと思います。