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謹賀新年スペシャルホールド
あけましておめでとうございます。昨年中は色々お世話になりました。今年もよろしくお願いいたします。
さて、2002年スタートである。俺のネタ人生のスタートでもある。自然の流れとして、俺の家族恒例の1月2日、近くの山で神社初詣である。とりあえず、エラク寒い。寒い。腰が引けるほど寒い。
車に乗ること15分。山の上から一言。
「畑が7!家が3!いいか!?畑が7で、家が3だ!」
とりあえず、ミリタリーチックに言ってみる。圧倒的なまでの無機質な都会のコンクリートジャングルは、気温だけではなく、俺の心を寒くする。うちの田舎は、その意味で寒い。間違いなく寒い。
毎年、くじ引きみたいものがある。シャモジの柄の部分に紙が巻いてあり、その紙に何等賞か書いてある。その何等かにより、正月のお飾りを貰えるのである。うちは比較的ツキがあるのかほぼ毎年、お飾りを当ている。何気に強運一家だったりする。
「今年は就職だし、やってみろ」
「おっしゃ!任せておきたまえへ、らじゃー!イェッサー!!諸君ッ!!」
親父さんに言われ、あっさり乗る俺。正月から無意味なハイテンションは特に意味が無い。人間慣れてしまえば怖いものなしである。ついでに、過去の戦績は4,3回引いて一度も何も当たっていない。まさにミラクル。
(ふ・・・今の俺は・・・・過去の俺とは・・・・違うッ!!)
俺の目がキラリと輝く。そして見抜く。見える。俺には見える。くじが見える。当たりが見える。くじにハンコの押してあるものと、押してないものがある。甘い。甘すぎる。俺の明敏な脳細胞は完全な計算を弾き出した。驚くなかれ。つまり説明すると
ハンコ=当たりのハンコ=うは☆うは
侮るなかれ。若いときとは違うのである。2年前とは違うのである。俺は勝利を確信する。
「これでお願いします。巫女のねーさん!!」
「は、はい」
俺は巫女さんの格好をしたねーさんに自身満々にシャモジを渡す。巫女さんは俺の気合に押されたのか少々、動揺しているように思える。しかし、そんなものを気にする俺ではない。上へ上へ。巫女さんは、鈍く光るペーパーナイフのようなもので、紙を開ける。
「えー・・・・残念でした」
「YES!!」
こいつぁあ、春から縁起がいい。思わずガッツポーズをする俺。感動した俺は、流れるような動作でさい銭を投げる。
「とう!!海老ぞり魔球!!」
チリーン
さい銭は賽銭箱には届かず、地面に落ちる。
「クスクス」
「YES!!」
巫女のねーさんに笑われているような気がするのは、全くもって気のせいであろう。放置は基本である。こいつぁあ、春から縁起がいい。
「あ」
俺の隣でさい銭を投げたおっちゃんは、さい銭を投げすぎて賽銭箱を飛び越える。俺が賽銭箱の前でYES!!とか言ったから手元が狂ったのではない。
どっちがいいのだろうか。おっさんの投げすぎて入らないのと、俺の投げなすぎて入らない。
科学的に検証する必要性を感じる。そこで、俺は古代からのホコリにまみれた一冊の高名な作者の本を紐解いた。
そこには書いてあった。
「過ぎたるは、なお及ばざるがごとし」
「五十歩百歩」
「どんぐりの背比べ」
「極真魂」
「薔薇って書ける?」
「禁煙しててもスイタイヨスイタイヨ」
「マックのハンバーガーは平日半額にあらず。休日二倍に候」
「今日も走る〜♪滑る〜♪見事に転ぶ〜♪きんにくマン♪」(真・あいのうた)
どうやらホコリにまみれた本とは、単なるハウスダストにまみれたものであったようであり高名な作者ではなく、俺が日ごろ書いているネタ本だった。
そして毎年受けている、ご祈祷だかなんだかをアクビを噛み殺して受ける。こーゆーのは得意である。
「アクビするなよ」
兄貴に突っ込まれるが黙殺である。
祈祷も終わり、今度はおみくじを引く。どきどきしながらおみくじを引く。この胸の高鳴りは、芸人としての血なのかもしれない。
春くれば 花ぞさく なる 木の葉みな ちりて あとなき 山の こずえに
「おお、なんかそれっぽいぞ。古文だし。それっぽい。いい感じだ!去年は、小吉だか、末吉だったからの。今年は大吉いただきだろ!むしろ貰った。いただきまーす。ごち。」
末吉
こいつぁ春から縁起がいいや。
だが、まだまだである。末吉でもいいものはある。大抵、おみくじには、細かい占いみたいものが書いてある。俺が引いたおみくじには
願い事、待ち人、失せ物、旅立ち、商売、学問、相場、争事、恋愛、転居、出産、病気、縁談
と、よりどりみどりである。俺ははやる気持ちを抑えて順々に見ていく。うむむ、末吉だとさすがに良いことが書いてあるものは少ない。だが、それが全部というわけではない。例外の無いものはない。
「ふ、やっぱりな。あったよ。いいこと書いてあるもの。」
出産・・・・・・・・やすし
「YES!!」
さて、こんな感じになんの障害も無く、つつがなく恒例の初詣は終わったわけである。皆様に謝りたいことがある。普通の初詣の日記ですまない。だが、事実であるのでしかたない。芸の道である。
ニャーン
猫が俺たちの前を走り抜ける。野良猫であろう。色は。。。。白い。
残念である。ここで黒猫だったら、俺として満点であった。さらにカラスが飛んで、茶柱が沈んで、へんなばーさまが、意味深な深鍋でもかき混ぜていてくれれば満点であったであろうに。せっかくなので、せめて日記の中でくらいは黒猫を走らせてみたいと、思う。
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!?
