第6問(出題:うみの総長)





新しい相撲の決まり手を考えなさい。

<難易度:B>

解答例


「勇み手」(うみの):不可
「ものもらい」(うみの):不可
「押し売り」(うみの):不可
「すっとこどっこい」(うみの):不可
「てんてこ舞い」(うみの):不可
「輪投げ」(うみの):不可
「清一色」(うみの):不可
「たらい回し」(うみの):不可
「どどんぱ」(うみの):不可
「どんでん返し」(うみの):不可
「引き続き」(うみの):不可
「空回り」(きむ):不可

「刷り込み」(うみの):可
「持ち込み」(うみの):可
「浴びせゲロ」(まきの):可
「逃げ腰」(うみの):可
「屁透かし」(うみの):可
「踏み倒し」(きむ):可
「さじ投げ」(きむ):可
「うっかり」(きむ):可
「ファミ逃げ」(きむ):可
「もろ出し」(きむ):可
「早送り」「巻き戻し」(うみの):可

「むっつり」(うみの):良
「ゴリ押し」(うみの):良
「武者震い」(うみの):良

「モリスエ」(きむ):優




学生諸君の解答


総評
 結構考えやすい問題だったと思う。 相撲の決まり手っぽい響きの中に、 どれだけ笑いのエッセンスを入れられるかが ポイントとなった。今回の場合、以下の五類型が考えられた。
 まず、相撲の決まり手には「寄り切り」「押し出し」のように、 複数の動詞の組み合わせによるものが多く、これを踏まえたものがある。 日頃使っているこのような動詞には、なぜ「丸める」と「込む」で 「(人を)丸め込む」っていう意味になるの? といった疑問を感じるようなものも多く、 (本学の研究対象として)かなり魅惑のワールドである。 読者にそういうワールドを感じさせるような作品を評価した。
 次に、音便化による側面もある。 「打つ」と「やる」で「うっちゃり」などである。 この辺を踏まえて、日頃気づかないような音便化フレーズや そうは言わんだろーというような 意外な音便化を狙ってみてもいいだろう。
 また、相撲独特の言い回しを用いるという方法もありうる。 「上手」・「下手」・「二丁投げ」の「二丁」 ・「前褌」・「ふところ」・「四つ」・「がっぷり」・「おっつけ」 ・「立ち合い」・「張り手」・「のどわ」・・・・たくさんある。 これらをアレンジ、若しくは自分でそれらしく創作するのもありうる。
 さらに、決まり手でない「勇み足」「腰砕け」「猫だまし」 のようなものをアレンジしたり、もしかしたら起こりえそうな事態を 勝手に作って想定してみたりしてもいいだろう。
 最後に、前述のような枠にとらわれないシュール系がある。 ただし、これで評価を得るのは至難の業である。 もちろん、全く無関係ではいけない。 どこか響きが決まり手っぽくもあるかなーとか、 そうでなくとも、その言葉の本来の意味において「相撲」や 「決まり手」等とリンクしているとか、それなりの関連性が必要となる (それが微々たる関連性でも構わないが、理解可能性・内容等において一般性は要する)。
 以上のような視点から解答全体を概観してから評価に入った。 一見して面白いものでも、十分容易に(類型的に)似たような解答が 作成可能な場合や、発想等が解答例の可・不可の域を脱していないものなどの評価は下がった。 しかし、逆に意外な発想に驚かされる解答も多々あり、 冬学期早々廃校の危機を脱することができたといえよう。 特に今回は、解答の中に、前述のような形式的な分類理論を超越した いわば別次元的要素を散見するにいたり、本学の極めるべき学問の無限さを痛感した。 これからも今回のような良問を学生諸君に投げかけることによって、 ともに探究していく決意をさらに確固たるものにした次第である。






学部1年生 ふじわら(06KF08)

「もみあげ」

普段何気なく使っているが、
「もみ」と「あげ」に分けて捉えることはまずなく、
それどころかむしろ完全に「もみあげ」という一語として日常生活に
違和感なく通用していることに、焦点を当て疑問を投げかける好作品。
しかも、体の中でも結構マイナーな部分なのがいい。
漢字で「揉み上げ」って書くとちょっとエロい。
高砂部屋の闘牙とかはかなり喰らいそう。
響きはかなり決まり手っぽくていい感じ。



学部1年生 おざわ(06MO11)

「なきおとし」「なきねいり」

初登場にしてはなかなかの作品である。

まず、「なきおとし」。
力士同士の話術の勝負?話がうまいほうが勝ち。
あるいは泣かしあい?力士なのに馬鹿っぽい。
なかなか想像もふくらみやすい。響きも決まり手っぽくてスマート。

