第六話

GOOD DAY!(グッダイ)
アロハ・オエ・デグチでございます。今回は、私のおばといとこをご紹介したいと思います。

私は前にも言いましたように、ダンケルドの農場で生まれました。ブリーダーのミセス・マッキンはその当時、三匹の母犬と二十一匹の子犬を抱えておりました。
大きな農場ですので、私立ちは自分のママと兄弟ごとに、馬小屋で暮らしておりました。私の兄弟は七匹いて、みんな鼻がとんがったマルチーズ系の顔です。毛皮はシーズーでしょうか。細くて長くて、いろんな色をしています。いとこのアストラも同じ農場で生まれました。アストラの兄弟はめちゃくちゃおとなしい子ばっかりです。

アストラはデグチ夫妻のお友達の家に養女に入りました。マクダナさんちです。
だいたいマクダナさんは、デグチ夫妻に私をプレゼントしようとして、ミセス・マッキンのところへきたのでした。ところが、息子のカイルくんが「ぼくももう一匹欲しい」といいだし、お気に入りの子犬をつかまえてはなさなかったものですから、私といっしょに私のいとこはもらわれてきました。

もう一匹と言いましたが、このマクダナさんちはすでに犬を飼っていたのです。この犬もマルチーズとシーズーの混種で、ダンケルドで三年前に生まれたそうです。それに、この犬はわたしのパパの妹ということで、私のANTY(おばさん)というわけです。

レベルおばさんは、はっきりいって太りすぎです。八キロやで、八キロ!
うちのワイフは「レベルはダイエットしなあかん」とあからさまにいいますが、じつは私もそう思っています。しかし、オーナーのマクダナさんはそんなことを気にせず、レベルおばさんにおやつをあげているので、ますます太ると思います。

マクダナさんは、四人家族です。すごくモダンなおうちに住んでいます。まだ、建ててから五六年というところでしょうか。オーストラリア人家庭の模範的、そして典型的なファミリーです。
ご主人のワインさんは、うちのワイフの上司です。生命保険のエージェントをやっています。背が高くて、からだが大きくて、ものすごくいいひとです。ビールばっかり飲んでいます。趣味はモーターバイクでクロスカントリーすることです。このまえ、スズキのバイクをかって喜んでいました。ちなみにデグチ氏と同い年です。
ワイフのアデルさんは、オーストラリアにこんな小柄な女の人がいたのか、と思くらい小さな人です。金髪がとてもきれいで、町の写真やさんで働いています。料理が上手で、うちのワイフも何度かアデルさんにオージー。クッキングを習いました。

ワインさんとアデルさんには、息子さんが二人います。ゼブくんは十二年生(高三)、カイルくんは八年生(中二)せいです。二人ともエマニュエル・カレッジに通っています。
ゼブくんの夢はパイロットになることです。来年は奨学金で日本に留学します。小型飛行機のライセンスをもっていて、マクダナさんところにホームステイしにくる日本人の女の子をのせてウォーナンブルの空を飛んでいます。ゼブくんはうちのワイフもさそったようですが、ゼブくんの車の運転をみて、やめました。

ゼブくんはLドライバーです。ビクトリア州では、満16歳になると、Lドライバー・ライセンスをとることができます。試験場で学科のテストに通ればよいのです。そのあとは、助手席にフルライセンスのドライバーをのせて、路上で車の運転の練習ができます。フルライセンスになるには、Pドライバーで三年間すごさなければいけません。Pドライバーは十代の若者が多いのですが、事故率も死亡率も車のドライバーの中では最高です。Pライセンスは18歳になって路上試験に合格したらもらえます。
とにかく、ゼブくんの車の運転はこわいのです。

弟君のカイルくんは、ケーキ作りや手芸がうまいです。テディーベアを作ったり、編物をしたりもします。得意科目は家庭科と美術、数学が苦手です。誕生日に携帯電話をプレゼントされたので、ガールフレンドのキャシーちゃんに電話ばっかりしてます。この携帯はテレかみたいなカードが入ってて、そのカードの料金がなくなると使えません。カイルがキャシ−に電話しまくるので、電話料金がものすごく高くなり、たまりかねたワインが考えたプレゼントです。

マクダナさんちは動物が好きで、レベルおばさんとアストラのほかに、三毛猫のジェシー、それから金魚、文鳥も飼っています。

マクダナさんちはきれいだし、広いし、レベルおばさんとアストラは幸せモノです。それに、セントラルヒーティングが入ってて、冬でもおうちのなかはぽかぽかです。うちなんか、ガスヒーター一台でがんばってんねんで!ワイフなんか、昼間はガスヒーターもつけずに、「移動式ヒーター」とかなんとかいって、私を無理やりひざの上にのせて暖を取っています。ええめいわくやわ。

それでは、また。

A.B.D

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