早くも来年の年賀状を書いてしまった俺に乾杯。今年も芸人はサクサク進む。巨大なヒツジ(?)に追われて進む。どこへ向かっているかはシラナイ。
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決戦!ラグビー大会!(前編)
1月12日 全国大学ラグビー選手権大会決勝
「ついにここまで来たな・・・」
俺は言う。
「今までの俺達の努力は無駄じゃなかった。」
「・・・・・・・・・・」
「ここまで来たからには勝つぞ!」
「・・・・・・・・・・・・・・」
「どうした!練習はしてきた!なすべきことはなしてきた!あとは精神論だ!」
「別に、お前、ラグビーやってないし関係ないじゃん」
「そーゆー観念的な言い方は、ボクァ好かないネ」
そう、別に俺はラグビー部でもないし、ラグビー部に友達もいない。
俺が行っている大学がその決勝戦に出ることになった。というか、ここ5年あたり連続で決勝に進出している。少し違うかも知れないが、ラグビーにそれほど興味が無いのでしかたがない。なにやら、監督が変わったらしくここ5年あたりで、ラグビーがやけに強くなった。思えば、入学式の時も、なにかのラグビーのチケットを貰ったような気がする。思いっきり放置していたが。
「まあ、ノリは大切にすべきだと思うぞ。俺は。応援に行くか。むしろ行こうゼ!」
ついでに、俺は今まで一度もラグビーの応援に行ったことが無い。思えば、それは薄情というものっであろう。それに今年で大学も卒業(予定)である。それに、なにより
ネタ
として使えるという意識がある。これがイヤラシさか。芸人の悲しい性であろうか。というわけで、急遽、友達を誘って、4人分をあわせて、チケットを一枚500円で買う。
「くっくっく、学生の特権ってやつだなぁ。おい!」
ちょっと得した気分で帰るが、買った日にチケットを無料で配ることを知る。
「アホか!ボケェ!!カエセ!」
しかし、こういったところで、500円が帰ってくるものでもない。過去の結果としての現在を見るのではなく、未来の原因としての現在を見るべきであろう。と、いうわけで、俺は一計を案じる。絵的には、豆電球が浮かんだといったところであろう。
「えーっと、500円だったから、1000円でイイヨ」
「ボッタクリだ!」
「YES!今月のテーマはボッタクリバー!」
「ザケンナ!」
というわけで、なぜか不評で計画は頓挫した。というわけで、このようにして、ラグビーのチケットを手に入れた俺。さて、話は12日に続くのであった。曲がりなりにも、日記と名乗っている以上、前編、後編っていうのもどうであろうかと、2秒考えたが
放置
というわけで、後編へ続く。
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決戦!ラグビー大会!(後編)
電車を乗り継ぎ、約1時間。決戦の場、国立競技場へ。その道中、神宮競技場や神宮第二競技場の脇を通る。このあたりには来たことがなく、まさか国立競技場の近くに、このように競技場が乱れ撃ちしているとなると、大騒ぎするのは国民の義務の一つである。
「おおー!神宮球場だ!スワローズか!東京音頭だ!」
「あー、都会はすごいいっぺ!ビルがすごいっぺ!」
田舎人、丸出しというのは秘密である。という、具合に大騒ぎしつつも試合開始1時間前に競技場につく。応援席に着くと、全体的にうちの大学の色である青が目立つ。
「国立は我が軍が制圧した!!感動した!!」
「「「「おう!!」」」」
テンションが高いのは、前日意味もなく、あまり寝てないからということもある。
そんなテンションで、試合前、応援席に座って話していると、結構、友達と会った。思えば、同じ大学と会う可能性は高い。当然といえば当然である。その友達の一人の装備。
金アフロ ピンクのサングラス マラカス
「ザケンナー!!卑怯だ!!反則だ!!」
「くくく」
嫉妬も手伝い、非難ごうごうである。前日ネタの宝庫、100円ショップで、いろいろ探したのだが適した
ものが無かったので悔しさもひとしおである。
さらに一人。
馬の覆面
「ザケンナー!!コンチキショウ!!」
「くくく」
俺は普通の服である。普通の黒ずくめである。黒が好きな俺であった。
ともあれ、 試合開始時間が近づくにつれて、観客が入ってくる。試合開始10分前には、席はほぼ満員となった。そしてホイッスルが鳴り、試合開始である。
うおおおおおおおおおおおお!!!!
