アパート探しこちらで働くことが決まって、一番最初に気がかりだったのが、住む場所をみつけることだった。こちらのボスに、そのことを言うと、秘書に言っておいてあげたから、秘書と相談するように言われた。それ以降何度も秘書とメールのやり取りをした。 最初に秘書は、いくらぐらいのアパートがいいの?と聞いてきた。広大な国土を持つアメリカなら、日本より家賃は、はるかに安いだろうと思っていたので、500ドルくらいのアパートがいいと返事を打った。すると、500ドルでは一つもないわよと、返事をくれた。さらに、アパートの住所や家賃のリストを、FAXで送ってくれた。予想外に家賃は高い。さらには、そのリストの出所であるRutgers製作のキャンパス外のアパート探しのサイトも紹介してくれた。そのサイトに載っているアパートは、おそらく長いこと、ラトガースの学生や職員を相手にしてきたのだろうから、まあ不安はないと思う。 それで、秘書は「いいと思うところがあったら、言ってちょうだい、そうしたら、見に行ってあげるわよ」と言ってくれた。それで、あれこれ返事を書いたのだが、結局決まらず、アメリカ行き直前になって、キャンパスの上のBuell Apartments(ドミトリー)に空きが出来たので入れると、連絡してくれた。さらには、ドミトリーでないアパートの手続きもしておいてくれたので、そのアパートに移ってから約3ヶ月後、Russell apartmentsに移ることが出来た。 Russell Apartmentに住んで約8ヶ月後、ふたたび移動しなければならなくなった。この際は、秘書の手を借りるわけにはいかず、自分でアパートを探し始めた。まず始めは、ラトガースのアパート情報を利用したが、なかなかいいのは見つからなかった。この時点で、私は車はおろか、運転免許書も持っていなかったので、キャンパスバスが利用できる場所にあるアパートを探していた。研究室の人に、「あそこのアパートがいいかもよ」と、言われて、電話帳を見ると、そのアパートが載っていた。電話帳には、値段が載っていなかったので、ちょっとインターネットでそのアパートの情報を探ったら、そのアパートが見つかった。電話すればいいのだが、やはりまだ電話は恐かった(英語力が・・・・笑)。ちなみに、アパート情報のサイトとして、見つけたものには、こんなのや、あんなの、それにこんなのがある。私には、不動産屋を利用するなどというう考えは一切思い浮かばなかった。それに、不動産屋が、どこにあるかも知らない。 インターネットで、アパートの情報(家賃、暖房・温水が家賃に含まれるか、エアコンの有無、契約期間などなど)を得て、まあ、良いところだと判断した後、そのアパートのオフィスに電話して、空いているアパートがあるかどうかたずねた。まあ、ちょっと問題がるものの、とりあえず空いているアパートがあるようなので、見に行った。オフィスに行くと、そのときに空いているアパートのかぎを渡してくれたので、見に行った。べつに、オフィスのスタッフが、「これはいい物件ですよ」などと、言って説明するわけではなく、私一人で、自由に見てまわった。ただ、そのとき見たアパートと、私が後日実際に入れるアパートは、異なるアパートである。つくりが同じだが、場所は別ということである。 それで、カギを返しにオフィスに戻って、入居するかどうか聞かれた。ここは、即決しかない。「YES」である。実は、前日に電話したときは、もっと好条件(都合のいい入居日)のアパートが空いていたのだが、次の日には、もうなかった。ここは、人気のあるアパートなのだ。考えている暇はないのである。そうすると、何かにサインして、50ドルを現金で、100ドルをPersonal Checkで、払わされた。後で考えると、50ドルは手続き費用、100ドルは最初の月の家賃に当てられた。それで、手続きのために、security deposit(敷金)を持って後日もう一度来いといわれた。ちなみに、オフィスの窓口に座っているのは、かなり年配のばあさんで、これが非常にくせのある人物なのである。オフィスには、何人かのスタッフがいるようだったが、どうやらこのばあさんは、偉いようである。 何日か後、「今日、Security depositを持っていっていいか」と電話で聞いたら、そのばあさんがいいと言ったので、出かけて行った。契約したアパートの番号を聞かれたが、私は覚えていなかった。すると、「覚えていて当然でしょ!」と罵られた為、私はむっとした。「客に、そう言ういい方は、ないだろう」と言いたかったが我慢した。そのあと、ばあさんは、私の契約書類を見つけだしたのだが、「まだ、手続きが終わっていないわ。また後日来てちょうだい」と言った。「今日、来いと言ったのは、あなたじゃないか」と私が言うと、ばあさんは謝った。 それから、また後日オフィスにやってきた。Security Depositを払おうと、Personal Check(小切手)を渡すと、「Personal Checkでは、だめよ。Security Depositは、Money order(郵便為替)でないと、受け取れないわ」などと、言い出した。そんなこと、一度も言ってないじゃないかと言いたかったがやめておいた。このばあさんは、手ごわいのだ。それで、また引き返した。 BUSCHキャンパスには、郵便局があり、そこでMoney Orderが手に入るはずである。出かけて行って、Personal Checkは、使えるかと聞くと、「NO」だった。しょうがない。現金を下ろさないと。 何度も繰り返すが、このとき私は車を持っていなかった。だから、銀行に行くのも大変なので、私は、大学にあるATMで金を下ろすことにした。ただし、ATMで、1日におろせる金額には限度があり、Security Depositに必要な金額のほうが多かったので、2日に分けておろさなければならなかった。たぶん人によって限度額が違うと思うのだが、私の場合、一日にATMを使っておろせる金額は、10万円より少ない。 二日かけて金を下ろした後、郵便局でMoney Orderの購入である。アメリカには、50ドル札や、100ドル札があるにはある。だが、ほとんど出回っていない。たまたま、私が50ドル札を手に入れたとき、レジで使えるのだろうかと疑問をもったので、「50ドル札は使えますか?」と聞くと、「もちろん」と答えてくれた。ちょっと、おかしかったのか相手は笑っていた。とにかく、出回っている最高額の紙幣は20ドル紙幣である。ATMで大金を下ろせば、20ドル札が大量に出てくるのだ。ここまでくれば、お分かりかもしれない。次のトラブルは、大量の20ドル紙幣を用いての、Money Orderの購入である。郵便局の窓口で、局員は紙幣を数えるのに時間がかかり、私の後ろに長い列が出来てしまった。まあ、申し訳ない思いをした。 ようやく、Money Orderも購入し、ふたたび、ばあさんに会いに言った。そこで、手続きもなんとか終了し、あとは、入居日にカギを取りに来るように言われた。 ずいぶん経って、入居日。ばあさんは、カギや契約書(Lease)を渡してくれた。そして、最後に一言。 「Good Luck!」 このばあさんは、手ごわい・・・・
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