突然明らかになった学会での学舎使用
 
学園祭において全学の学舎は、学生による講演会・研究発表・ライブなど様々なイベントの会場となる。また、学者の周辺では数多くの模擬店が軒を並べ、賑わいを見せることになる。
 ところが本年度の統一学園祭で、社会学部学舎(第3学舎)だけは、使用「されない」情況となっている。このことは統一学園祭始まって以来の出来事である。こうした情況は、どうした事情から生じたのであろうか。
 後期に入り、各学園祭実行委員会により企画集約の動きが作られる中で、この事実は突然明らかになった。研究発表の『企画書と手引き』に掲載されてある『2000年度学園祭使用可能予定教室』に、第3学舎のみが「使用不可」と記されてあったのである。
 その理由は、11月3日・4日と日本社会心理学会(第41回大会を開催)への学舎貸与を社会学部当局が決定したというものだ。このときには既に常任委員会によって3日より6日の学園祭開催が決定されていた。
 さらに、取材によると、5日・6日については後日、アリバイ的に使用「できる」ことになったようである。しかしながら、その時点では既に講演会・研究発表・映画企画といった企画書の配布−回収がほぼ済んでおり、各企画は他学舎に割り振られていた。加えて、学園祭日程において、6日(最終日)は教室がほぼ半日しか使用できない。そしてとうとう、5日・6日においても第3学舎を使用する企画はなくなったのである。

何故こうした事態が生じたのか
 
本年度の学園祭日程は大学当局にとって予測を越えるものでは決してなかった。例えば、『2000年度社会学部(第1部)講義要項・授業計画』に掲載されている年間行事予定表には、11月3日より8日を学園祭の開催予定日として掲載している。また、学会の準備委員会には、委員長に高木修、事務局長に土田昭司、委員には林英夫、佐々木土師二、清水和秋、常木暎生、川崎友嗣、林直保子(敬称略)と、社会学部産業心理学専攻の教員がズラリと名を連ねている。しかしながら、現実には学園祭日程が重なる事態が生じているのである。これには、大学当局の学園祭軽視の姿勢が見て取れる。
 学生の存在を無くして大学は成り立たず、私たちがが日々培っている自主自治活動こそが学園のあり方を規定するものであることは述べるまでもない。そして、学園祭は自主自治活動の成果を発露する場として存在するのである。
 こうした意味を持つ学園祭においては、全学の代表機関であり大学当局と直接の交渉関係を持つ常任委員会が存在する。
 にもかかわらず、今回の事態は学生にとって寝耳に水の話であった。
 学会の学園祭期間中の開催が、広く学生に明らかにされる形で、学生と大学当局との対等な議論に基づく合意がなされていたならば、まだ理解に苦しむことは少なかったであろう。

学生無視の大学当局の姿勢を問う 
 
取材によれば、後期開始の前段階で社会学部教授会において、学会の開始日程学会の開始日程と重複するのではないかとの指摘がなされていたようだが、既に学会準備が進行していることを「理由」に指摘は受け流されたとのことである。学園祭を前にしたその時期に及んで、社・教授会内部での実質的な審議さえなされていなかったのである。
 学園祭を犠牲にしての学会の開催が「一人歩き」している情況を作り出し、学生には結論ありきで「これが決定だ」と一方的に事を進めることは、どうした了見によるものだろうか。大学の民主性を問わざるを得ない事態である。
 社・当局は一昨年から昨年にかけ、社会学部における学生の代表機関であった社会学部自治会との交渉関係を一方的に断絶し全ての「便宜供与」をストップさせた上で、問答無用に自治会を破壊した。そこでは、学園祭企画のステッカーをはがす当局職員に抗議する学生を力ずくで派出所に連行したり、立て看板等の表現物を破壊したり、教員総出で自治会のロビーを撤去するなど暴力行為を繰り返したのである。
 そして今回の学園祭をめぐる事態である。横暴な振る舞いを続ける社・当局の姿勢が改めて浮き彫りとなった。
 いま、全国の多くの大学では、様々な理由により学生による自主的な学園祭が消滅したり、学生の自主的なそれではなく、当局の御用「学園祭」変質させられたりしている。学園祭を守るためにも、学生を無視し強権的に大学運営を行う大学当局の姿勢を変え、自主自治活動を発展させて行かねばならない。