割れるような歓声が響く。相手チームのカラーであるエンジ色の旗が振られる。試合開始前には、確かに
青が多かったはずである。
「「「「どうなってるんだ!?」」」」
一同、動揺である。と、思ったら椅子が青かったので、到着した当時、人が少なかったので全体的に青いと感じていたのである。ふと見れば、青は競技場の一角。エンジ色は競技場の3/4を占めているのであった。図で表すとこうである。
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!?
失礼。これは正月の時に、どっちが似ているか、俺と勝負して書いた、俺の兄貴が書いたヒツジである。ブラシ効果を使って毛を表そうとしたようだが、所詮はくもの巣に体が引っかかった犬である。上にある、俺のヒツジの絵の方がうまいというのは、みんなの同意するところであろう。
しかし、競技場の図と若干似ていたので、うっかり間違ってしまった。本物はこっちである。
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俺達がアフロに気を取られているうちに、圧倒的な差が出来ていたのであった。俺がいたのは図の右の真中のあたりである。メインスタンドとバックスタンドに、ごく一部だけ、うちの勢力があったものの他はほとんど相手の大学の勢力である。なぜか、メインとバック両スタンドに 、ごく一部だけ勢力がある。
「く、くそぅ・・・応援は数じゃないッ!気合だッ!!」
「GO!GO!GO!」
「行け行け!!行け行け!!」
「潰せ!潰せ!!」
「蹴れ!!蹴れ!!」
「そこだ!ハイキックだ!!」
ついでに、ラグビーで人に対する蹴りは反則である。
「しっかし、一体何が起こってるんだろ」
「遠すぎてよくわからんなぁ」
そんなにいい席ではないので、遠くで起きていることはさっぱりわからない。さらにくわしいルールを知らない。基本コンセプトは周りが喜んだら一緒に喜んでおくということである。テレビでは、審判の声をマイクで拾っているので、なんとかなるようであるが、競技場ではそうはいかない。
それでも、試合中は声を嗄らして応援していた。試合も接戦で面白かった。そして・・・・
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優勝おめでとう
ん?
