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| 胴 |
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今回は胴打ちについて書いていきたいと思います。最初に取上げるのは自分から仕掛けて打つ胴です。一般的に、自分から打つ胴はあまり練習しないことが多く、小学生のときは飛び込み胴をやっていても、中学生以降になると自分から前に出て打つ胴は逆胴くらいになってしまうようです。
この理由としては、自分から打つ胴が実用的ではないからでしょう。試合では使いづらく、その機会は相手が面を警戒して手元を上げているときくらいです。さらに面と同じ軌道で胴を打つことはできないので単発で使うとどうしても相手にばれやすく、面や小手に比べてスピードも遅いです。技としての自分から打つ単発胴にはあまりメリットはないといえます。
しかし練習に関して言えば話は別で、胴打ちは小手胴や抜き胴を打つときの土台になるため、試合で使えなくても意味のある技です。小手打ちを練習してから出端小手を練習するのと同じように、胴打ちを練習してから抜き胴や小手胴を練習するといった流れの方が上達は早いです。
それでは胴打ちの練習について紹介していきます。
胴の練習
1)一足一刀の間合いから始め、竹刀を大きく振りかぶると同時に大きく右斜め前に右足を進める。このとき相手は手を上げて胴を打てる状態にする。
2)相手の右胴を打ち、胴を抜くと同時に左足を引き寄せ、そのまま右側を抜けていく(胴を打つときの細かい動作は「小手胴」参照)。
3)振り返り、構える。
1)一足一刀の間合いとは、自分がその場所から一歩踏み込むだけで打突できると同時に、一歩下がるだけで相手の打突を避けることのできる距離のことをいいます。人によって多少異なりますが、だいたいお互いの竹刀が先端から十センチ程度のところで交差するくらいの間合いです。その間合いから一歩で胴を打てるようになることが理想といえます。
竹刀を大きく振りかぶる、これは素振りをするときのように左手を頭の上に持ってくるくらい大きくです。もちろん応じ技や試合ではそんなことをしている暇はありませんが、早い胴を練習するのは次の段階にします。まずは大きく振りかぶった後、竹刀の先端で半円を描くような軌跡で振り、しっかりと手の内を返して打ちます。竹刀の打つ部分(腹の部分)で相手を打つことが重要です。
2)最終的には横向きに竹刀を振る形になります。そしてこのことに関して一つ、人によっては竹刀を斜めに振り下ろす軌跡で胴を打つように指導しているようです。が、僕が薦めるのは半円を描く打ち方です。その理由として、胴を振りかぶる動きを小さくしたときの打ちやすさの違いがあります。実戦的な胴を打つ場合、相手も竹刀を持っていて、そして多くの場合面を打とうとしていると思います。このとき斜めから打つ胴だと、自分の竹刀の先端が高い位置にある状態から打つことになるため、相手の竹刀よりも低い位置に竹刀を持ってくるのが大変になります(かなり早いタイミングで打たなければならないです)。相手が小さく面を打ってくるときは尚更そうです。手を縮めたり、手の位置を下げなくてはならない事もあり、これはつまり胴を抜きにくいということです。さらに斜めから打つことでしっかりと手を返さないで打ってしまうことも考えられます。したがって多少大きい動きのように見えても半円を描くように打つほうがやりやすいです。
上達の方向としては、描く半円を段々小さくしていき、最後はほぼ手首だけで竹刀を返せるようになることを目指します。もちろん打つときは腕や腰、体全体を使います。手首は打つのではなく竹刀を返すのに使うのです。
「小手胴」の項に書いたことと併せて参考にしてください。
3)練習のときは抜けていくのも振り返るのも全速力で行うのが望ましいです。意識してやらないと速い動作は身に付きません。
僕は自分から打つ胴に慣れてくると、むしろ抜き胴の方がやりやすいと感じるようになりました。相手が出てくるので自分が出る動作が小さくて済むからです。
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