俳句で散歩 第35回(2000.5月号) つくば市東新井

 生ひ出ずるよりからまれし半夏かな

【解説】半夏というふしぎな草がある。別名をカラスビシャクといい、名のとおり、半分夏になった初夏に生え出る。黒い舌のような花を持つ。薬草である。これが咲くころを「半夏生」(はんげしょう)と名づけて時期の名とする。それは中国では夏至から十一日目とされるが、つくばでは、カラスビシャクは五月に咲く。西大通沿い東新井の「とんQ」前の植え込みに毎年咲くのを娘が見つけた。折しも夏草が茂り始めるころで、半夏が地上に出て咲いたと思うと、もう夏草にからまれているのが哀れだという句である。人生もいろいろである。
【写真】前の植え込みに半夏が咲いていた「とんQ」

【メモ】半夏は、サトイモ科の多年草で、つわりの妙薬といわれている。

【詠み場所】「とんQ」:学園西大通りを「学園西」交差点から南下し、一つ目の交差点の東側にある。


【詠み人】本名=加藤栄一。筑波大学名誉教授、現在常磐大学国際学部長。『樹』『天為』同人。

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