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夕日を眺める黒ずくめの俺が写りこんでいるが、たいした問題ではない。
1/26
スノボーでアソボ
トンネルを抜けるとそこは雪国だった。
名作雪国の一説である。
俺の気が確かならば、作者はヨシイクゾウであったと記憶している。それはさておき、俺と兄貴は雪国にいた。
「雪国だな。」
「いや、ザウスだけど。」
ツレナイ兄貴である。俺としてはノリは大切だと思う今日この頃である。
俺は兄貴に連れられてザウスにきていた。2月の末には田舎の友達とスノボーに行く予定なのである。その前に一度くらいスノボーというやつを経験していてもバチは当たるまいというわけである。ついでに兄貴の方はスノボー歴10回以上と一応は熟練者らしい。
「とりあえず怪我するなよ。」
「まー、努力はしよう。だが、運動神経無いぞ。俺は。とゆーか、K野家は運動神経ないぞ。」
我がK野家は、陸の上を走るのは得意である。特に長距離走は地元でも、ちょっと有名なくらいである。しかし、しかしである。使う器具が増えるたびにどんどん苦手になっていく。つまり、スノボーよりも走ったほうがいいのである。式であらわすと、
スノボー<サッカー<陸上
さらに分かりやすく言うと
自分は・・・・・・・不器用ですから。
鉄道員と思っていただければ結構である。そんな不器用一族の俺である。しかも、スノボーは初めてである。しかし、意外なことに、スキーは上級者である。伊達にやや北国ではない。
子供の頃は、飯、飯、スキー、飯、飯、飯、飯、飯、飯、飯、飯というくらい好きさ加減である。三度の飯よりスキーが大好きである。スキーの回数としては指折り数えて、3回くらいと上級者であること疑いない。一番最近スキーをしたのは確か8年近く前の中学生であったと記憶している。右ターンは得意である。左は見てはいけない。
そんなナイス☆俺なので当然スノボーは初めてなので道具は持っていない。ウェアもボードもブーツもグローブもない。ザウスでは貸し出しもしているので、その点は安心である。とりあえず、身長にあったボードとウェア、サイズにあったブーツをレンタルする。ウェアは問題なかったものの、問題はブーツにあった。
「お、入らないぞ?」
ブーツに足が入らないのである。サイズ26と、合っているはずである。入らないはずはない。しかし、なにやら、不思議なパーツがついている。どうすればいいんだか、さっぱりわからない。こういうときは現実生活でもいろいろあるはずである。取るべき行動は実は簡単である。歴史を見てみればいいのである。古人の偉い人がこう言ったそうである。
押してダメなら引いてみな。引いてダメなら強行突破。
俺はこの故事にしたがい強行突破を試みた。
ぐきっ
「痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!!!!!痛いんじゃ!!ボケェ!!」
隣に座っていたにーさんが、不信そうにこちらを見て、席を立ったことなどはスルーである。いうなれば、罠にはまった小鹿のように弱々しく助けを求めていると、兄貴が自前のウェアを着て来た。
「なにやってるんだ?」
「足が折れる!折れる!」
兄貴は伊達に10回以上もスノボーをやっているわけではなさそうである。ちょちょいといじるとブーツは急に緩くなり、俺の足は折れずにすんだ。
「ふうううう、助かったゼ。なんとゆーか、スノボーは怖いな。怪我をするなという意味が、ようやくわかったような気がするゼ。」
「いや、そういう意味じゃないんだけど。」
という具合に、トラブルもあったものの、全身ストレッチを行いボードを足に装着する。俺のスノーボードデビューの瞬間である。
「さあ!いくぞ・・・・うあぁ!」
転
「く、油断したか・・・うおぉ!」
転 転
「うがー、立つのもムズ・・・・うぎゃあああーー!!」
転 転 転
転ぶ転ぶ。滑るというよりも転がるといったほうが適切である。平地でも転ぶというのは、なんとなく理不尽さを感じてしまう。
「うう、七転び八起きは疲れるぞ。おい。どーすればいいんだ?」
「習うより慣れろという名言があってな。」
「・・・・・・・・・なんか、責任放棄とも取れなくは無い気がするが。」
ともあれ、こーゆー運動は小脳で覚えなくてはならないので、理論では分からない。慣れなくてはならないものである。俺も自転車に乗るために、近くの田んぼに落ちまくったもんである。そんなわけで、さらに転び、練習する。
「いたたたたたたた」
例によって何も無いところでバランスを崩し転倒する俺。そして、転んでいるところに、他のにーさんのボードが高速で突っ込んでくる。頭めがけて。
「うお!!!!」

!?
なんとか身をひねってかわす。
「す、すいません」
「ああああ、な、なんとかまだイキテルんで大丈夫です・・・・。」
そんな風に命をかけて、必死に練習する。
「修行だな。これって。」
「うん、最初はそんなもんだろう。」
そんなわけで2時間経過・・・・・
「さて、中級コースにいくか。」
「まてまてまてまて!!!まだ初級だってまともに滑れてないぞ!!」
「人間な」
「人間な?」
「なかなか死なないもんだ。死にかけるが。」
そんなわけで、俺は兄貴に引きずられてリフトに乗り込む。俺はボードで頭カチ割られて死にたくない。頭の中の球状物体を外にぶちまけたくない。
15時半から滑り始め、21時40分まで、ほぼ休みなし。不眠不休。貧乏暇なし。6時間。滑りに滑り、転びに転び、頭をカチ割らせそうになること3、4回。結果、そこそこ滑れるようになった。右ターンも左ターンもなんとかなる、中級レベルなら普通に滑れるようになったが、上級だと落ちてくるといったほうがいいレベルである。
「なんか、体痛いんだけど。」
というわけで、全身筋肉痛と打ち身。体を引きずって帰るテスト前の休日であった。勉強はいいのか?などという基本的な質問は確実に流すこと請け合いである。