音プロ ステージ係マニュアル


ステージ係の仕事内容   ステージ係の主な仕事は、ステージ上のセッティングと撤収、機材のメンテナンスやチェック、  ライブ中のトラブル解決及びプレーヤーのサポートです。ライブではステージ係の作業に一番時間  がかかります。然るに、ステージ係は迅速かつ、正確に仕事をこなすことが必要です。 1機材について  1−1シールドの種類  〜始めに〜   シールドにはオスメスがあります。オスは突起のある接続口で、信号を伝えたいものに差し込   む方をいいます。つまりシールドにおいてはInputに差し込む方であり、ジャックではOutput端   子のことです。(ジャックとは・・・機材についてある差込口のこと)   メスは穴のあるもので、信号を受信する方、つまりシールドではOutputから出されるものであり、   ジャックではInput端子のことです。  標準(フォン)プラグ   ヘッドフォンなどでよく目にするプラグです。基本的にオス・メス兼用ですが、フォン(メス)−   フォン(メス)型のものもあり、シールドの延長などに用いられます。  キャノンプラグ   主にマイクの接続などに使います。  ノイトリック製プラグ   ノイトリック社製のスピーカーケーブルのことです。俗にスピコンと呼ばれます。プラグ部分が樹   脂製のため混線することが少なく、着脱も簡単に行えます。  パラプラグ   パワーアンプとスピーカーの接続に使われます。赤・白などに色分けされていることが多いですが、   それはL・Rを振り分ける(パラる)ためです。   音プロでは、これらのプラグ同士を合わせ、「パラ−標準シールド」「メス−標準シールド」   「パラ−キャノン(オス)シールド」などと呼称しています。またこの他にラインプラグ/ピン   プラグのケーブルを使うこともあります。  1−2スピーカーの種類  SF25 (JBL MODEL)   フロントスピーカーとして使います。ジャックはノイトリックです。パラるときは標準−ノイトリ   ックでつなぎます。音プロでは、Inputジャックをノイトリックで、Outputジャックを標準として   います。このスピーカーは基本的に山台を組んでその上に乗せます。  2.1(YAMAHA MODEL S2115H)   モニタリング(プレーヤーに音を返す)スピーカーです。特にフット(ヴォーカル、ギター、ベー   ス)モニターとしてよく使用されます。パラる(リンクする)ときは標準−標準またはキャノン   (メス)−キャノン(オス)でつなぎます。  エリミネーター(EV Eliminator Monitor)   主にドラムやキーボードモニターとして使用されます。ジャックはノイトリックです。パラるとき   はノイトリックでつなぎます。  エレボイ(EV SX-200)      主にサイドやフットモニターとして使用されます。ジャックはノイトリックと標準があり、練習室   ではアンプから標準でつないでいますが、本来InputジャックはノイトリックでOutputジャックが   標準です。通常、音プロでパラるときは、標準−標準でつないでいますが本来は標準−ノイトリッ   クのケーブルでつなぎます。  1−3スタンド/ホルダー/マイク   スタンドは3本足のものと丸足のものがあり、可動して折れ曲がるものをブームスタンドと言い、   動かないものをストレートスタンドと言います。またスタンドの先端でマイクを押さえるものを   ホルダーと言います。      ストレートスタンド        ストレートスタンド       ブームスタンド          ホルダー   マイクの種類は「EV-N/D157SB」(黒いマイク。専用のケースに入っている)「EV-N/D357B」   (黄色のラインが入ったもの)「SHURE-SM58」(銀の太い方)「SHURE-SM57」(銀の細い方)   があります。特に58Vo用として、57はマイク当て用に適したものなのでそれらを考慮の入れて   セッティングする必要があります。またドラム専用マイクとしてaudio technicaのマイクセッ   ト(シルバーのケース)があります。セット内容はオーバートップ用、タム用がそれぞれ2つで、   他にキック用、スネア用があり、全部で6点セットになっています。  ヴォーカル用 マイク当て用   ※マイク当て(マイクアレンジ)    アンプやDrなどの音を拾うためにマイクを向けることを言います。Drなどは各人セットが    異なるので毎回当て方が変わります。  1−4シールドの構造及び修理法とテスターの使用法   ライブのたびにステージ係は機材チェックを行います。これは機材の状態(主にシールドの状態)   と数を調べて、足りない機材の補充や壊れている機材の修理を行います。   [1]構造   [2]テスターについて   テスターは1kにメモリを合わせます。キャノンの場合はオスのアース、コールド、ホットとメス   のアース、コールド、ホットが正しくつながれているかをチェックします。例えば、アース(オス)   −アース(メス)につながっていたりすると針は振れず故障しているということになります。標準   の場合もキャノンと同様のやり方でチェックします。ただし、標準はアースとコールドが一緒になっ   ているので気を付けてください。   [3]修理について   機材チェックで判明した故障は、原因を明らかにした上で適切な修理を行います。例えば、アース   とホットが誤ってつながれていた場合は、ハンダで接合部を溶かして正しくつなぎ直します。