気体・溶液

気体の体積
  • 0℃、1atmの気体1molの体積は約22.4l(気体の種類に関係なし)
  • 実際は分子の体積や分子間力により若干の誤差あり。
ボイル・シャルルの法則(以下 P:圧力 V:体積 T:温度 n:モル数 R:気体定数)
  • PV=P'V'=(一定) ボイルの法則
  • V/T=V'/T'=(一定) シャルルの法則
  • PV/T=P'V'/T'=(一定) ボイル・シャルルの法則
  • まあ名前よりも実際に使えるかどうかがポイント(どっかの模試で名前を聞いてたけど・・・)。
    とにかくモル数か変化しなければガンガン使っていこう。結構強力な公式だ。
  • この法則は温度にケルビンを単位に使えば、圧力、体積はどんな単位でもOK
    つまり自分で新たな体積の単位を作っても成立してしまう(ただし単位を変えなければ)のです。
気体の状態方程式
  • PV=nRT これだけです。
  • ここで重要なのは単位。圧力はatm・体積はl(g)・温度はK。これは要注意!!
    でもこれさえ押さえれば受験化学史上最強(言いすぎ)の公式。ちなみにこのときR=0.082となる。気が向いたら覚えといて。
  • ちなみに物理でも出てきます(まじ)。でも単位は違う・・・。
  • おまけ。気体の分子量をM、質量をw(g)、密度をd(g/l)とすると 
    ・M=wRT/PV 
    ・d=PM/RTが成立する。
    でもいちいち覚えなくてもn=w/Mを知っていれば単位から持っていけます。
  • ところで実際に存在する気体は厳密には成立しない。これは気体分子自身の体積と分子間力の影響なんです。
    そこで分子の体積を0、分子間力を0とした(質量はちゃんとあります。間違い探しでよく出るんだ。)仮想的な気体を理想気体といいます。
    (なんとも強引な近似ですがそれなりに近い値になります)
  • 実在気体でも高温低圧なら理想気体に近づきます。
    高温だと分子の運動エネルギーが大きくなり分子間力の影響が小さくなり、
    低圧だと分子がまばらで分子間力が弱くなる、
    また分子自身の体積も小さくなるからです(理由も知ってるといざというとき迷わなくてもすむよ)。
  • 上の二つも考えに入れた状態方程式も存在します。
    体積補正項と分子間力補正項が入ってくるんで、かなりいい値の出る式ですが、
    気体によって補正項が変化するため、いざ使うとなると案外ウザッたい式だったりしますけど。
混合気体
  • 混合気体の全圧は各気体の分圧の和に等しい(ドルトンの分圧の法則)。って当たり前じゃねーかこの法則。
  • 分圧の比は物質量の比に等しい。つまり、分圧=全圧×モル分率(求めたいものの物質量/全体の物質量)。
    どちらも当たり前なんだけど・・・。ちょっと練習しないとなんか悩んじゃうんだよね。
  • 混合気体の平均分子量はそれぞれの分子量と物質量の積の和を全体の物質量で割ったものになる。
    早い話、分子量の平均を取ればいいわけ(言葉のまんまだ)。ちなみにこれをその気体の分子量とみなしても気体の各法則は成立します。
  • 混合気体の反応の問題では反応前後での物質量の変化が曲者!
    こればっかりは馴れが必要だから沢山問題やってください。
    まず物質量の関係から反応しないで残る気体の量を考えて次に生成される物質を考えると結構うまくいくかな?
  • さらに難しくしようとすると普通の条件では反応しない窒素を混ぜてみたり、前後で温度を変えてみたり・・・。
    さらに生成される水は液体になり体積に影響しないなんてのもあります。
    (水酸化ナトリウム水溶液を加えて二酸化炭素を吸着させるなんてのもあったかな)
  • 水上置換では容器外部と内部の水面の高さをそろえるのが普通だけど、こうすると容器内の圧力と大気圧が等しくなるんです(何でって言われても困るけど)。
    こうすれば容器内の圧力が一発で?分かるけどこのとき内部の圧力には水の蒸気圧が含まれているので注意!
    普通の問題ではその分の値を大気圧から引いて使います。27℃で27mmHgが普通。(あっ、覚えやすい)
飽和蒸気圧
  • 気液平衡が成りっ立いるとき蒸気の圧力は一定に保たれている。
    このときの圧力を飽和蒸気圧という(温度によって変化する。温度が上がると大きくなる)。
  • 飽和所気圧が大気圧と等しくなると液体内部からも気化が起こる
    これを沸騰という。このときの温度が沸点だ。つまり大気圧が低くなると沸点も下がるのが普通。
    だから富士山頂では沸点は88℃まで下がる。みんな知ってるよネ。
  • 温度と蒸気圧の関係をグラフに表したときの曲線を蒸気圧曲線という(なんかグラフそのものを指すような気もする。教科書で確かめて)。
    まあただの二次元のグラフだから、温度か蒸気圧のどっちかを定めてそれぞれの曲線を見比べればいいわけ。
    同じ温度で蒸気圧の高いほうが蒸発しやすい。つまり普通のグラフでは左側にあるほど蒸発しやすい(覚えなくていいよ。化学は考える科目だから)。←だったらこんなこと書くな。
  • 時々体積一定の容器の中に水とか、ベンゼンとか入れてある気体の問題があるけどここで問題になってくるのが飽和蒸気圧。
    『温度を下げると容器の内側に水滴が・・・』なんての見たことないかな?
