これまでお世話になった遠藤先生から担当が変わり、8月からはSTが後藤先生になりました。
若くて可愛い女性の先生です。
                                    

後藤先生 つどいの記録
平成15年9月 所沢市保健センターで行われた『失語症者のつどい』
9月11日(木)9月に入ったのが信じられないくらいの暑さでした。
「みなさん、暑いですね」の言葉から始まった9月のつどいでした。

ひとりひとりがあいさつをすませて、まず体全体の体操をしました。
その後、特別ゲスト、歯科衛生士の方から「歯の健康」についてのお話と口の体操「健口体操」、むすんでひらいての曲にあわせてみんな真剣に取り組んでいました。

体も、口もといつもより多めに体操をしたあと、ゲームが始まります。
今回のゲームは「季節の歌ギャンブル」
3チームに分かれて、箱にはいった歌の紙がどの季節の歌なのかを予想するゲームです。
ギャンブル性を取り入れたことで、説明がちょっと複雑になってしまい、参加者の一人、Sさんがみんなの気持を代弁してくださいました。「わかんないよ・・」と・・。
ともあれ、まずはやってみようということになり、ゲーム開始。
やってみたらなんということもなく、できてしまいました。

引いた歌の紙をひらいて、ピアノでイントロを弾いてもらうたびに、あちこちから歓声やため息が聞こえてきました。
無事にゲームは終了、あまり差がつかなかったので最後はじゃんけんで1位を決めました。

最後に歌を歌ってつどいは終了。今回の歌は「赤とんぼ」「虫の声」「青い山脈」でした。

茶話会のあと、ボランティアの会話パートナーさん方から「もっとみなさんとお話がしたい」というリクエストがあがりました。
みんなで集まりながらも、個人個人を大事にできる、これが会話パートナーさんのいるつどいの醍醐味とも言えます。

それを大事にしながら、これからも楽しい会を考えていきたいと思いました。
平成15年8月 所沢市保健センターで行われた『失語症者のつどい』
8月14日、天気はあいにくの雨。
朝からの雨と、お盆時期ということで、参加人数が心配されましたが、17人の参加でした。

今月より、遠藤STに変わり、後藤がSTとなりました。
そんなわけもあって、今日のメインテーマは自己紹介。

自己紹介の前に軽く挨拶をして、体操へ。
伴奏の田沢さんの即興演奏と一緒に肩、手、首、足を動かし、最後に深呼吸。
皆さん真剣に取り組んでくださいました。

体操が終わり、歌へ。
今日の歌は「うみ」「花火」「ほたるこい」でした。
「うみ」は「松原遠く・・・」の歌いだしから始まる方で皆さん一番はわかるが、二番は難しいとのこと、
一番だけを3回続けて歌い、最初なかなか歌えなかった方も3回目には生き生きと歌ってらっしゃいました。
「うみ」ってもうひとつあるよね?と参加者のTさん。同じ題名で2つある歌の話を少ししました。

歌も終わり、メインの自己紹介ゲームへ。
質問カードを2枚引き、その内容とお名前を一人ずつゆっくりでも、できるだけ自分の力で伝えることを目標にやりました。
自分の番がくるまで、緊張の面持ちだったかたも、みな無事に伝えることができました。
何故か多く引かれたカードが干支のカード。そして未年が多かったです。

そして締めには歌謡曲。18年前の日航機墜落事故、坂本九さんをはじめ被害者の方をしのび、「上をむいて歩こう」を歌いました。

全てが終わり、一番楽しかったという人が多かったのが「体操」でした。
失語症のつどいだからといって、全てことばにこだわらなくていいんだ。
と改めて思った出来事でした。

以上、長くなってしまいましたがよろしくお願いします。
もし長すぎるようでしたら、書き直しますのでご連絡ください。
遠藤先生 つどいの記録
平成14年12月 所沢市保健センターで行われた『失語症者のつどい』
12月12日(木)晴れ。メンバーさんは13名。

