アーミッシュの美しい生活風景は目を奪い、中でも共同作業として人力のみで納屋を建てるシーンは現代アメリカの中でこうした生き方をしている人たちもいるという感動があった。馬はああいう作業に使わないのだろうかという疑問もあったが。
ただ、最終的にジョン・ブックが事件を解決し、村を去る状況をいかなる意図を持って描いたのがいまいち読み取れない。現代文化とアーミッシュ文化は結局は相容れないということだろうか。
サミュエルとジョン・ブックの交わした「さようなら」はそれを意味するようにも思える。
イーライ・ラップがジョン・ブックに最後に告げた「英国人に気をつけろ」は、ジョン・ブックをコミュニティの異端な一員と見なしたジョークのようにも思えるが、それがジョークとして成り立つのはやはりジョン・ブックがあくまで異端者であ
るという前提をもたねばならない。
美しい音楽や風景には感じ入るが、そういった点で少々欲張りすぎて綺麗にストーリーが収拾されていないように感じた。