    このとき状態方程式なんかで出てくる値ではなくて飽和蒸気圧が適応される。
    さらにこのときの値を利用して『気体の水はなんmolか』なんて問題、はっきり言って常套手段です。
    まあとにかくすべて気体と仮定して求めた圧力が蒸気圧より大きくなるとき蒸気圧のほうが適応。残りは液体が基本形
濃度
  • 質量パーセント濃度=溶質の質量(g)/溶液の質量(g) 中学校の濃度だね。
  • モル濃度=溶質の物質量(mol)/溶液の体積(l) 滴定なんかで使う濃度。薬品のラベルなんかもこれで書いてあることが多いね。
  • 質量モル濃度=溶質の物質量(mol)/溶媒の質量(kg) 溶媒だよ、溶媒。溶液じゃないから。
  • 希薄な溶液ならモル濃度と質量モル濃度はほぼ同じになる。ただ濃硫酸なんかだと全然違う値が出てきます(まあ参考までに)。
  • モル濃度は溶媒の体積が変わってくるため、同じ溶液でも温度によって変わってくる(ほんのちょっとだけどね)。
    でも質量モル濃度は温度に影響を受けないんだ。でもやっぱりモル濃度のほうが使いやすいか・・・。
  • ここでおまけ。ある溶液があってその質量パーセント濃度をa(%)、密度をd(g/cm)、モル濃度をC、溶質の分子量をMとすると
    C=1000d×a/100M=10ad/M が成立。
    いつものことだけど覚えなくていいから(でもこれ案外めんどくさいから現役時代は暗記してたかな)。
溶解度
  • 溶媒100グラムに溶ける溶質の最大質量を溶解度という。これは温度によって変化する。
    そこでそれをグラフ化したときの曲線を溶解度曲線という(蒸気圧曲線同様グラフそのもを指すような気もする)。
    曲線の様子は溶質によってかなり変わってくる。まあ、砂糖なんかはお湯にすると相当溶けるけど、塩は水のときとあんまりかわんないよね。
    信じれないなら一度試してみて。
  • この溶解度だけど溶質の質量は無水物で表します。どーゆーことかというと、固体の結晶のなかには結晶の中に水(この水を水和水、結晶のときに限って結晶水なんて呼んだりします)を含んでいるものがあって、この水和水は水に溶かすと溶媒の水と区別がつかないんです。
    そのぶん水が増えちゃうと『水100g』ってのも変わる事になるんで、そりゃまずいんですわ。
    まあ硫酸銅5水和物なんかが有名だけど、硫酸アルミニウムカリウム12水和物(ミョウバン)なんてのもあります。
  • 溶媒に溶質を解けるだけ溶かして見かけ上これ以上溶けない溶液を飽和溶液といいます。
    (見かけ上・・・の説明は勘弁してください。理屈上の問題でどーしても気になる人は化学Uの平衡のところをよむか先生に聞いてください)
  • 気体の溶解度はちょっと複雑。1atmの気体が溶媒に接しているとき、
    溶媒1mlに溶けこむ気体の体積(ml)を標準状態(1atm、0℃)に換算したものが一般的。
    まあ数値が大きいほどよく溶けるんだけど、固体の溶質とは違って温度が上がると溶解度は下がるのが普通です。
    これを実感するにはソーダ水のビンの王冠をとってビンをお湯につけてみてください。溶けていた二酸化炭素が泡となって溶け出してきます。
    私も小学生のころやってみました。気の抜けたぬるいソーダは、はっきり言ってまずいです
  • ここでヘンリーの法則を紹介しておきます。
    温度一定のとき一定の溶媒に溶ける気体の体積は圧力によらず一定である。
    意外でしょう。圧力が倍になれば溶ける体積も倍になりそうなもんでしょう。
    ここでたねあかし。ボイルの法則、思い出してください。気体は圧力が倍になると体積が半分になるんです。
    つまり溶ける気体の物質量はちゃんと圧力に比例するんです。だから条件を同じに換算すれば溶ける気体の体積は圧力に比例します。
    はっきり言ってむずいですが、気体の条件変化による換算をしっかり押さえればなんとかなります。なるはずです。
  • ヘンリーの法則は水に溶けにくい気体(酸素、窒素、メタンなど)でよく成立する。
    溶けやすい気体(アンモニア、塩化水素など。二酸化炭素もかなりあやしい)ではあまり成立しない。
溶解度の問題
  • 析出の問題の解き方紹介しときます。これは私に高校化学を教えたK先生に教わったものです。
    まず簡単なほう(水和水のないほう)から。たとえば、硝酸カリウムなんかだね。
    溶解度は80度で170g、20度で32g。つまり水100gにそれぞれの温度で170g、32g溶けるってこと。
