多事匠論


カギは我々が握っている

 「政権選択選挙」「マニフェスト選挙」などと呼ばれた衆院選。終わってみれば
自民がやや減、民主が躍進、共産・社民・保守新の小政党は存続の危機となった。
勝ち組はいなかった、勝ったのは民主だ、自民の負け、などの意見が出ているが、
勝者は公明だったと私は思っている。小政党に不利と言われたなか、創価学会とい
う安定した組織力をバックに公明は議席を伸ばしたからだ。

 自民と社会による11/2政党制の55年体制が崩壊し、連立の枠組みが入れ替わった
「失われた10年」を経て、二大政党制へと移行しつつある。今回の選挙は「2003年
体制」の幕開けと総括されてもいる。だが、今のままでは真の二大政党制にはなら
ないと私は考えている。

 二つの大政党ができあがることが二大政党制とは思えない。二つの政党、双方が
政権を担えるかどうかが肝心だ。互いに牽制しあい、すきがあれば政権交代につな
がる。これが真の二大政党制だと思う。今回の選挙結果を考えてみれば、民主には
数の上でも、党内のお家事情でも、政権を担当できる力はないだろう。一方の自民
はどうか。新聞によると、小選挙区で当選した自民の候補のうち半数以上は、公明
の協力がなければ落選していたようだ。つまり、自民単独では政権が担えないこと
になる。

 なぜ真の二大政党制が実現できないかといえば選挙制度に問題があるはずだ。小
選挙区比例代表並立制をただちにやめ、小選挙区制に変えたほうがよい。比例制を
併用している限り、真の二大政党制にはならないだろう。なぜなら、今の選挙制度
では組織力のある公明が必ず勝ち続け、公明の顔色をうかがわなければ政権を担え
ないからだ。選挙期間中に自民の候補者が「比例は公明に」と明言していたことを
考えれば明らかだ。

 投票率が低いままでは選挙制度は変わらない。与党の公明が自らの不利になる制
度にわざわざ変更することなどない。無党派層が選挙にいって現政権を否定するし
か方法はないと思う。59%の投票率では何の変化も期待できない。

 日本が二大政党制になるために選挙制度を変えよう。そのために若者が選挙にい
く。二大政党制への行方も、この国の未来も、カギは我々が握っているはずだ。


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