猫に関することわざ、故事成語、俚諺、その他を集めてみました。思いつきで調べてみたら、結構あるもんですね。普段耳にすることのないことわざもあると思います。日常会話の中で無理して使ってみると面白いかも。類語、同義語は猫についての物のみ挙げました。別のことわざ等を見つけたら、逐次追加していきます。こんなのもあるよ、という方、ぜひご教示下さい。
| 猟ある猫は爪を隠す | 優れた能力を持っているものは、普段表に出さず謙遜するものであるということ。 | 猟よし猫爪を隠す、鼠捕る猫は爪を隠す、上手の猫が爪を隠す |
| 冬の雨が三日降れば猫の顔が三尺伸びる | 冬の雨は比較的暖かなので、3日も続けば寒がりの猫も顔が三尺も伸びるほど喜ぶということ。 |
| 鼠無きを以て捕らざるの猫を養うべからず | 役に立たない者は養っておけないというたとえ。 |
| 鳴く猫鼠捕らず | 自己宣伝する者に限って、実際の役にたたないということのたとえ。 | 鳴かぬ猫は鼠を捕る |
| たくらだ猫の隣歩(あり)き | たくらだとは愚か者。馬鹿な猫が隣近所の鼠を捕っても自分の家の猫を捕らないように、よその家のことばかりして自分の家の用はしないことのたとえ。 |
| 節季師走は猫の手も借りたい | 盆暮れは誰でも構わず手伝いを頼みたい忙しさになるということ。 | 猫の手も借りたい |
| 雀の上の鷹、猫の下の鼠 | 危険が身近に迫っていること。また、下位の者に強くても上位の者にはかなわないの意とも。 |
| 三年になる鼠を今年生まれの猫の子がとる | 秀でた人物は幼少から才能を発揮するということのたとえ。まただいの大人が子供にしてやられることのたとえ。 |
| 皿嘗めた猫が科を負う | 犯罪で大物が捕まらずに小物ばかりが捕まって罰を受けることのたとえ。 |
| 酒の席には狆、猫、婆(ばばあ) | 陽気であるべき酒席には、狆、猫、婆といった華やかさに欠けるものは似つかわしくないということ。 |
| 窮鼠猫を噛む | 弱い者でも窮地に立てば強い者を苦しめることがあるというたとえ。 |
| 借りてきた猫 | 普段と違っておとなしく、遠慮していることのたとえ。 |
| 鰹節を猫に預ける | 油断ができず危険であること。また、過ちを犯しやすいことのたとえ | 猫に鰹節、魚を猫に預ける、猫に生鰯、猫に魚の番 |
| 女の心は猫の眼 | 女性の心は猫の目のように変わりやすいというたとえ |
| 犬猫にも馴染めば思う | 犬猫でも可愛がれば主人を思うようになる。まして人間はかわいがってくれる人に感謝し、恩を忘れてはならないということ。 | 犬猫にも三日飼えば恩を忘れず、犬猫は三日扶持すれば恩を忘れず |
| 犬は人に付き、猫は家に付く | 犬は飼い主に従うが、猫は住みついた場所に執着する。 |
| 犬に念仏猫に経 | わからない者に真理、道理を説いても意味がないということ。どんなに貴重なものでもその価値が分からない者に与えては何の役にも立たないということ。 | 豚に念仏猫に経、猫に小判、猫に石仏 |
| 有っても無くても猫の尻尾 | あってもなくてもいいもののたとえ。 |
| 猫撫声 | 媚びるような優しい声、甘え声。 |
| 猫の額 | 狭い場所のたとえ。 |
| 猫糞 | 悪事を行ってそ知らぬふりをしたり、拾得物を隠匿することのたとえ。 |
| 猫が糞を踏む | |
| 猫股武士 | 平家につき源氏につきと、節操のない二股武士を罵ったことば。 |
| 猫も杓子も | 誰も彼も、何もかも。 |
| 猫が胡桃を回すよう | ちょっかいをだしたり、じゃれついたりする様子のたとえ。 |
| 猫も茶を飲む | 生意気なことをするたとえ。 |
| 子なき人は必ず猫を愛す | そのままの意味。 |
| 猫が肥えれば鰹節が痩せる | 一方に利があれば、他方に損があるということのたとえ。 |
| 猫舌の長風呂入り | 猫舌の人はぬるい湯が好きで、入浴時間が長いということ。 |
| 猫と庄屋に取らぬは無い | 鼠を捕らぬ猫はなく、賄賂を取らぬ庄屋はないということ。 |
| 猫に会った鼠 | 危難を逃れることができないさま。 | 猫に追われた鼠、猫の前の鼠 |
| 猫の寒恋い | 寒がりの者でも暑さの盛りには冬を恋しく思うこと。 |
| 猫に木天蓼 | 大好物をたとえていう。または効果が著しいことのたとえ。 | 猫に木天蓼お女郎に小判、猫に木天蓼泣く子に乳房 |
| 猫にもなれば虎にもなる | 時と場合によって、態度を変えること。 |
| 猫の魚辞退 | 内心は望んでいながらうわべだけ断ること、長続きしないことのたとえ。 | 猫の精進、猫の魚を食わぬふり |
| 猫に九生あり | 猫は執念深く、なかなか死なないことをいう。 |
| 猫の首に鈴を付ける | よい計画と思えても実行が難しいことのたとえ。 |
| 猫の子の貰いがけ嫁の取りがけ | はじめの内だけかわいがり、大切にすること。 |
| 猫の子はなぶると痩せ、犬ころはなぶると肥ゆる | 猫の子は人にさわられるのを嫌い、犬は逆に喜ぶということ。 |