今日のテーマは、「忠臣蔵」です。
12月14日は赤穂浪士討ち入りの日で、前晩のNHK「その時歴史が動いた」でも、大石内蔵助が表門の大将、息子の15才の主税が裏門の大将となって、それぞれ吉良邸に攻め入ったことを話していました。

そんなわけで、討ち入りの時の赤穂浪士の合い言葉を練習しました。
「山」に対して「川」です。
相手の言うのと違う言葉を言うのは失語症の人にとっては難しいのではないかと思いましたが、皆さん見事にクリアして行かれました。

続いて、「海」に対して「空」も言ってみました。
これもOK。

次は、「いか」→「たこ」、「いか」→「するめ」、「いか」→「しおから」と3段構えにして、反応する言葉がだんだん長くなるように仕組んでみました。
一生懸命に取り組む様子が皆さんの笑いを誘っていました。
(遠藤 尚志)
平成14年11月 所沢市保健センターで行われた『失語症者のつどい』
11月14日(木)晴れ。メンバーさんは14名。

この日は、前回やった「おーい」の呼びかけの続きとして、「よーい、ドン」のかけ声を取り上げてみました。
メンバーさんには、それぞれ介添えの会話パートナーさんと相談して、次のうちどれを言うか選択していただきました。

@「位置について、よーい、ドン」を全部自分で言う
Aパートナーさんが「位置について」と言うのに続いて、「よーい、ドン」と言う
Bパートナーさんが「よーい」と言うのに合わせて、「ドン」と言う

一人一人の声が聞かれるたびに、会場には大きな拍手が起こりました。
一番大きな拍手は、「いやだ、できない」と言っておられた方がパートナーさんの「よーい」の声に励まされて、「ドン」と元気よく言えた時でした。

時間が余ったので、「11月3日は『文化の日』と『明治節』のどちらがピンときますか」という質問をお互いにしていただきました。
70才位が境目のようでした。
昔は「明治節」で、その日は学校へ行ったんですね。
(遠藤 尚志)
平成14年10月 所沢市保健センターで行われた『失語症者のつどい』

10月10日(木)晴れ。
あまりにも見事な青空なので、思わず「あなたの心も青空ですか」と質問したくなります。
そして実際に介添えのボランティアの方からメンバーの皆さんに、そのように聞いていただきました。15名のメンバーさんの心は、全員が「あ、お、ぞ、ら」でした。

今日の言語訓練のテーマは、10月にちなんで「共同募金」を取り上げました。
赤い羽根を胸につけていたのは、一人の保健師さんだけでしたね。

「駅前に立って協力を呼びかけるのは?」と聞かれて、「小学生、中学生、女子高生、ボーイスカウト、ガールスカウト、婦人会」と答える、という長い言葉に挑戦しました。
難しいですが、皆さん頑張って記憶をふりしぼって下さいました。
5つまで言えたのに、最後の「婦人会」が思い出せなかったSさんに、ボランティアさんが「私みたいな人」とヒントを出しました。
Sさんが即座に「おばさん?」と答えたので、会場は大笑いに包まれました。

最後に皆さんに「いくら寄付して下さいますか」とうかがいました。
言葉の理解が難しいKIさんのためには、募金箱を用意して本当のお金を1万円、5千円、千円、500円、100円、50円、
10円と並べた中から選んで入れてもらうように場面設定したのですが、ついに話は通じませんでした。

つどいの後で、私がもう一度KIさんのところへ募金箱を持っていって「協力をお願いします」と言いましたら、彼女はハンド
バッグをさして「お金を持ってないから」というしぐさをします。
「それじゃご主人と相談して下さい」と言いましたら、まっすぐご主人のところへ言って、一生懸命伝えようとするのですがつどいの場面を見ておられなかったご主人は訴えの内容が理解できず困惑するばかりです。
私が事情をお話しましたら早速財布を奥様に差し出して下さいました。
その中からKIさんはごく自然に100円玉を1個取りだして、募金箱に入れて下さいました。

