| 回 | 梅田行 | 難波行 | 新大阪行 |
| 1 | 32名 | 8名 | 3名 |
| 2 | 41名 | 7名 | 9名 |
| 3 | 29名 | 6名 | 5名 |
| 4 | 36名 | 8名 | 7名 |
| 5 | 20名 | 10名 | 2名 |
| 6 | 14名 | 11名 | 2名 |
| 7 | 20名 | 8名 | 5名 |
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早朝便からバスに乗り継ぐ利用者は、大多数が業務系利用者と見受けられるから、これは主に業務目的の交通流動の一部、と考えていいだろう。
たった六回の利用から推測するのは危険だが、単純に要約すれば、梅田(大阪駅)付近の業務需要が伊丹空港を支えているといえる。難波行の利用が少ないのは、関西空港から行く方が近い以上は当然であろう。新大阪行の利用がさらに少ないのは、新大阪の業務核(副都心)機能が未だ弱いことの証左である。そのかわり、JRから乗り継いでくる利用者が多いため、折返し新大阪発伊丹空港行のバスは混雑する。
5・6と梅田行利用者数が有意に減少しているのは、夏休みダイヤにおいて伊丹到着時刻が繰り上がったことによる影響と想定される。バスの始発を待っている間に、モノレールから阪急宝塚線や大阪市御堂筋線に乗り換えれば、かなり先まで進める。この点に効用を見出す利用者がシフトするのは、むしろ当然だろう。

大阪モノレール@千里中央(平成15(2003)年撮影)
もう一点無視できないのは、大阪モノレール沿線の業務需要である。蛍池で阪急宝塚線から乗り換えてくる利用者が多い状況からわかるとおり、大阪モノレール沿線には底堅い需要が存在する。これは伊丹空港の需要をも下支えしているはずだ。
関西圏は、絶対的に強い都心が存在しないという、都市圏としてはかなり珍しい特性を備えている。これを裏返して表現すれば、需要地が方々に分散しているということである。伊丹空港の場合は、営業を続けるに足る後背地を確保しているわけだが、リムジンバスの利用状況を見る限り、その範囲は必ずしも広いとはいえない。JRへの乗継を考慮すれば範囲はいま少し広がるが……。
伊丹空港は関西圏を代表する国際空港と定義するか、あるいは限られた後背地しか持たないローカル空港と捉えるか。本稿はあくまで断片を記したにすぎないが、関西圏三空港を議論する際には、このような客観的状況を的確に認識したうえで議論を積み上げていく必要があるだろう。
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※本稿はリンク先「交通総合フォーラム」とのシェアコンテンツです。
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