* アメリカ *
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★ いつかはアメリカに行くんだろって思ってた。不思議なくらい自然に。そんでその日がやって来たのは、19歳の春。アメリカに立ってる。それだけでその瞬間、心にジンときたのを今でも覚えてる。アメリカの空気。これかって思った。ひどいホームシックを経験してから敏感になりすぎている孤独に対する恐怖心。蘇る、ホームシックの悪夢。そんなMちくが、アメリカで笑った。あははと笑った。
★ まだ20年しか生きてないけど、自分が一番自分らしく自分を表現した時間だったと思う。自分を生きてるって強く思った。ありのままの自分。ほんとはこんなこともできる自分だったんやって改めて気付いたこともあった。たくさんの人に出会って、アメリカを感じて、ニュージーランドで失ってきたものを手に入れたものに変えることができたように思う。逆にNZでの経験がなければ私はそんなふうに成長できなかったやろなって思えるようになった。
★ 今通ってる大学のプログラムを通しての一カ月半の短期留学やったけど、アメリカの大学で勉強した。勉強した内容は本格的なものではなくお子ちゃまのような勉強ばっかやったけど、それでもきちんとpaperも出して来たし、単位ももらってきた。それに、半分は寮生活をしてアメリカの学生ってこんななんだっていうことも知った。毎日が充実してたなー。
★ Mちくがアメリカでしでかしてきたことを書き出せばきっと終わらない。何から書いていいんかもわからんから。日本に戻ってからしばらくポケッとしてた。ほんとに魂をアメリカに忘れてきたような。もぬけの殻っていうか、中身どこ??みたいな。それくらいむこうでの生活が充実してたってことよ。楽しいことも確かにたくさんあったけど、私にとってよかったことは、楽しかったということよりもその生活が充実していたということ。自分らしく生きてた。おバカなこともたくさんしたけど、Crazy girlというあだ名までついたけど、たくさん笑ったし、たくさん笑わせた。ありのままの自分でhappyになること、人をhappyにすることの喜びを知った。
★ むこうで書いたpaperはスラングについてだった。みんなはもっと違うこと書いてたけど。でもMちくは‘ヨー、ヨー、ヨー♪’みたいなノリノリ言葉がおもしろくて好きだったりして、日本で学ぶ堅い言葉ばかりよりもちょっと汚い言葉なんかも勉強してみたかった。そんで、いろんな人からスラング習った。それをやたら使いまくってたからいろんな人によく笑われてた。笑顔で汚い言葉を吐きまくり。(^^)毒づいた日本人よ。逆にあんまりみんなが使ってないような言葉だったかもしれんけど。Mちくのpaperをヘルプしてくれた学生もこれまた超crazyだったから、二人でいつもノリノリだし。彼女と交わすあいさつもひどかった。でも私が勉強のためにスラングをわざと使ってるのは公認だったから、他の人が聞いてても大丈夫。みんな逆に笑ってるし、さらにスラングを教えてくれるわけよ。姉的存在の私の2人のルームメイトはよくあきれてた。習ってきた新しいスラングを使うと、「どっこでそんな言葉習って来たんー!」って言われる始末。でも、「勉強のためだよ!」って言い訳。あはは。楽しんじゃったワ。
