CdMnTeにおける磁気ポーラロン研究の歴史

 CdMnTeにおける磁気ポーラロンの研究をしています。自分の中でその歴史をまとめるために、表を作ってみました。よろしかったら御活用ください。そして、足りないところなどございましたら知らせていただけると幸いです。

第一著者概略出版
M. Nawrocki1981スピンフリップラマン散乱の磁場依存性。0Tにおいても有限なエネルギーを持つ信号-->Donor-BMPPRL 46 735
T. Dietl1982ドナーによるMnの局所的な配向からBMP形成およびラマン散乱の測定結果を説明PRL 48 355
A. Golnik1983Mn濃度0%〜40%までのCdMnTeで系統的に発光を研究。L1発光(0≦x≦0.2に現れる):中性アクセプターに束縛された励起子、L2発光(0.05≦x≦0.4に現れる):FMP?FMP実験的に初めて提唱。Mnの再配向が早く起こるときにはFMPが形成されてもよいJPC 16 6073
D. Heiman1983CdMnSeにおけるスピンフリップラマンを観測。BMPを考慮PRB 27 4848
T. Dietl1983概略PRB 28 1548
D. Heiman1984発光の円偏光度より磁化率の温度変化を観測。磁気ポーラロン形成により磁化率減少SSC 52 909
D.Heiman1986CdMnSeとCdMnTeの発光からMPを研究。
J. J. Zayhowski1987BMP形成時間を時間分解発光の発光エネルギーレッドシフトから見積もる。Mn濃度が高くなるほど、そして温度が高くなるほど遅くなる。PRB 35 6950
E. D. Isaacs19881K以下におけるスピンフリップラマン散乱を観測PRB 37 7108
M. Bugajski1988アクセプター束縛磁気ポーラロンの実験結果を理論を用いてよく説明PRB 38 10512
D. D. Awschalom1989概略PRL 62 199
H. Krenn1989HgMnTeにおける光誘起磁化を直接観測。S+s-によるスピンフリップスキャッタリングによるものPRB 39 10918
M. R. Freeman1990CdMnTe量子井戸におけるスピンフリップ散乱を時間分解発光から測定。その結果、スピンスピン交換相互作用が磁場に依存しないことを明らかにしたPRL 64 2430
D. D. Awschalom1991ZnTe/CdMnSeタイプII量子井戸におけるMP形成を研究。スピンフリップ散乱による光誘起磁化を観測。spin-lattice緩和およびMPの形成プロセスの井戸幅依存性を議論。PRL 66 1212
H. Akinaga1992概略PRB 46 13136
V. F. Aguekian1993未読SSC 86 205
W. E. Hagston1994ABMPおよびDBMPを理論的に研究。実験結果をよく説明。
ホール質量が温度上昇とともに減少する可能性を提唱。DBMPが壊れるのは4T以上
PRB 50 5264
G. Mackh1994選択励起発光測定のより、局在磁気ポーラロンの振る舞いを研究PRB 49 10248
T. Dietl1995MPの形成時間に関する理論的な研究。早いMP形成時間をnonscalar spin-spin interactionにより説明。
最初に下記のようなMP形成プロセスを過程
・few ps:励起子が不純物もしくは磁化陽動による局在状態につかまる。同時に、光誘起キャリアのスピン偏極は磁性イオンとのスピン交換、スピン軌道結合、もしくは電子ーホール交換相互作用によって失われる
・そのあと励起子は数百ピコ秒残るがそのとき、@局在状態間のトンネリングA輻射および非輻射緩和Bsp-d交換相互作用によりMPを形成。
また、スピン保存則を破りMnのスピン配向を許す機構は何なのか。という問題点も提唱。
PRL 74 474
S. Takeyama1995Mn濃度10~35%試料において発光からMPを研究。Mn濃度5~10%においてMPは最も安定。MPの初期局在として合金ポテンシャル揺動は不必要PRB 51 4858
S. Takeyama1995Mn濃度12%および15%試料において発光の温度磁場依存性からMPを研究。0.5-1TにおいてMP効果最大。3.5 Tで消滅PRB 52 1444
R. Hellmann1996CdMnTe/CdMnMgTe量子井戸の時間分解発光からMP形成時間を議論。MP形成時間がレーザーの繰り返し時間に依存することを示す。→レーザーのパルス間隔(13ns)では平衡状態に戻っていない。JCG 159 976
D. R. Yakovlev1997概略PRB 56 9782