次に、「なきねいり」。
それって全然勝ってないんじゃないの?ってところが
勇み足に通じるものがあっていい。
あるいは「なきねいり」させたほうの勝ちというところか。
相手の不当な仕打ちに対し納得がいっていないが、
相手の仕返しが怖くてなにもできない力士。そして相手に
そう思わしめる力士。想像すると結構そそる。

以上のように、本人の意図かどうかは別として、
作品自体に色々想像を膨らませるような要素があることは確かである。
ただ、一つ残念なのは、漢字で「泣き落とし」「泣き寝入り」とした方が、
決まり手としても、想像を掻き立てるにしても、
有効であったように思える点である。
これは、本来可に格下げすべき理由になるが、
今回は二作品の併せ技として「良」とする。
それから、これはあくまで評価対象外だが、
大学規則を無視して6つも送ってきてしまったあたりはかなり笑えた。

一応掲載しておく。

「ねこじゃらし」:不可
「猫だまし」とかけたか。うーん、いまいち。
「ねこじゃらす」と、自分の中で動詞化すると結構ウケる。

「ねこぱんち」:不可
にしまを意識してか。一般性にかける。

「かいしんのいちげき」:不可(or可?)
ドラクエ系。いまいち。
決まり手っぽくない響きにする以上は相当面白くないとね。

「あしのうら」:不可
くすぐり攻撃ってことかな。実体験に基づくものか。



学部1年生 かわはら(01MK10)

「おてつき」不可

同時提出の「キングボンビー」とどちらがいいかで意見が分かれた。
この解答については色々な可能性が模索されたが、
やはりひねりが足りないということで「不可」となった。
本命と思われた「もろ出し」が解答例とかぶっていたのが痛い。



学部1年生 あかまつ(01NA10)

「鼻差」不可

僅差の試合って感じが出てるのはいいが、
あくまで状況説明であり、技の名前という感じがいまいち。
同時提出は「マッスルドッキング」。
こいつ「キン肉マン」好きだなー。
格闘技系の技の名前をパクる以上は相当な爆発力を備えさせよう。



学部1年生 なかむら(01YN10)

「塩すべり」

これも意見が分かれたが、最終的には「可」となった。
「塩」に着目した点を評価した。もうちょっとひねって欲しいけど。
実際、巡業とかの「初っ切り」とかでやってるんだよね、これ。
他に「こむら返り」「STO」。
「STO」は、「ストーリー テラー 大乃国」(まきの)
とかの略だったらよかったかもしれない。



学部1年生 なかじま(03RN12)

「まわしなげ」不可

今までの安定感ある解答とうって変わって今回はいまいちだった。
同時提出は「きみこだて」・『「トモロヲ」←プロジェクトX』。
「はなえもり」(まきの)だったらよかったかも。
うーん、発想の転換を。今後に期待。



学部1年生 いで(01EI10)

「あっぷっぷ」「おっとっと」

当初猛烈に評価が低かったこの作品。
しかし、教授陣全員が何度となく見るうちに笑ってしまうようになった。
技の名前っぽくもなければ、具体的状況が分かるわけでもない。
しかし、二番煎じのような解答が多い中、発想に斬新さがあり、
その点を考慮して「可」とした。
今後に期待したい。



学部2年生 たなか(01KT11)

「一目惚れ(初顔合わせのみ)」

これはなかなかいいと思う。
考えてみると結構気まずい状況である。
勝負がついた後の二人の表情とか、今後の対戦とか、かなり気になる。
一目惚れで勝ちまくる力士や負けまくる力士・・・。
「初顔合わせのみ」としっかり注意書きしたあたりもイケてる。
それほど爆発力があるというのではないが、
じわじわ押し寄せてくる何かがある。



学部2年生 おおぬま(01KO10)

「サヨナラ」

当初、同時提出の「みみうち(がっぷり四つからくりだす)」が、
有望視されたが、野球用語としての「サヨナラ」を意識してみると、
この「サヨナラ」の方が意外と深いものであるとの結論に達した。
もちろん爆発力は無い。
しかし、なぜこの普通の挨拶言葉がここまで野球用語として
一般に通用するのかを考えてみると評価を上げざるを得ないだろう。
元の意味においても同じく勝負を決した意義をもつ点も評価できる。
他に、
「融解塩電解(塩を投げる前にやられたら相手は土俵を降りる位のダメージ)」



留学生 さとうぜん(06ZS09-BD)

「二重螺旋」不可

酔っ払って書いたらしい。
他のも結構意味不明だった。個人的にはある意味笑えた。
しかし、この「二重螺旋」だけは、何かくるものがあった。



留学生 うちだ(06MU09-SC)

「上段まわし下痢」不可

単なる文字りだとしたら確実に不可。
しかし、「回し」と「マワシ」をかけ、
マワシの位置が上すぎて(若しくは相手によって上にずらされて)、
下痢になった、というならちょっといい感じかも。
でもこれは苦心の解釈で、理解可能性的には評価し得ない。



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