    80度の飽和溶液250gを20度に冷やしたときの析出量でも計算してみようか。

    80度の飽和溶液が270gあれば、そのうち水は100g、硝酸カリウムは170gってことだから
    250gでは、水は250×(100/270)g、硝酸カリウムは250×(170/270)gになるね。
    (普通、ここでは計算せずに、あとでまとめて計算した方が楽にできます)
    析出量をxとして、下のような図を描きます(当たり前だがイラストは不要)。



  • これを応用して水和水があるときはちょっと工夫して、図を下のようにします。
    (硫酸銅(U)溶解度 20℃で20 60℃で40 60℃飽和溶液300gを20度に変化)
    硫酸銅(U)の場合、析出量をxgとしたら、水和水は90x/250g、無水結晶は160x/250gとなりますね。
    だから、それぞれから無水結晶と、水和水の分を減らしてやればいいんです。



  • 上のような図が描ければ析出の問題は怖いものなし。後は水を蒸発させようが、溶質を加えようが変化後に足し引きして調整するだけ。カンタンでしょ。
希薄溶液
  • ここで上げる希薄溶液の性質は文字通り溶液がかなり薄いときにのみ成立します。
    このかなり薄いというのは溶質の性質が溶媒に影響を及ぼさない程度だと思ってください。
    つまり溶けているものは何でもよく濃度のみで性質が決まってきます。(濃硫酸なんかだと硫酸の性質のほうが強く出てしまい議論できません)
  • これらの性質では質量モル濃度が問題になります(ほんとここだけ)。
    沸点とかの温度が変わるため、温度変化によって濃度変わられるとこまるからね。
    ここで扱う濃度は溶質粒子の質量モル濃度となります。つまり、イオン結晶などでは溶液中で電離するためこれを考慮する必要がある。
    つまり塩化ナトリウムでは濃度が2倍、塩化カルシウムなら3倍となる。
  • まずは沸点上昇。何か溶けてると沸騰しにくくなる。つまり同じ温度の蒸気圧が純溶媒に比べて小さくなるわけ。
    ここで上昇温度をt、溶液の質量モル濃度をmとすると(以下断りなく使うよ)、ある比例定数kを使って、t=kmとなる。
    kは溶媒によってきまり、溶質には関係ないものとする。まあ上の注意だね。そうそう、この定数kをモル沸点上昇といいます。
  • 次、凝固点降下。何か溶けていると凍りにくくなるわけ。
    製氷皿に水とオレンジジュースでもいれて10分おきくらいに冷凍庫、覗いていれば多分分かると思います。
    暇があったらやってみてください。ちなみに降下温度は定数kを使って、t=km となる。
    なんだ沸点上昇とおんなじだ。でもちょっと注意。水の場合、沸点上昇が0.5℃と出れば、沸点は100.5℃でいいんだけど、
    凝固点降下が0.5℃のとき凝固点(融点)は0.5℃じゃないからね。−0.5℃をだよ。マイナス。テストのときは気をつけてね。
  • 浸透圧、いきますー。浸透圧ってのは、溶媒は通すけど溶質は通さないような膜(半透膜って言うみたい)を持ってきて、これを隔てて純溶媒と溶液を密着させます。そうすると溶媒が溶液のほうに移動するんです。
    そんときの圧力のことなんだけど・・・。





  • まあ実感するには、レタスでも買ってきて、水と濃い食塩水につけてください。水につけたほうは細胞内に水が入り込みパッリとし、塩水のほうは細胞内の水が抜けて、しなしなになります。
    生き物の細胞膜は外部と水の交換ができるよう半透膜になってるんだけど、これから分かるように、浸透圧は濃度が上がると大きくなります。
  • そういえば、人間の体液(血液)の浸透圧は0.9%の食塩水に等しいそうです。これが生理食塩水だね。
  • ここで式の紹介。浸透圧をΠ(atm)、溶質粒子モル濃度を(これは質量モル濃度じゃないよ)C(mol/l)、容器の温度をT(K)とすると、
    Π=CRT となる。このRは気体定数です(何でって言われても困るけど)。これがファントホッフの式です。
  • この式は溶液の体積をV(l)、溶媒の物質量をn(mol)とすると、ΠV=nRT となる。
    これは気体の状態方程式と一致します。これで覚える内容が1つ減ったね。
  • はい、おまけの時間。これらの性質の利用して、溶質の分子量を求めることができます。
    溶質の分子量をM、溶質の質量をw(g)、溶媒の質量をW(kg)として、沸点上昇と凝固点降下を利用して、M=kw/tWが成立します。
