[終わり在る世界]
今回の話は、円状の軸での物語。
その軸は、始まりと終わりが繋がっている。
何度も始まりと終わりが繰り返されてきた。
幾度も幾度も。
終始の刹那は、はっきりしている。
しかし、そこに住むものは、それに気づかない。
だが、気づいた者がいる。
「結合者」たる者。
彼は、その軸の、或星の或大陸の一都市で生まれた。
彼が自分がその力を所持している事に気づいたのは、思春期を過ぎたくらいのことだった。
その力は、同一軸上の移動が出来るに過ぎなかった。
そして知ってしまった。その軸の終始を。
再び訪れる終わりは、彼の生きているであろう時間の中には無かった。
そう彼が軸の運命を変える必要は無いのだ。
そして、彼は、その力を、二度と使うことは無く、自らの終止を迎えた。
今もなお、その軸は、終始を繰り返している。