はじめに

 

 これは、ノウハウ(KNOW ・HOW)本のような装いですが、中身はそうではありません。
 特定の物事を例にあげて、それに対応する方法を解説する本ではない、とまず言っておきましょう。
 そうではなくて、あなたが自分なりの課題を創造し、それへの対応の方法も自分で考えて戴くための本なのです。

 これは、ノウホワット(KNOW ・WHAT)のレポートでもありません。
 つまり、あなたの知らない知識をお教えする専門書や啓蒙書でもありません。
 むしろ、誰もが了解している事柄を素直に組み立てて考えるという、あなたが忘れている当たり前のことを整理し、思い出して頂くだけの本なのです。
 あなたの専門が何であるかも、あなたが学生かビジネスマンか主婦かということも問いません。
 これは、ノウホワイ(KNOW ・WHY)、つまり「知恵」をテーマにした著述なのです。

 「知恵」とは、「物事の道理がよく分かり、判断や処理がうまくできる能力」のことです。
 「知恵」という以上は、物事がなぜそうなっているのかという道理をつかむことによって、多種多彩な判断や処理を無条件にできるようにならなければなりません。
 いわゆる極意や奥義というものが、「・・・とは、何何することと観たり!」というシンプルな内容であるように、「知恵」も詳細な知識を述べる立てるものではない。

 「知恵」は常に言っています。「自分の頭で考えた方がいいよ」と。
 この著述も、「物事の道理」の解説に力点をおいていて、「物事の判断と処理」については、ほとんど触れていません。
 要は、あとの自分の問題や課題については、ご自身でお考えください、ということなのです。

 あなたは、こんな観念的で不親切なものは、現実のために役立たないと思うかも知れない。確かに、目の前の現実にただ適応しようとする人には、まず役に立ちません。        
  しかし、現実に疑問を抱いて新しい現実を創造しようとする人には、絶対に役立つと約束します。この本で解説する「物事の道理」が、新しい現実を創造するための「知恵」だからです。/