| 猫の子もただは貰えぬ | 何を貰うにも礼がいること。 |
| 猫の尻へ才槌 | ふさわしくないこと、つり合わないことのたとえ。 |
| 猫の鼻先に鼠を置くよう | 非常に危険なことのたとえ。 |
| 猫の鼻先の物を鼠が狙う | 危険を恐れない大胆な行為、到底不可能なことのたとえ。 | 猫の額の物を鼠の伺う |
| 猫の鼻と愛宕山とは真夏も冷ゆる | 猫の鼻と愛宕山(京都北西の山)は真夏でも冷気を感じる。 | 猫の鼻と女の尻は大暑三日の外は冷たい、猫は土用に三日鼻熱し、女の尻と猫の鼻は土用三日暖かい |
| 猫の鼻と傾城の心は冷たい | 猫の鼻と遊女の心は冷たいということ。 |
| 猫の歯に蚤 | めったにないこと、不確かなことのたとえ。 |
| 猫の前の鼠の昼寝 | 危険が迫っているのに油断して気付かないことのたとえ。 |
| 猫の留守は鼠の世 | 強い者がいないときは弱い者の世の中であるということ。 | 猫がいないと鼠が遊ぶ |
| 猫は傾城の生まれ変わり | 猫の前世は遊女であるという俗信。 | 猫はおやまの生まれ変わり、傾城は猫、傾城には猫がなる |
| 猫は三年の恩を三日で忘れる | 猫が人の恩をすぐに忘れるということ。 |
| 猫は長者の生まれ変わり | 猫は長者のようにのんびりと寝てばかりいることから。 |
| 猫は虎の心を知らず | 小人物には大人物の考えが理解できないことのたとえ。 |
| 猫は禿げても猫 | 世の中には特別変わったことは起こらないということ。 |
| 猫は三月を一年とす | 猫の成長の早いことをいう。 |
| 猫も跨いで通る | 猫にも無視されるほどまずい魚のこと。猫も無視するほどきれいに食べた魚の骨のこと。誰も取り合わないこと。 | 猫跨ぎ |
| 猫を一匹殺せば七堂伽藍を建立したるより功徳あり | 猫は魔性のものであるという考えからいう。 |
| 猫を追うより魚をのけよ | 瑣末的なことにとらわれず、根本を正せということ。 | 猫を追うより皿を引け |
| 猫を殺せば七代祟る | 猫の執念深さをいう。 |
| 猫が乾鮭銜えしよう | 大好きなものを得て満足げなさまをいう。 |
| 猫の目(のよう) | 物事がめまぐるしく変化することのたとえ。 |
| 猫より増し | 幼児は頼りないが、猫よりはよいということ。 |
| 猫を被る | 特定の人の前で本性を隠しておとなしくしていること、事情を知っているのにとぼけることのたとえ。 |
| 猫が鼠を捕るようなもの | 簡単にできるさま。 |
| 猫撫で声に油断をするな | 猫撫で声を出す人は何か下心を持っていることが多いから油断してはいけないといういましめ。 |
| 猫に紙袋(かんぶくろ) | しりごみすること。 |
| 猫の子一匹いない | あたりに人影がまったくないことのたとえ |
| 猫の子を貰うよう | 無造作に養子をとったり嫁をもらったりするさま。 |
| 猫の鼠を伺うよう | 獲物を逃がすまいと身構えている様子。 | 猫の肌を狙う如し |
| 猫の夢には鼠が踊る | 自分のことしか頭にない者を揶揄していう、インドのことわざ。 |
| 猫も心労にゃ殺される | 心労がいかに健康に悪いかをいうイギリスのことわざ。 |
| 鼠の正義よりも猫の乱暴がまし | 鼠の大発生による被害よりは、少々引っ掻いたり盗んだりしても猫の方が無害であるとのことからきたアラブのことわざ、と辞典の解説にはありましたけど、これって解説になってないような……。良いたとえが浮かびませんが、正義を振りかざす困ったちゃんよりは、ただの乱暴者の方がましってなところでしょうか? |
| 猫は初日に殺すべし | ある力士が新婚初夜の寝室に入り込んだ猫を新婦の前で殺して自分の威力を印象づけたという話に由来し、新しい人間には最初からきびしい姿勢を見せるべきであるというインドのことわざ。 |
| 猫鼠同眠 | 上下結託して不正を働くこと。 |
| 猫下ろし | 猫が食べ残すこと、または食べ残した物 |
| 猫かわいがり | 猫をかわいがるような、甘やかした愛し方。 |
| 猫舌 | 猫が熱い物を苦手とすることから、熱い物を飲み食いできないこと、そういう人のこと。 |
| 猫背 | 前方にかがみ気味で、背中が丸くなっていること、そういう人のこと。 |
| 猫っ毛 | 猫の毛のように柔らかい髪のこと。 |
| 猫綱 | 強情で人の言葉に従わないこと。 |
| 猫づら | 猫に似て顔が短い人を卑しめていう言葉。 |
| 結構毛だらけ猫灰だらけ | 大いに結構だとのふざけた言い回し。 |
| 泥棒猫 | 食べ物を盗み食いする猫、転じて隠れて悪事をする者。 |
| 好奇心猫を殺す | 好奇心から物事に首を突っ込むと、痛い目にあうということ、だと思います。 |
※『故事・ことわざの辞典』(小学館)、『成語林』(旺文社)、『故事・名言・由来・ことわざ総解説』(自由国民社)、『江戸語辞典』(東京堂出版)、『広辞苑 第四版』(岩波書店)等から引用、参照いたしました。