放置高校野球第6号(2007年3月12日発行)

初代王者は竜鳴館学園
初めてリード許すも自慢の打線が奮起

◇大会最終日は決勝戦が行われ、竜鳴館学園(神奈川)が5−1で藤枝明誠(静岡)を下し、初代王者に輝いた。竜鳴館学園は、今大会4試合目にして初めて相手にリードを許す展開になったものの、相手投手の代わり端を捕え、一挙に逆転に成功、これを3連投のエース・片岡が2回以降は要所を締め、完投で藤枝明誠打線を7安打1点に抑えた。決勝戦は、今大会3試合目となる無失策試合と、締まった好ゲームとなった。

片岡、限界超えての完投劇
藤枝明誠、鮮やか先制攻撃も実らず

藤枝明誠
(静岡)
 
竜鳴館学園
(神奈川)
× 11
【藤】隈、斎藤−江口 【竜】片岡−松坂
▽二塁打(藤)渕田、江口、八角 (竜)松坂、椛島、津方、中曽根、深田

◇藤枝明誠の先制攻撃は鮮やかだった。1回、先頭の渕田が二塁打で出塁、1アウト三塁になってから、江口の適時二塁打で先制と、竜鳴館学園から初めてリードを奪う展開を作った。しかし、初戦(2回戦)で延長12回を投げきったエース・隈が、疲労からかいつものピッチングが出来ない。無失点に抑えていたものの、不安定なピッチングに、4回頭から隈に代えて準決勝で好救援の斎藤を投入したが、この代わり端を竜鳴館学園の強力打線は見逃さなかった。この回先頭の松坂が二塁打で出ると、すかさず送って、深田の犠飛であっという間に同点。さらに椛島の二塁打の後は泉田の適時打で勝ち越し、さらに二者を塁上に置いて、津方の2点適時二塁打でこの回一挙4点を挙げた。結局、この4点が重くのしかかる格好となった。藤枝明誠とすれば、序盤に早打ちになってしまったのが悔やまれるところ。竜鳴館・片岡にも疲れがたまっていたが、序盤を省エネで切り抜けられたことが、完投劇につながったといえよう。


4回裏2アウト二塁、、レフト前に決勝の適時打を放つ竜鳴館学園・泉田


9回表2アウト一、二塁、最後の打者・木戸を空振り三振に打ち取る竜鳴館学園・片岡

☆限界を超えてから圧巻、三者連続三振―竜鳴館学園・片岡基茂
 藤枝明誠・隈ほどではないが、片岡にも疲労が蓄積されていた。序盤こそ藤枝明誠の早打ち気味の攻撃に助けられたものの、二巡目からはじっくり球筋を見極められ、6回には既に体力の限界を超えていた。しかし、ここからが片岡のピッチングの真骨頂だった。7回、2アウトから8番・木戸を三振に取ると、8回は先頭の9番・斎藤、続く1番・渕田とイニングをまたいでの三者連続三振。結局、片岡は最後まで投げ続け、最後の打者・木戸も三振に打ち取り、栄誉ある胴上げ投手に輝いたのだった。

☆首位打者に花添える決勝適時打―竜鳴館学園・泉田健吾
 大会首位打者に輝いたのは、強打の竜鳴館学園の8番・泉田だった。泉田の見せ場は4回、同点に追いついた直後の2アウト二塁のチャンスにしぶとくレフト前に適時打を放った。1回戦の宇部商戦では先制打を放ちながら、その後チームが追いつかれたため、打率は残しても印象に残る活躍は出来ていなかった。だが、最高の舞台でこの上ない結果を残し、名実共に首位打者として恥じない働きが出来たのではないだろうか。

☆先制適時打も、悔やまれる4回のリード―藤枝明誠・江口辰弥
 マスクを被る江口が今大会初打点となる適時二塁打を1回に放った。初戦(2回戦)の非凡学園戦では3安打も全て走者がいない状況でのもの。準決勝の小金井工戦ではノーヒットに終わっていただけに、最初の打席でいきなり仕事を果たした。しかし4回、代わったばかりの2番手・斎藤達男の立ち上がりをリードし切れなかったのが悔やまれる。本来のピッチングを取り戻した5・6回は三者凡退に抑えていただけになおさらである。

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