★ ルームメイトは2人。歳はそんなに変わらんけど、すごくお姉ちゃんって感じだった。2人ともほんとによくお世話してくれたしなぁ。感謝感謝。今でも、たま〜にだけどメール送ったりする。優しい人と元気な人だったんだけど、優しいほうのルームメイトの弟は、私がこの留学で出会った中で一番かっこよかった人。でも歳を聞いてびつくり。15歳かい!?ありえへん。「なんでそんなに背が高いん?」って普通に聞いてもた。「わかんない。」って言ってた。会話成立。190cmは越えてたかな。弟だとは知ってたけれど、歳上だと思っていた私。なんて抜けてるのかしら〜。その弟が、すごくいいこと言ってくれた。その一言も、私にとっては留学という夢をあきらめちゃいけないという気持ちにさせてくれたひとつの力になった。
★ 大学の授業で仲良しになったビックE。なぜかすごくお気に入りの友達であります。バスケットしてて、ものすんごい背が高くて。たぶん2mを越えた大男!?けどシャイな人。「アメリカの人でも女の子としゃべるの苦手って、こういう人もいるんやーって思ったらなんかほっとした。」って日本の男子学生がビックEについて言ってた。ほんまにビックE女の子としゃべるのがあんまり得意じゃないんだって。Mちくとはすごく仲良しなったけど、そういえば他の女の子としゃべってるとこあんまり見たことなかったなぁ。きっとあまりにもハツラツとしたMちくで女の子のように感じなかったのかもヨ。あらあら。けど、私としゃべってると周りの友達にひやかされてるのだな。それで照れてるビックEを見るのがこれまたおもしろかった。ごめん。
★ 寮から引っ越して、次はホームステイ先へ。私はそこで、自分の第2の家族となるアメリカ版ファミリーと出会う。かわいい弟と妹。熱いおやじと頼れるママ。本当の家族のように接してくれた。弟はちょうどティーンエイジャーになったところで難しくなりつつある時期だった。それでも私達はほんとのバカ兄弟のごとく、共によく遊び共によく学ばず、共によく怒られた。妹との思い出も負けないくらいたくさんあるんだけど、この弟との別れがこの留学で一番せつなく心に残るものだった。もちろんちゃめっけたっぷりな妹もほんとにかわいくて、実際かわいがってたし、そのことも意識してこの先を読んでくらさいね。
★ みんなとも大学ともお別れが近づいたある日。お世話になったお礼に日本式「祭」パーティーを体育館で開いた日の帰り道だったかいな。いつも私を連れ回してくれたパパが、ドライブウェイを走りながらこう言った。「息子とたくさん話をしてくれてありがとう。あの子に悪気はないんだけど、ほらこう、ちょっと難しい時でね。わかるだろ?いろいろ時には嫌な思いをさせてしまったかもしれない。でも、あの子が君と過ごせてよかったよ。こういう時期だからこそ、君があの子と時間を過ごしてくれて、ほんとによかった。親として私もお母さんも感謝してる。」Mちくりんはやっぱり泣いた。弟は私とパパより一足はやく、ママと妹と帰ったんだけど、‘祭’にも来てくれた。でもやっぱりみんなの輪の中には入っていこうとしなかった弟。私といる時はそんなことしない子なのに、人がたくさんいるとこではうまくいかないことがあった。でも私もそういう時期があったしな。今でもそうか!?とにかく気持ちはよくわかったし、私はおいでーよって誘うんじゃなくて、2人で一緒にはみだすことにしてた。
Mちく: まだこれから片付けあるねーん。もう疲れたぁ。準備だけでもすごく時間かかってんよー。
弟: サボっちゃえば?僕なんていつもサボってるるで。
Mちくりん: うそぉ!!!まじで?あ。お母さんに言っちゃおっかなー。
弟: あ。それよりさ、Mちくサボルってスラングは知ってるん?
