注意事項について:このページはどちらかと言えば既に実験をしている、もしくはそろそろ研究室に分属し一人で実験を始めると言う方を対象としています、よってこれからどんどん専門用語(といっても基本的な事なのでちょっと本を見ればすぐにわかるものですが)を使っていきます。
第一回 攪拌について
攪拌、皆さんが普通に使う作業です。方法は非常に簡単ですね。サンプルをボルテックスミキサーにかける、もしくは指ではじくもしくはピペットマンでピペッティング(ピペットマンでサンプルを吸ったり吐いたりする)なんかがそうですね。
さて、皆さんサンプルで攪拌方法を使い分けたりしてますか?例えば、DNAやたんぱく質をサンプルとしたときにボルテックスをするのは良いか?実はいけません。たとえば、たんぱく質をサンプルとした場合でボルテックスミキサーにかけたとき基本的に酸素が混ざります。そうするともしサンプル中にプロテアーゼ(たんぱく質分解酵素)が入っていた場合はどうなるか?サンプルはプロテアーゼ反応によって分解されます(特に細胞抽出物の場合は気を付けてください、純粋なたんぱく質の場合は被害は少なくなると思います。また温度を冷やす、プロテアーゼ阻害剤を添加する、その他操作を迅速に行いプロテアーゼ反応をおこさないようにするなどの配慮をすると言う手段もあります、)。DNAの場合はどうか?基本的にDNAは物理的な衝撃に弱くボルテックスミキサーにかけたときにはゲノムDNAは完全にばらばらです(プラスミドやあんまり大きくないDNAは大丈夫らしいです)。でも、実際はボルテックスミキサーなどで強力に攪拌する必要があることもあります。サンプルとこの先の実験と相談をして方法を考えてみてはどうでしょう?
これは個人的に判断とする基準です
ボルテックス:とにかく十分にサンプルを混ぜるときに使用。ゲノムDNA使用時は極力って言うかほとんど使用しない(先生の話ではボルテックスをしてゲノムDNAが使い物にならなくなったとか)たんぱく質使用時も極力使用しない(でも、それ以上に混ぜる事を優先しないといけない時は使用)。
ピペッティング:制限酵素を使ったときに使う事が多いです。理由は大体その場ではピペットマンが手元にあること、サンプル量が100μlほどであんまり量が多くない事などです。特にDNAは物理的な力に弱いのでボルテックスを使わないに越した事はないです。それくらいですか?
指ではじく:これは攪拌に入りません。正確にはサンプルに沈殿物があるかないかの判断に使用します。特にサンプルが2層に分かれているときの沈殿物の確認は注意して行う必要があります、理由は説明する必要はないですね、せっかく分かれた2層を混ぜる必要はないんですから。
攪拌に限らず操作一つ一つにサンプルの性質や特徴を考えてみる。くだらないミスを防ぐ第一のステップだと僕は思います。