J. Miao1997FEMPの形成を理論的に計算。FEMPが30K以下で形成と予測JAP 81 6297
C.A. Huber1987Acceptor BMPによるバンド間吸収。Mn濃度5%のCdMnTeにおいて研究PRB 36 5933
R. Rupprecht1998bulk-CdMnTeにおけるコヒーレントラマン散乱を観測。MP効果は観測されなかった。PRB 58 16123
S. Takeyama1998時間分解発光によりMPを研究。発光ピークの温度変化より合金ポテンシャルとMPによる効果を判別JCG 184/185 917
Yu.G. Semenov1998低次元系でのMP結合エネルギーを理論的に計算PRB 57 6540
S. Takeyama1999バルクおよびCdMnTe量子井戸における磁気ポーラロンの研究MSE
M. Umehara2000BMPの理論的な研究PRB 61 12209
M. C. Debnath2000概略JAP 87 6457
M. Umehara2003APFによる励起子局在を考えることによりMPの局在エネルギーを計算。実験結果をよく説明。PRB 68 193202
M. Umehara2003自己束縛励起子MPの理論的研究。現実的な定数を用いた計算から1K以下におけるFEMPの形成を否定。合金ポテンシャル揺動を考えることにより、FEMPの形成を予測PRB 67 035201
C.S. Snow2001(Eu,La)B6とEuOにおけるモット金属半導体転移と磁気ポーラロンの関係を述べる。PRB 64 174412
著者概略
PRL : Physical review letters PRB : Physical review B JOL : Journal of Luminescence JAP : Journal of applied physics JCG : Journal of crystal growth JPC : Journal of physics C MSE : Materials Science and Engineering B 世界の国・漢字略称 コヒーレントラマン散乱とインコヒーレントラマン散乱


磁気ポーラロン以外のCdMnTeにおける研究

仏仏
第一著者概略出版
G.R. Wagmer1973CdS中のMnスピンのスピン格子緩和を観測。PRB 8 3103
J. M. Rowe1974CdTe中におけるフォノンの効果を研究。PRB 10 671
J. A. Gaj1979CdMnTeのsp-d交換相互作用定数N0a=0.22 eV、N0b=-0.88 eVを導出SSC 29 435
Le Si Dang1982CdTeにおけるサイクロトロン共鳴を観測し、電子の有効質量me=0.096xm0およびホールの有効質量me=0.6xm0を求めるSSC 44 1187
A. Balazarotti1984EXAFS法によりCdTeとMnTeの結合長を観測PRB 30 2295
H. Krenn1985HgMnTeにおいて光誘起キャリアによるMnスピン強磁性配向を観測PRL 55 1510
B.E. Kremer1985CdMnTeにおけるマイクロ波長ファラデー回転を使ったEPRPRB 32 5591
D. U. Brtholomew1986磁場印加によるバンド間FRを観測。PRB 34 6943
F. Minami1987GaSe、AlAs / GaASs、CdMnTeを試料として用い、時間分解発光からフォノンによる励起子エネルギー緩和を研究。すべての試料において数百ピコ秒かかる励起子エネルギー緩和を観測JOL 38 84
D.D. Awschalom1987Cd0.8Mn0.2Teにおける光誘起磁化の研究。ポンプープローブ法を応用したスクイッドによりポンプ光により励起された磁化を直接観測。MP形成による磁化誘起を測定し、その形成時間を250psと求めた。またMP形成がMnスピンのスピン格子緩和時間により決まることを明らかにした。Mnスピンのスピン格子緩和時間を単フォノン放出プロセスから求めている。PRL 58 812
E. D. Isaacs1988スピンフリップラマン分光および磁化測定から最近接交換定数J/k=-6.1±0.2K、s-d交換定数αN=211±10meVを求めるPRB 38 1988
J. K. Furdyna1988CdMnTe研究のレビュー。超便利JAP 64 R29
V. Chab1988CdMnTeのバンド構造を理論的に計算PRB 38 12353
H. Krenn1989CdMnTeおよびHgMnTeの光誘起磁化に対する理論的解釈PRB 39 10918