さっきまで、2人で輪からはみだして体育館の階段に座ってそんな話してたこと思い出した。感謝したいのは私のほうだ。あいつが弟だったから、私も楽しかったんだよ。
★ 日本に帰国する前にシカゴに寄る予定になってた。シカゴに発つ前日の夜。夕食を食べて、家族だんらんの時間を過ごして、ゲームして。弟も妹もいつものようにもっと遊ぼうってアホみたいにはしゃいだ。いよいよ明日やねって話し始めた時、弟が「明日は見送りに行かないから。」って言った。がびーん。そうなんだ。もう最後なのに。そうなんだ〜。内心、かなり複雑。かなり寂しい。「わかった。」でも笑顔でそう答えたさ。その日の夜は、ギリギリまで遊びほうけてたからもちろんパッキングもゼロからのスタート。一睡もできず朝を迎えた。だからあの超早起き父ちゃんよりもはやくキッチンにたったMちく。いつも2人で1位と2位を争っていた。あとは全員Mちくりん以上のネボスケなり。最後の日にしてついに勝ったゾ!っと勝利を噛み締める。すると、テーブルの上に何やら手紙を発見。読んでいくうちに自然と涙がこぼれてた。そこへ父ちゃん登場。「おはよう。はやいやんか。やりおったな〜。よく眠れた?」「実はね、寝てない。パパより早起きしようと思ってね。」「どうせパッキングできてなかったんやろ?ははは。」あ〜。バレテル。「昨日さ、息子と男同士の話し合いってやつをしたんだ。あいつが今日見送りに行かないのは、人前で僕は泣けないからだって言った。わかってやってくれ。」弟からの手紙。「僕は寂しい。」って書いてあった。「また戻って来てほしい。」って。
★ トランクを車に積み込み、ママと妹も準備ができてみんなでかける準備ができた。そこへ、弟が起きてきた。「僕は眠たいから行かないよ〜。」わかってるってば。気持ちはわかってる。ちゃんとお姉様には伝わってるよ。ありがとうって、また来るからねっていうので精一杯。弟の前で泣いちゃいかん。けど、Mちくにはわかった。眠たいよ〜って目こすりながら泣いてる弟が。必ずまた戻ってくるよ。そう心に誓って、家を出た。一緒にバスケよくしたな!また一緒にやろう。絶対負けんからな!弟よ、覚悟しておけ!
★ みんなとのお別れで果てしなく泣き止めないのかと思うほど泣いた。バスの中と外。手話で‘I LOVE YOU’ってサインを送り合って別れた。そんなわけで帰り道、シカゴに行くのはあんまり気が進まない。どうせなら、はやく帰国したいよって思った。でもとにかくしばらくいた。いさせられた。ブルーマン見たよ。あの人ら最高!ああいうアメリカっぽいバカっぽさが大好き。青いインクつけられたけど、一緒に写真も撮ったし、キスマークまでもらってしまった。またいつかヤツらを見に行きたい!な、と思っておるのだ。ブルーマン見て、元気回復。モリモリモリ〜。(^^)それからミュージカルでサタデーナイトフィーバーも見に行った。しばらくあの踊りを辞められなくて、自然と踊り出す自分にかなり困りつつ。劇場からの帰り道は友達と歌い踊り大フィーバーして帰った、寒いあの夜道。忘れられないな。
★ それからMちくには、アメリカに住んでる友達がこの留学先で知り合った人以外にもあと何人かいる。出会いはそれぞれだけど、なかでも毎日のようにメールを交換してるBBとたまに連絡を取り合うプレーボーイD(自称。v^^v)は今の自分にはとても大切な友達。BBはまだ高校生だけど、弟みたいでメチャかわいい。お互いに毎日のことをメールしてる。電話で話したりもするよ。日本語が大好きなBBは今年の夏に日本に来るかも。はやく来いよー!大学でも日本語を勉強するんだって。プレーボーイDはMちくりんよりも2つ年上のナイスガイである。中身がね。あ。しまつた。プレーボーイDはカナダだった。彼とは人生についてや恋愛やカナダに留学中の若い日本の女の子のことについて話し合ったりする。何を話し合ってるねんっ!と言いたくなるけど、でもすごくこれが異文化理解になったりして学ぶことが意外と多かったり。いつも熱いMちくとプレボD。私達に人生を語らせるとヒートする。
★ アメリカに対する思いは熱い。いつか戻るんだ。そう思ってる。いいことばかりなはずがないけど、でも大好きなアメリカでもうちょっと何かをしてみたい。成長した弟にも会いたいし、アメリカの私の家族、友達にも会いたい。自分探しもしてみたい。そんな日がはやく来ますように★
