とにかく、とりあえず手短に言うと、「この独身寮の寮飯はすごい。」という事である。 「○○君は、どこに住んでるんだっけ?ほー、○○寮か。で、寮の食事とかはおいしいの?」 「ええ、まぁ、そんなにおいしくないですけど。毎日食べてますよ。」「結構おいしいですよ、寮のおばさんの料理。」 このケースでは、その後の会話も全く弾ずに、とりあえず目の前にあるご飯を食べなきゃ、という図式になるのが一般的であろう。 そんな、一般的な日常的な会話を、「ええ、まあ。」で終わらせるほど、ここの独身寮を経験した寮生達の味覚は鈍っているはずがない。 で、冒頭の「この独身寮の寮飯はすごい。」である。 朝140円、夜430円。これは、その「すごい寮飯」の値段である。値段のレベルとしては、一般的な賄い付き独身寮のご飯の平均レベルであると推測される。値段はそんなにすごくない。 ご飯・味噌汁プラス料理が一品。これは、その「すごい寮飯」の朝飯の取り合わせである。漬物もついたりするが、この取り合わせもそんなにすごくない。 すごいのはこっからである。 独身寮に入ったばかりの時は、朝飯も食べていた。何もなければ、そのまま朝飯を食べ続けるはずだった。でもある日を境に朝飯を食べなくなった。 普通、出る?そんな料理? そこが独身寮の寮飯のすごさである。いや、すごさのごく一部である。 ・伝説のカレー ・フレンチフライの天ぷら ・マックチキンナゲット ・餃子ピザ ・味噌汁の具 他にも思い出の寮飯は、まだまだ挙げればきりがないが、今回はこの辺にしておく。 実際、よくよく聞くと、ここの寮飯を作って頂いている方は料理コンテストで入賞していらっしゃるほどの実力の持ち主だという。そんな実力の持ち主のはずがなぜ?と耳を疑いたくなるのは当然である。しかし、入賞したのはよく聞いたら創作料理賞だという。 その後、寮飯に対するアンケートがとりおこなわれ、「なぜ自分達の作っているご飯からはおいしそうな匂いがするのに、僕らが食べる寮飯はすごいんだ。」などの、さまざまな意見が交わされた結果、寮飯のすごさは回復の兆しを見せた。という事になっている。 いまでは、どこのどんな食事でもおいしく食べられるようになった寮生達は数多くいるが、皆、不平不満の少ない社会人として、立派に今後の日本を支えていってくれるだろう。そんなことを考えた。 寮飯は奥が深い。
会社の食堂で部下と食事をする上司、100人に聞きました。部下との会話で最初に切り出す文句は何、というのがあれば、あるあるあるあるある…と間違いなく1位になる、そんな会話が日本全国の社員食堂で、一日数十回は聞かれているはずだと推測される。
上司に対してこんな回答をするのも、日本全国の社員食堂で、一日数十回は聞かれているはずだと推測される。
寮飯に関する話題をするなら、昼休みだけじゃ足りない。と考えるのが、ここの独身寮生達の一致した意見のはずだ。
その日の朝飯のおかず一品は「ちくわの輪切りの醤油炒め」だった。ちくわの輪切りである。しかも、醤油炒めである。味は、醤油プラスちくわである。いや、ちくわプラス醤油だ。順序はどうでもいいが、ただそれだけである。
輪切りなんか、小学校の家庭科で一番始めに習う切り方だっつーの。
こっからは、夕飯も含めてそのすごい寮飯の中でも伝説となっているメニューをいくつか挙げて、解説を加えていきたい。
カレーなんぞ、どこの誰が作ったってそんなにまずくなんかなんないだろう、という大方の予想を覆して、作られた一品。どう考えても、水の分量を間違えていたと証言されている。別名水カレー。某O倉氏が、レトルトのボンカレーでライスを食い、これ見よがしにその袋を置き去りにした話は、まさに伝説化している。その日を境に、寮飯からはカレーというメニューが葬り去られたままとなっている。
なんてったって、おまえ2度揚げちゃってんのかよ、というしかない一品。通常一度フライにしたものを天ぷらにするなど聞いたことがない。寮飯の天ぷららしき衣のついた揚げ物を、天ぷらと呼んでいいのかという疑問点は残るが、一体何の天ぷらかと思い一口かじったら、中から典型的なフレンチフライ(丁寧にギザギザまでついている奴)が出てきた時は、最上級の驚きの単語を探すために、かなりの間絶句した。いまでも、ネタに使える一品。
私が入寮したての頃、2日に1回のペースで、付け合わせやメインディッシュとして出てきていたもの。まさかマクドナルドから直接仕入れてはいないと思われるため、マックチキンナゲットの呼び名は正しくないが、寮飯となる食材が詰め込まれていた寮専用の冷蔵庫には、その後3年間は不自由しないだろうと思われるだけのチキンナゲットが眠っていた。これも最近はめっきり見かけなくなった。
驚愕の一品。皿に盛られていた状態が、ケチャップの上にチーズが溶ろけているといった状態だったため、下に埋まっているのはポテトに違いないと判断したが、なんと、餃子だった。要するに、餃子の上にケチャップがかけてあり、その上に溶ろけるチーズが乗せられている。社会人って自分の思い通りにはいかないものだなと、反省させられた。
バラエティーに富んだ具の数々は、挙げればきりがない。当時の寮生の中には、もはや味噌汁の一般的な具には何があったかを正確には判断できないという症状を訴える人もいた。私の記憶に一番深く残っている味噌汁の具は、緑の草。あれが本当に食べ物だったのかは、今でも真剣に判断が付かない。
なんだ、その創作料理賞とは。確かにオリジナリティーは群を抜いていた。いや、いまでも群を抜いているに違いない。しかし、でも、会社に勤める社会人の毎日の食事には、そんなオリジナリティーは必要ではないはずである。間違いなく必要ではない。
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