日本ダービー(13527日)

東京競馬場・芝2400m・馬場重

 

 黒船沈没・・・。最後の直線、ユタカが手綱をしごく。だが、いつもと違って反応が悪い。横をジャングルポケット、距離を不安視されていたダンツフレームがするりと抜けていく。ゴールした時は、負けるはずのないボーンキング・ダンシングカラーにもかわされていた。惨敗・・・。理由付けはたくさんある。が・・・、一番の理由は良馬場ではなかったことであろうか。同じ理由で、今までのレースの中で苦しんだ馬がいる。そう、ご存知ナリタトップロードだ。あの馬の魅力も、クロフネと同じ「大跳び」だということ。クロフネでさえああいう風になるのだから、重馬場というのは大跳びの馬にとってどれほど危険かというのがわかる。しかし、この馬はダービーだけが目標なのではない。この先、エルコンドルパサーが歩んだ世界制覇への道が大目標である。今後、毎日王冠→<天皇賞(秋)>→ジャパンカップというのがシナリオとして描かれている。果たして、放牧明けてどれほどグレードアップしているのか。大いに期待できる。

 それにしても、勝ち馬ジャングルポケットはお見事だった。馬場を見たとき、一瞬札幌3歳ステークスでの好走がひっかかったのだが、それは間違いではなかった。この馬は、基本的にはテイエムオペラオーと同じタイプなのであろう。重馬場を苦にしない。実は得意だったりもするのだろう。鞍上もギリギリまで追い出しを我慢できたのも勝因の一つ。今考えてみると、ダービー当日のいろんなファクターというのは、すべてジャングルには好都合だったのだろう。この馬が当日に見せた気性の悪さは、完全に幼さによるもの。入れ込みではない。おそらく、菊の舞台では1番人気になるのは必至。去年とアグネスフライトと違うのは、好不調の波がないことが挙げられる。ダービー〜菊花賞の連覇というのは、あまり例のないことだがこの馬ならひょっとしたらひょっとするかもしれない。あらためてトニービン産駒は2400mにとんでもなく強いことが証明された。

 2着のダンツフレームもよくがんばった。たぶん、どんな仕上げを施しても2着が精一杯だったと思う。でも、考えうる最高の順位で走るのだから、この馬の勝負根性も見上げたもんだ。おそらく、この馬は菊花賞には出走しないだろう。だとすると、この馬はマイル路線を歩むことになる。もし、秋のマイルチャンピオンシップに出走するなら、押さえておかなければいけない馬の1頭になると思う。

 今回のダービーは、あらためて3歳馬の層の厚さを証明したレースだった。その中でも、今回のレースで光ったのはプレシャスソングだ。8着に惨敗してしまったが、先行して伸びかけたあの脚は印象的だった。この馬は強くなる・・・。血統的にも菊の舞台はもってこい。母父ナイスダンサーはあのナイスネイチャを産駒として出した馬である。そのナイスネイチャも、距離の長い舞台は得意だった。しかも晩成傾向にある。秋、メジロベイリーなどの実力馬も帰ってくる。その中で、どんな競馬をするか楽しみだ。他にも、3着のダンシングカラーの先行力にも光るものがあった。血統的に、距離が伸びると注文がつきそうなタイプだが、成長力がある血統なので期待できそうだ。全体的に見ると、クロフネの失速以外はほとんど実力通りの結果であった。

 

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