また、   標準などでホットがコールドに振れている場合があるので、その場合は触れている銅線を分離し必   要であれば、ハンダで固定します。   [4]シールドの作り方   まずシールド外部(黒いゴムの部分)を切り離し にあるアース(外側の銀色の編みこんであるも   の)とコールド、ホット(コールドとホットは決まっていないので振り分けは各自でする)に分け   ます。後はアース、ホット、コールドの配置に気をつけて、それぞれハンダデ接合するだけです。   標準の場合はコールドとアースを一緒にハンダづけしてください。  1−5パワーアンプについて   PA卓からの信号を増幅し、スピーカーに伝えるものをパワーアンプと言います。音プロにはYAMA   HAのアンプが2台とPEAVYのアンプが1台があります。パワーアンプは1台に2個(A,B)入って   います。YAMAHAのジャックはパラキャノンがあり、PEAVYのジャックはパラ標準です。パラジ   ャックは増幅された信号を送信するのに対し、。従って、4.1スピーカーのようにアンプ内蔵型の   スピーカーにつなぐ場合はパラから出すのではなく、キャノンから出します。またPEAVYのアンプか   ら出すときは、THRUジャック(標準)から出します。      アンプに対しPAからはオスで送られてきます。この時、A/Bのどちらのアンプに接続して      も構いませんが、どのスピーカーに信号が送られるのか、スピーカーの割振りを決めておきま      す。   以上のようにリンク(パラる)する場合は、主にスピーカー同士をリンクするやり方パワーア   ンプをリンクするやり方の2通りのやり方があります。先の例では2.1を例にしましたが、SX-200   やEliminatorもどう同様のやり方でリンクできます。   SX-200をパラるときは、パラプラグからの信号は標準・ノイトリックのどちらでも構いません。   ただし、ノイトリックのジャックはOutputには成り得ないので注意してください。EliminatorもSX   -200と同様にリンクできますが、入力コネクターは全てノイトリックになっていることに注意してく   ださい。  1−6ジャンクションボックス   ジャンクションボックスとはステージ上のマイクからの信号をPAへまとめて送るためのものです。   音プロにはA,B(6チャンネル)C(4チャンネル)の3つのジャンクションボックスがあります。   どのジャック(チャンネル)にどのマイクを挿すかはライブの度にPAと相談してセッティングシー   トに示しておきます。 2ライブのセッティングについて  2−1モニターの系統   モニターはVo、G、B、Drにそれぞれ設置しますが、各々がどうつながっているか把握しておかな   いとモニターのセッティングはできません。従ってそのライブのモニターが1系統なのか2、3、4系   統なのか明確に知っておくことが必要となってきます。系統数はその時の機材によって変わりますが、   通常、野外、サオリ、学祭、定コンでは4系統になっています。  2−2マルチボックス   マルチボックスとはジャンクションボックスを1つにまとめたようなもので、1本の太いケーブルで卓   とマイクをまとめっつないでくれるものです。チャンネル数は16または24チャンネルものがありま   す。  2−3DI   DI(ダイレクトボックス)は主に、B、Key、アコギなどの接続に使うもので、マイク当てをしな   い楽器などに使います。標準プラグからの信号をキャノンプラグに変換するのが主な役割です。Bの接   続の仕方は、アンプInputからOutputUnbalanceへつなぎ、B本体DIInputへつなぎま   す。DIが無い場合はサブミキサーを代理使用することもできます。その際はPA係の指示を仰ぎまし   ょう。  2−4インターアクティブなどの音プロ以外の機材について   フロント用のスピーカー(JBLLow箱、Hi箱など)やパワーアンプまたこれらをつなぐスピコン、   マルチボックスなどはインターアクティブから借りなければなりません。その際にはしっかりと説   明を受けてください。また返却するときは借りた機材の数をしっかりと数え直して借りてきたときと同   じ状態で返却しましょう。また音プロのシールドとインターアクティブのシールドは混同しないよう   にしてください。     ※Low箱とHi箱:Low箱とは中低音域のスピーカーで「Hi箱とは高音域のスピーカーのことで俗語として      こう読んでいます。JBLとはスピーカーのメーカー名です。音だしを行う際、Hi箱と音しか出てないの      にも関わらず、振動によってLow箱からも出ていると錯覚しやすいので注意してください。
3ステージ心得
 1、機材は大切に使うこと。
 2、ライブ前の機材チェックは決して怠らないこと。
 3、機材の故障に気付いたら直ちに修理すること。そのままにしておかないこと。
 4、ライブ前の他の係りとの打ち合わせは入念にすること。
 5、ステージセッティング作業中は大きな声でやりとりすること。
 6、マイク当てを忘れないこと。たまにマイクが当たってなかったりします。
 7、ライブ中は自分の持ち場を離れないこと。
 8、自分の担当バンドのQueシートは必ず確認しておくこと。
 9、演奏中にプレイヤーの異変に気付いたら直ちに対応すること。
 10、ライブ中にアクシデントが起きても慌てずに冷静に臨機応変に対応すること。