教師の引きこもり


T03JJ042 武藤由香里


 教師の引きこもりなどは児童・生徒の不登校に比べ、問題とされることは少ない。だが、教師もまた一人の人間である以上、さまざまなことに悩んでいるはずだ。


○中学時代に学級崩壊に近い状態を経験した友人に、当時の状況について尋ねてみた。

 中学三年の時、担任だった先生は温厚な人だった。生徒からも人気があり、相談相手となることも多いような、そんな先生だった。だけど、優しく、女性だったこともあり、その先生の授業を聞かない生徒が出てきた。それは妨害へと発展した。
 その先生は、突然学校へ来なくなった。一日目は風邪という理由だったけれど、そのうち理由もなくなり、入院したという噂を聞いた。
 私たちが卒業するまで、結局その先生は学校に来なかった。
 あとで、後輩に聞いてみたところ、その先生は、ストレスによる神経症を患い入院したそうだった。ストレスの原因は、紛れもなく私たちにあった。
 結局、他の先生からその先生の入院の理由を知らされることはなかったけれど、本当は言うべきだったと思う。



○前述の話とは別の、引きこもりになった先生と知り合いの高校の先生に話を聞いた。

 知り合いに中学の教師をしている人がいる。と言っても今は休業中だ。
 中学生には話が通じないやつがいる。こっちが一生懸命やっているつもりでも何も伝わらなかったりする。
 高校生になると話はだいぶ通じる。もっとも、高校にもよるが、それでも中学よりはいい。高校は結局自分の意思で通っている場所だから。
 とにかくその人は、生徒に一生懸命になって生徒を少しでもわかろうとして必死になって、自分がぼろぼろになってしまったんだ。
 必死にやって何も報われないと、だれでもつらくなる。不登校は不思議なことでもない。



○最後にその先生に、先生も学校に行きたくないときがあるか、またそれはどんなときか尋ねてみた。

 もちろん行きたくないときはある。
 これは教師ではなくても、普通のサラリーマンだって一緒だ。上司との折り合いが悪かったり、部下が言うことをきかなかったり、嫌になることもあるだろう。それが教師の場合は、生徒にかわることが多いだけだ。
 行きたくなくなるのはやっぱりそういうときが多い。体力的な辛さより、精神的な辛さだ。



*まとめ*
 私たち生徒は、教師も一人の人間であると言うことを忘れがちではないか。
 教師も人間である以上、完璧ではない。だが、私たちはどこかで教師に完璧を要求している。そうした意識が教師を追い詰めているのではないだろうか。
 教師と生徒がある程度の距離を保ちながら、コミュニケーションを深め、互いに個を認め合うことによってこうした問題は解決されるのではないかと思った。

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