修士研究の紹介

2003.6.1更新

自己組織化を用いた環境適応型生産システムの研究

詳細な研究テーマは現在検討中です。

背景

 消費者の求める生産物は多種多様化している。例えば、自動車の生産ラインを見ても、少品種大量生産のラインから顧客のニーズに合わせて生産物を容易に変化できる柔軟な生産ラインへの変更が必要になっている。また、半導体の生産システムは、100台以上の設備による数百もの工程による大規模なものであり、そのシステムは複雑極まりない。

 以上のように、現実の生産システムは、複雑化し、なおかつ柔軟性を求められてきている。このような状況で、高い生産性と低い生産コストを実現するためには、よりよい工場のレイアウトと、スケジューリングが必要となってくる。レイアウトプランニングの手法として、SLP(Systematic Layout Planning)などがあげられるが、システムの構成要素が増加すると、非常に膨大な要素間の重み付けを必要とするため、非常に困難となる。その他にもSA(Simulated Annealing)やGA(Genetic Algorithm)等の手法があげられるが、大規模な対象を扱っている研究は少なく、現実には、熟練の技術者の経験と勘によるところが大きく、多くの工数と時間が必要となっている。

 本研究では、自己組織化をの概念を用いた生産システムを扱う。「システムを構成する要素間の局所的な相互作用の結果、全体を制御する機構無しにシステム全体の振る舞いが創出すること」を目的としており、この過程を自己組織化と呼ぶ。各システムが全体の局所的な相互作用のルールのみで機能することによって、ある一部の機械が故障した場合でも、システム全体に大きな影響を及ぼすことなく生産を続けることが可能となり、また、生産要求の変更にも柔軟な生産システムが実現できる。

 フロアレベルにおける生産システムで自己組織化を実現する方法として、重力場によるものがある。工作機械は「自分が何をする能力があるか」を知っており、生産物は「次に自分がどのような工作をして欲しいか」を知っている。工作機械が自分の能力に応じた重力場を発生し、生産物はそれを感知して、自分の求める工作機械の方向へ移動する。このような局所的なルールを定めることで、全体を制御する機構無しに、システム全体の振る舞いが決定していくのである。

 先行研究では、ラインレス生産システムや半導体生産システムでのレイアウトでこれらの手法の有効性が示されている。特に半導体システムレイアウトでは、レイアウトとスケジューリングが同時に行われるという利点を見出すことができている。


 図1 重力場による自己組織化の局所的ルール



以下、研究予定については検討中。
内容については、研究予定が決まり次第執筆いたします。





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