外国人事件の現状
大きな都市に限らず、地方の市町村にも働くために一時的に滞在したり永住している外国人も多く見受けられるようになった。ただ、統計を見ても分かるように、日本における外国人人口の増加に伴い、当然犯罪数も増えるようになった。
経済力が強く、治安も比較的安定している日本はアジア各国からの出稼ぎのための移民者を多く受け入れているが、その中には不法入国者等、犯罪に関わる人々の存在がある。
外国人事件についての分類は以下のようである。
1.犯罪目的で日本に入って者の犯罪
2.日本で生活する中での犯罪
3.日本へ来て働くための犯罪
特にもともと犯罪目的で入国するような人々や組織は、これに対処する必要性が高く、またここ数年よくニュースでも見聞きするところである。
例えば、警察の用語の中の国際的職業犯罪グループという言葉のなかには、数年前に問題になった集団暴力スリをする韓国人グループや、香港爆窃団、台湾マフィア、コロンビアの麻薬カルテルなどがあり、犯罪をしてすぐに日本を離れることが多く(ヒット・アンド・ラン)、検挙に結びつけることが難しい。不法入国者に関しては中国が一番多く、これも「蛇頭」が関与しているようだ。
このような犯罪を専門として行うような組織があり、また捕まるのは常に末端の外国人でありしかも需要は少なくないため、組織自体を対象にした効果的な対処がなされない限り、決して外国人事件の数は少なくならない。
また最近日本の景気がよくなく、失業したりして金がなくなり、犯罪を犯してしまうケースもよく起こる。日本に来たはいいが、仕事がなく生活が苦しくなるようでは、治安の悪化の原因にもなる。包括的な対応が迫られる。
その他、被疑者・被告人、被害者の国籍が多様化するようになってきており、犯罪地も地方に拡散していること等が最近の傾向としてあげられる。
制度、文化の違い
また外国人被告人は、我が国の刑事裁判制度や手続きを知らないことが多い。捜査段階の取調べ時において、被疑事実を否認する傾向が多いのは、自分の置かれている立場をよく理解できていないことが理由の一つではないかと思われる。自国の刑事手続きとの違い、量刑の違い、犯罪に対する価値観の違い、文化の違いなどで様々な問題が多い。
アジアの一部では女性に対する性犯罪は相当の重罪であったり、麻薬等の薬物事犯で死刑になるところ、中国では公務員に袖の下を送り、長い勾留期間中に釈放してもらうケースもよくあるようで、通訳や接見に行った時に勘違いして「金が無い」などとわめく者もいたようである。
また日本で「強盗」にあたる場合でも、国によっては、「窃盗」であり、「強盗」はより程度の重い犯罪であることもあるようだ。
まずは通訳人を通して現行制度をよく理解させて、できる限り誤解の無いように配慮していく必要がある。
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