G. Bastard1990CdMnTe量子井戸におけるスピンフリップ緩和時間の理論的研究PRB 41 7899
Xiaomei Wang199060TまでのFRを観測。第二近接交換定数J/k=-1.1Kを求める。PRB 41 1135
G. Bastard1990CdMnTe量子井戸における電子スピン緩和時間を理論的に研究。PRB 41 7899
R. Ferreira1991CdMnTe量子井戸におけるホールスピン緩和時間を理論的に研究。PRB 43 9687
E. D. Issacs1991150TまでのFR観測から、超強磁場における磁化の飽和を観測PRB 43 3351
S.I. Gubarev1991共鳴励起によるスピンフリップラマン散乱の起因について議論。電子が示すスピンフリップラマンを観測。PRB 43 14568
J. Frey1992Cd0.75Mn0.25Teにおける光誘起ファラデー回転の研究
T. Strutz1992磁場下におけるMnスピン緩和過程を観測PRL 68 3912
P. Peyla1992CdMnTe量子井戸のフォイクト配置におけるエネルギー準位を理論的に計算PRB 47 3783
J. F. Smyth1993概略PRL 71 601
M. Hirsch1993概略PRB 48 5217
P. Peyla1993CdTe/CdMnTe量子井戸の磁場下におけるゼーマン分裂を観測。低磁場においては結晶成長方向が量子化軸だが、磁場印加とともに磁場方向が量子化軸となる過程を研究PRB 47 3783
J.F. Smith1993ZnMnSe/ZnSe量子井戸における時間分解発光測定からのスピン散乱PRB 71 601
M. Hirsch1993共鳴励起によるスピンフリップラマン散乱が励起子準位を介していることを確認。PRB 48 5217
J. J. Baumberg1994ZnMnSe/ZnCdSe量子井戸における光誘起磁化をFPを用いて観測PRL 72 717
D.A. Tulchinsly1994概略PRB 50 10851
S.A. Crooker1996ZnMnSe系における光でのMnスピン操作をフォイクト配置におけるPIFRの歳差運動から研究。電子およびホールのスピン緩和が磁場に依存することを明らかにしている。PRL 77 2814
A.V. Akimov1997CdTeにおけるヒーティングの研究。マイクロ秒オーダーと、非常に長く続くPRB 56 12100
R. Akimoto1997CdTe/CdMnTe量子井戸における電子スピン緩和の井戸幅依存性から、s-d交換相互作用による電子スピン緩和を研究PRB 56 9726
S.A. Crooker1997CdMnTe量子井戸における光誘起ファラデー回転を用いた研究のまとめPRB 56 7574
R. Akimoto1998概略PRB 57 7208
R. Akimoto1998.12CdTe/CdMnTe量子井戸における磁化の複数光パルスによる磁化制御の実現。JAP 84 6318
A.V. Kimel2000室温におけるCdTeのスピン緩和過程をカー回転から観測。PRB 62 R10610
C. Camilleri2001n-およびp-typeドープCdMnTe/CdMgTe量子井戸におけるスピン緩和を研究。電子スピン緩和のMn濃度依存性、電子スピン緩和はMnとの交換散乱によることを明らかにしている。PRB 64 085331
W. Maslana2001CdMnTeにおいてファラデー回転の波長依存性を非常によく説明PRB 63 165318
Y. H. Matsuda2002電子サイクロトロン共鳴のMn濃度依存性を観測。Mn濃度の上昇とともに電子の有効質量増加。温度の上昇とともに有効質量増加PRB 65 115202
Y. H. Matsuda2002概略PRB 65 115202
Y.G. Semenov2002揺らいだポテンシャル中におけるホールスピンの緩和過程を理論的に計算PRB 66 113302
F. Teppe2003概略PRB 67 033304
A.V. Koudinov2003概略PRB 67 115304
D. Scalbert2004概略PRB 70 245304
C.J.P. Snuts2004概略PRB 70 115307
D. Scalbert2004p-doped CdMnTeにおけるソフトモードについて研究PRB 70 245304
C.J.P. Smits2004概略PRB 70 115307
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