    t、kは上で紹介した値。沸点上昇でも凝固点降下でも成立します。
  • さらに浸透圧を利用したほう。 M=wRT/ΠV が成立。
    いつもどおり覚える必要はないけど受験問題ではガンガン出てきます。この解法、あることくらいは知っとこう。
コロイド
  • コロイドっていうのは・・・なんだろうね。コロイド溶液のことかな?でもエアロゾルなんかもコロイドか・・・。
    きちんとした定義は教科書で調べといて。
    コロイド粒子は分子やイオンより大きく沈殿より小さな粒子のことで、これが溶液の中で分散している状態の液体をコロイド溶液って言います。
    ここでは主にコロイド溶液の性質を見ていこうと思います。
  • 実験でつくるのはきっと塩化鉄(V)を沸騰水に加えてつくる水酸化鉄(V)かな。
    赤褐色のコロイド溶液になってこいつをセロハン膜にでも入れて水にさらし透析するんです。これで一緒にできる塩化水素を取り除けるんです。
    透析、腎臓病の人なんかは、病院なんかで人口透析受けるけど、あれとおんなじ理屈なんだよ(私は医者ではないので詳しくは知らない)。
    このコロイドは正に帯電しています。
  • コロイド溶液の性質を上げていきます。
    • 透析・・・セロハン膜(これも半透膜か)なんかを使って分子やイオンを取り除くこと。
    • チンダル現象・・・コロイド溶液に光を当てると光の通り道が見えるんです。これはコロイド粒子が光を乱反射するため。これは牛乳を20倍くらいに薄めて、レーザー光を当ててやるとはっきり見えます。食塩水とならべてある写真が資料とかに載ってるよ。
    • ブラウン運動・・・コロイド溶液を限外顕微鏡という特殊な顕微鏡(普通の光学顕微鏡ではだめ)で観察すると、コロイド粒子の不規則な運動(厳密にはその影)が見えます。これがブラウン運動。これは溶媒分子の熱運動により溶媒分子がコロイド粒子に不規則に衝突するために起こる現象です。
    • 電気泳動・・・コロイドは普通正か負に帯電しています。そこでコロイド溶液に直流電圧をかけると帯電しているのと反対側に移動現象を電気泳動といいます。それぞれのコロイドがどちらに帯電しているかを覚える必要はないけど水酸化鉄(V)正に、デンプン、硫黄、金、粘土などは負に帯電しています。
    • 凝析・・・疎水コロイド(無機化合物のコロイドが多い)に少量の電解質を加えることに帯電している電荷が消え粒子が沈殿する現象。コロイド粒子の帯電と反対の電荷で荷数の多いイオンほど有効。疎水コロイドは文字どおり水となじんでいなくて帯電によりなんとか粒子がばらばらいられる状態にある。だから少量でも沈殿を起こすんです。浄水場なんかやってるそうです。
    • 塩析・・・こっちは親水コロイド。親水コロイドは水の分子がコロイド粒子を取り囲んでいるため少量の電解質を加えても沈殿は起きないんです。そこで大量の電解質を加えることにより水和水を無理矢理はぎっとて沈殿を起こさせることを塩析といいます。うーん、塩析の方はほんと"はぎとる"ってイメージが強いかな。豆腐作るときのにがりを加えるなんてのも塩析だよ。
  • 疎水コロイドに親水コロイドを加えると凝析しにくくなるんだけど、このとき加える親水コロイドを保護コロイドといいます(なんかできたコロイドのことを保護コロイドって呼ぶこともアルみたいだけど・・・)。
    親水コロイドが疎水コロイドのまわりを取り囲むようなイメージでとらえるといいかな?墨汁なんかがそれでニカワが保護コロイドです。
  • 気体や固体の中に若干の不純物粒子があってそれが集まることなく分散しているとき、広い意味でコロイドと呼ぶみたいです(厳密な定義はよくわかりません)。
    だから大気なんかもコロイドで空が青かったり夕焼けが赤かったりするのは大気でチンダル現象が起こっているからです。色が変わる理屈は先生に聞いてください。
  • 流動性を持つコロイドをゾル、持たないものをゲルということがあります。カスタードプリンを買ってきて成分表示を見てみてください。
    ゲル化剤というのが入っていることがあります(最近減ってきてるみたい)。流動性をなくすんだから早い話固める薬なんだけど、あんまり体によくないみたいね。
    ちなみに、ほんとの?プリンはゲル化剤なくても固まります。料理の本でも見てください。

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