重い失語症の方は現実生活の処理は当たり前にできるとしても、仮想世界でシミュレーションを行うことは難しいことがある、ということをあらためて知りました。
(遠藤 尚志)
平成14年9月 所沢市保健センターで行われた『失語症者のつどい』

9月13日(木)、晴れ。暑い一日。先月は家族会に出席して「失語症デイケア・デイサービス」のお話をしたので、私としては2ヶ月ぶりのつどいです。お休みの続いている方もありますが、一方で市の広報を見てやってこられた方が4名もあり、メンバーさんが13名と同数のボランティアさんがペアになって、楽しくにぎやかに進めることができました。

まずはいつも通り、メンバーさんに「ハイ」の返事と「オーイ」の呼びかけをやっていただいた後、ボランティアさんから「〇〇さん、ヤッホー」と声かけをしてメンバーさんから「ヤッホー」とこだまを返していただきました。まだ夏バージョンが十分使えるお天気でした。

その後は、メインのお勉強です。まず私が黒板に花の絵を描きます。
聴理解の難しいKIさんもニコニコとうなづいてくれて、理解している様子です。「さて、何の絵でしょう」と全員に問いかけると、「つつじ!」などという大ハズレもありましたが、まもなく「ききょう」と正解が出ました。続いて「なでしこ」と「尾花(すすき)」の絵を描いて、「さて、今日のテーマは?」と質問しますが、オジサンたちが多いせいか反応はイマイチ。「秋の七草」ですね。

皆さんに七草の名前を一つ一つ言っていただきましたが、「おみなえし」や「ふじばかま」は言葉の長さのせいか、音の並びが複雑なせいか、難しかったようです。うまく口の回らない人が出るたびに、なごやかな笑いが生まれていました。

そして最後に、ボランティアさんから大切な質問「あなたは大和撫子ですか?」をしていただきました。メンバーさんから「いいえ、違います」「まさか〜」などの返事が出るたびに、私が「では、お隣りのボランティアさんは大和撫子ですか?」とツッコミを入れます。「もちろん、そうです」と正しい答えが出るたびに、拍手が湧きました。
でも一番大きな拍手は、Sさんから「ぼくは日本男児です」という元気な返事が出た時でした。

一番笑ったのは、男性同士のペアで「〇〇さんは大和撫子ですか」「はい、そうです」「では、お隣りの□□さんも大和撫子ですか」「はい、そうです」というやりとりがあった時でした。失語症の人は言葉だけで言われたことの理解は難しいことがある、ということが参加者全員に伝わったひと時でした。
(遠藤 尚志)

平成14年7月 所沢市保健センターで行われた『失語症者のつどい』

メンバー13名、ボランティア10名、見学者5名、家族9名
指導:ST遠藤、伴奏:田沢、保健センタースタッフ

この日は、季節の歌として「夏の思い出」を歌ったあとで、「尾瀬といえば何でしょう?」という質問をそれぞれボランティアさんからメンバーさんにしてもらいました。
答えとして「水ばしょう」と言えれば正解。皆から拍手が湧きます。
簡単に言える人には、次の質問も出ます。
「冷蔵庫で冷やすとおいしいのは?」→水ようかん
「友だち甲斐のないのは?」→水くさい
「私の肌は?」→みずみずしい
途中で質問を変えて、「この間大雨のとき傘なしで歩いていたら、私はどうなっちゃったでしょう?」なんて言った人もありました。→「ずぶぬれ」「水びたし」というまともな答えが出ていましたが、本当は「水もしたたるいい女」と言ってもらいたかったんですね。
最後のペアで、「私の肌は?」に対して、すかさず「きれいですよ」と答えがあったので、ひときわ大きな拍手が湧きました。
でも一番よかったのは、言葉も言えず理解もできないKIさんに対して介添えのボランティアさんが水ばしょうの絵を描いてあげたら、深くうなづいて嬉しそうに笑って理解できたことを示してくれたことでした。
(遠藤 尚志)