ウォーナンブルの教室から 7
6月00日
冬になりました。オーストラリアのイメージをゴールドコーストでしか捉えていない方は驚くかもしれませんが、オーストラリアにも冬はあります。日本の21倍の面積を持つこの国は、住む場所によって気温が大きく違います。これはオーストラリアにたいするステレオタイプですね。ウォーナンブルの冬は雨で風が強いのが特徴です。
さて、四学期制のオーストラリアの学校では二学期ごとにレポート(成績表)が出されます。3週間後の学期末に向けて先生方は大忙しです。小学校では科目ごとの成績以外にポートフォリオとかプロファイルブックと呼ばれるものがあります。子供たちのプロジェクトや絵画などがファイルにされて、父兄に渡されます。子供たちの頑張りが具体的にわかってとてもいいシステムだと思います。日本語の場合、子供たちが書いた習字やワークシートが挿入されます。私の日本語では年に一回だけの成績表が学年末に渡されます。人数があまりにも多いからです。
成績は絶対評価でつけられます。これは先生にとってはなかなか大変です。子供ひとりひとりをしっかり見ておかないと正当な評価ができないからです。「お受験」がないので、「内申書に影響するぞ」「XX中学は数学XX点以上とらないと受からないぞ」などというおどしで子供たちを勉強させることはできません。子供たちを動機付けるための本当に楽しい授業をすることを先生たちには期待されています。
火山の勉強をしたら、実際に火山を図工の時間に作ります。最後にはグランドで火山を爆発させるところまでいきます。国会のことを学んだら、教室内で与党、野党に分かれ、お互いの言い分を主張します。時には選挙のポスターが作られます。小学校のクラスでです。はい。
ただ、小学校の算数はあまりにも概念を教えるのを重視しすぎて、ついてこれる子供とそうでない子供に大きな差が出ているのも事実です。五年生でまだ九九を完全に言えない子供の数は日本に比べるとかなり多いように思います。創造力を重視しすぎた反動だとオーストラリア人の先生方も言います。英語や外国語などは単語を覚えることが必要不可欠ですが、子供たちはどうも覚えるのが苦手なようです。これは当然中高校にも影響していて、日本人の留学生にとって数学は簡単だとよく言われます。

