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 関西の諸大学の在日朝鮮人学生とにほんじん学生によってつくられる関西学生日韓連絡会議主催の、「軍隊とと性暴力〜『慰安婦』問題と『わたしたち』」と題された講演会が10月10日、甲南大学にて開催された。

 本講演会でははじめに旧ユーゴスラビア内戦において軍隊によりレイプされ(その数は5万人にも及ぶと言わている)、1993年に設置された「旧ユーゴスラビア国際刑事法廷(ハーグ国際法廷)」で証言を行う女性を追ったビデオ「戦場のレイプ」(96年カナダ国立フィルム省制作)の上映が行われた。そして、その後に大越愛子氏(近畿大教員)による講演がなされた。
 大越氏は、軍隊によるレイプが戦略的に行われていること、そして、その加害者が不処罰にされていることの問題性を述べ、国家の「枠」に閉じこめられない形での女性の人権が守られなければならないと話された。その上で、氏が協力する「日本軍性奴隷制を裁く女性国際戦犯法廷」(12月8日〜12日、東京において、VAWW−NETjapan)への参加を呼びかけられた。最後には、日本の「歴史修正主義」に反対し、「戦争と暴力」の時代を「人権と非暴力」の時代へとしていこうと話された。
 日本政府は未だに、アジア・太平洋戦争において、日本軍が性奴隷としたアジア人女性に対し何の謝罪も補償も行っていない。また、先の「日朝国交交渉」(8月22日より3日間)においても、戦後補償問題を「経済援助」にすりかえようとし、被害者を蹂躙し続けている。
 現在の問題として、日本によるアジア侵略の歴史に、私たちが如何に向き合うかが問われている。