|
・日記03年11月4日
久しぶり再開、ここまでの9月以降の俳句思い出し。
先ず「名月や」
・名月や庭の草むら賑わいぬ ・名月や赤子を膝に団子喰い・名月や又来る年も眺め
たし ・名月やすすきに向いて風吹きぬ ・ 名月や三笠の山を照らしけり(天の原
ふりさけ見れば 春日なる 三笠の山に 出(いで)し月かも による)・ 名月
や五重塔の屋根照らす(03年9月8日ポーランド人と奈良の興福寺を歩みて) ・ 名月
や超高層の肩に出る(03年9月9日)
・ 巳は上に 鳥居注連縄(とりいしめなわ) 思いけり(巳は上に 己己(お
のれ、つちのと)下につき 已(すでに)やむのみ 中程につく より)
・ 真夏日に過労死聞きてあわれなり ・ 忙しや ああ忙しや 心消え(2003年9月13
日)・ 耳元に羽音を残し油蝉 ・ 蝉コオロギせめぎあいたる夏と秋
・ 萩愛(め)でん御萩(おはぎ)喰いけん月冴ゆる として濱田さんに贈呈
・ 秋雨や老犬ひたすら歩み過ぐ
・ 築十年軒の蔭から蜘蛛下がる
・ 赤ん坊這い這いの先若葉哉(注:波多野爽波「赤ん坊這ふにまかせて初景
色」)
・ コンコルド降りて魂(たましひ)空の上(注:中原道夫「飛込の途中たましひ
遅れけり」)
・ 盆の雨(あめ)天より来るや母のたま
・ 冬湯船手足浮かせて子宮哉(以上2003年10月6日)
・ 思い出し(金沢):土手蛇籠(どてじゃかご)そろりそろりと川泳ぎ
・ 思い出し(金沢):切子(キリコ)ふるえ母の魂(たま)飛ぶ日本海
・ (推敲):この道に旅人一人朝の春(下五を「春の朝」から直す)
・ 山しぐるトッカータとフーガ四畳半
・ アルプスや雪細胞にしみいりぬ(みゆき・修夫妻がアルプスに行くと聞き
て)
・ 秋セーヌ淀川シテ島中之島(2003年10月10日イメージ)
・ 四阿(あずまや)に荷風の吹くや拙政園(蘇州にて永井荷風を思い出す)
・ 花器手触り先師を想う秋の暮(中原瑞子様より先師・吉晴先生の遺品花器を
頂きて、2003年10月12日)
・ 青戸室カールブッセの詩を想う(山の彼方の空遠く・・2003年10月13日)
・ 歩みゆく法然院や墓の秋(濱田ひとみさんが法然院に行った様子を聞きて
2003年10月14日、以下も詠む)・ 東山衣更えして秋の院
・ 秋の塵心より払う白砂壇(びゃくさだん)・ 法然院講堂より漏る秋の笛 ・
秋の朝アートも載るや池の石・ 苔むしぬビロード秋の陽(ひ)法然院
・ 秋深し諸鳥(しょちょう)舞いけり共生(ともい)き堂・ ススキゆれコオロ
ギ鳴くや法然院(以上8句、法然院2003年10月14日)
(2003年10月19日琵琶湖ホールでアンサンブルヴォーチェのバッハミサ曲を聴く)
・ 秋の午後アンサンブルヴォーチェバッハミサ ・ バッハミサ琵琶湖ホールや午
後の秋・ バッハより湖(うみ)に流るるミサの秋(注:バッハ=Bach=小川)
・ バッハミサ寄せては返す秋の波・ バッハミサ聖家族教会へ秋届け(注:聖家
族教会=スペイン・バルセロナのガウディ―設計のサクラダ・ファミリア教会、未だ
建設中の壮大な教会) ・ バッハミサ天地をつなげホール秋 ・ バッハミサ時空
を越えて秋津島(注:秋津島=日本の異称)・ バッハミサパロディーもあらん秋の
夕 ・ バッハミサ我が同胞(はらから)が歌う秋・ バッハミサ思い吐き出し秋歌
う・ バッハミサアルト響くや秋マリア(注:この日のアルトは福原寿美枝さん)・
意味知らず秋バッハミサ有り難し・ 有り難やバッハミサ聴く秋アーメン・ バッハ
ミサあき(秋、飽き)神妙(しんみょう)に仏教徒・ バッハミサなおしみじみと秋
心 ・ 至福秋(しふくあき)琵琶湖畔にてバッハ聴く・ バッハ聴く琵琶湖ホールや
小蜘蛛首(以上琵琶湖ホールにて)・ 行く秋や近江の国でバッハ聴く(注:行く春
を近江の人と惜しみけり 芭蕉)
・ 義仲寺や時雨れてバッハレクイエム
・ 千年を乗り越え時代祭かな・ 歴史人(れきしびと)顔見世(かおみせ)時代
祭かな・ 御所神宮つなぎし時代祭かな(以上「時代祭」三題)
・ 夕陽あびススキのゆらと手招きし(2003年10月29日あずまや「若竹」にて)
・ (短歌)明治にも京に留まる冷泉家一人和歌の家を守りぬ
・ 顔見世や日の本の芸のありどころ(以上2003年11月2日)
・ 宍道湖や雲間の夕日黄金波(こがねなみ)(テレビで宍道湖に沈む見事な夕日
を見て)
・ 時雨音(しぐれね)や傘に聞きつつ落ち葉踏む
・ ため息や正倉院展秋の奈良
・ 奈良町や秋町並みに人の波
・ 懐かしや閉じし日吉館(ひよしかん)秋の雨
・ (575)・歴史とは心高ぶる物語(注:歴史=History=Hi−Story)
・ 物語組み込みわが住まい哉(以上2003年11月3日)
|