RNAiの概要
RNAi(RNA mediated interference)とは、「dsRNAが生体内のmRNAの翻訳過程に干渉することで欠失変異体様の表現型が観察される現象」である。
線虫C. elegansにおいて1998年に発見され、その後ショウジョウバエ、プラナリア、マウス、培養細胞系などに広く応用されている。
dsRANの合成の概要
これまでに私が行ってきたdsRNA合成のプロトコルを以下に紹介する。
標的遺伝子のcDNAをpBluescriptベクターにサブクローンした状態をテンプレートとしている。
小原研のcDNAライブラリーの場合、ファージからin vivo Excisionで追い出したプラスミドは、pBluescriptベクターのSac
I とKpn I 部位にcDNAが挿入されており、そのままdsRNA合成のテンプレートとして用いることができる。
酵母one-hybrid及びtwo-hybridスクリーニングにより単離されたクローンは、cDNAは両末端にXho
I 部位を持ち、pACT2ベクターのXho I 部位に挿入されている。dsRNAの合成には、Xho
I で切り出した後、pBluescriptベクターのXho I 部位に入れ替える必要がある。
| step 1 鋳型の増幅 pBskベクターに挿入したcDNAを、M13(RV)及びM13(-20)プライマーで増幅する。 |
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| step 2 in vitro 転写 M13プライマーで増幅したcDNAを、T3及びT7 RNA polymeraseを用いて転写させる。 |
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| step 3 アニーリング それぞれの転写産物をアニーリングさせる。 |
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| step 4 インジェクション 合成されたdsRNAを線虫へ顕微注入する。 |
線虫に用いる場合、
1)合成したdsRNAを生殖巣に直接顕微注入するインジェクション法
2)dsRNA溶液に線虫を浸すソーキング法
3)dsRNAを合成できる大腸菌を餌に用いるフィーディング法
が開発されている(詳しくはRNAiに関するイロイロを参照)。
dsRNAの干渉効果はインジェクション法が最も大きいとされ、我々の研究室ではインジェクション法だけを行っている。
以下のプロトコルも、インジェクション法に用いることを前提として書かれている。
→ step 1 鋳型の増幅へ進む
→ テキスト版はこちら。