AE111車種概要
歴史
AEシリーズの原点に立つとも言われているのが、かの有名なTE71であった。その後トヨタが販売を開始したのがAE85シリーズである。さらにトヨタが当時の最新技術を惜しみなく投入して作られたのがAE86である。駆動形式はFRを採用しドライバーの意のままに車を操れる、そんなコンセプトの元で作られたであろうAE86は、1.6リッターのNAエンジン4A―GEU型を搭載し当時では珍しかったDOHC(カムシャフトが吸気側と排気側に一本ずつありSOHCより高回転の制御がしやすいが高価で当時では一部の高級車にしか使われなかった)を採用しネット130psを発揮しSOHC搭載の2リッタークラスに謙遜のない出力をたたき出していた。車重の軽さも助け(カタログ上での乾燥重量は925kgであった)今のハイパワースポーツカーの加速には遠く及ばないが、かえってその非力さのおかげでどこで走ってもつねに踏んでいける、運転していてとても楽しい車にしあがっていた。まさにトヨタの代表的なスポーツカーに位置付けられたAE86シリーズは、後に時代の流れと共にFFへとその姿を変えていった。
AE86の販売からさらに時は流れAE92・AE101とAEシリーズは姿を変えていき、1995年5月についに待望のモデルチェンジを果たす。AE111シリーズがついに発売を開始する。駆動方式は先代と同じFF方式を受け継ぎスポーツクーペではあるが、車内の居住空間を確保した作りとなっている。モデルチェンジに際してまず大きく変更になった点が、年を追うごとに重くなっていた車重の軽減である。先代のAE101から比べると実に70kgの減量となっており、これはハンドリングに大きな変化をもたらす事となった。その他、吸気側の制御を従来のエアフロー方式(エアクリーナーの後方にありそこで空気の量を測る方式でLジェトロ方式と呼ばれる、機構が簡単で当時では多くの車種に採用されていたが、若干アクセル開度に遅れて反応するほか吸気抵抗の一つにもなっていた)を圧力センサー方式(吸気側のサージタンク内・サージタンクとは4A―GE等のエンジンに採用されている、エアクリーナーを通って送られてきた空気を一時的に、その場所に集めてスロットルボディに送るというその部分の名前である。その場所に付いているセンサーで、吸入抵抗になりづらくかつアクセル開度に素早く応じてくれる、画期的な機構でDジェトロ方式とも呼ばれている)を採用し俊敏なレスポンスとより高回転までまわせるようになった。この時にもう一つ採用されたのが、VVT-i機構と呼ばれる物である。この機構は今ではどのメーカーも殆ど採用している機構だが、最初にこれが搭載されたのは89年に発売されたホンダのインテグラであった。 日本語では可変バルブタイミング機構と呼ばれているが、簡単にいうと低回転 と高回転でバルブのリフト量を変え(バルブのリフト量とは、吸気側のタイミングと排気側のタイミングを制御しているその大きさ、詳しくは調べて下さい)どの回転域でも最も適切な燃焼と吸排気を促す機構のことを言う。それにより、1.6NAながら実にリッター100馬力を超えるネット165psを 達成してしている。 その他、シャシー関係では高剛性化が図られそれに伴って従来のストラット方式は受け継いだが、程よく締め上げられたサスペンションと相成って実にFFながらにして良く曲がる追従性が高いハンドリングを実現した。
その後、マイナーチェンジとして後期グレードBZ―Rが発売される。 マイナーチェンジと一言にいっても、変更点は数多くありその中でも今までは 全てのグレードで5MTを採用していたが、技術に進歩によりついに6MT化が実現する事になる。これまでの5MTも若干のクロス化が成されてきたが、 6MT化によってさらに4A―GEエンジン本来の力が出せるようになった・ 詳しく説明すると、常用域の1速から5速までをさらにクロス化し6速を高速 クルージング用として設定する事により、低回転が若干非力な4A―GEの ミッションのギア比をクロス化する事により、力の乗るパワーバンドから外れずに運転出来ると言う事と共に、省燃費を実現している。 その他、前後のライトの大幅な変更にボディにはGOA(衝撃吸収安全ボディ)が採用され、約20kgの車重の増化となってしまったがそれ以上に安全対策が万全となった。
しかし残念な事にAE111シリーズは、西暦2000年を区切りとして 長引くスポーツカーの販売台数の低迷化も助け、ついにその歴史を閉じる事となる。余談だがいつ実現化するかは解らないが、AEシリーズが復活するのでは無いか?と言う噂が流れている。それもFRスポーツクーペとしての復活を遂げるのではないかと、噂されているのだ。これは時代はまた繰り返すと良く言われているが、その通りで今世間ではAE86を盛んにスポーツ走行に取り入れている実状がある。それは只単にAE86が人気があり乗っていて面白いから、と言う理由だけでなくそれ以外に本当に良い車であったと言う事実が 有るのだと思う。たしかに今の車は昔の車に比べ格段に性能が良くはなっているが、なにか面白見に欠けているような気がしてならない。車の形状も しかり、なにか皆車が丸くなって一様に思える、昔は一台一台に職人の何というか、味があり技があったのだと思う。今は全て機械が寸分狂わず正確に形作り生産されている。一部では手作りでしか出来ないと言うボディを持った高級車等があるが、それを購出来るのは極一部の限られた人達であり殆どは大量生産を可能とする機械式が大多数を占めている。その中で今旧車に人気が集まっているのは、やはり一台一台独特の味を持っているからだと思ってやまない。



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