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それはいっとき親友Sと私がはまっていたもの。 それは行きつけのスーパーで、買い物ついでに買う ガチャガチャで買う75セントのスライムの ような物体を集めること。 透明なプラスチックボールのなかに 赤や青や黄色やらの、ぬるぬるした柔らかい物体が 入っている。当たり外れがあるのがないのか知らないが ときによってボールの中に入っているスライムの量に ものすごい差がある。 集めてどうのこうのするというわけではない。 ただ集めるだけである。そして 「柔らかいねー」 って二人で話すだけである。 初めは親友Sが買い始めた。 彼はたくさん買ってそれを大きく一個に まとめて冷蔵庫に入れて スライムを冷やしていた。 冷やしてどうのこうのするわけではない。 ただ冷やすだけである。そして 「冷たいねー」 って二人で話すだけである。 次にSと私はそのスライムを外の壁にぶち当てるようになった。 当ててどうのこうのするわけではない。 ただ投げて当てるである。そして 「いい音するねー」 って二人で話すだけである。 別になんの意味もない遊びであった。 でも親友Sと私はしばらく長い間、そのスライムで盛り上がった。 二人が会話しているところにいつもそのスライムがあった。 あなたもこのスライムのようにわけもないのに“ハマる”ものってあるでしょ? |