snip-SNPs SNPマッピング


1塩基多型、SNP(single nucleotide polymorphism)を持つハワイ産CB4856を用いて、PCR、制限酵素処理を行い組換え 率を計算することで、変異体の原因遺伝子をマッピングする方法。
 
1. primerの設計
 
 ・PCRして500〜1000bpくらいの大きさになるように設 計。
  SNPに関するデータ(位置や使用できるprimerな ど)は 
   http://genome.wustl.edu/projects/celegans/index.php?snp=1 
  を参照。wormbaseにも記載あり。
 
  例えば第1染色体のSNP、W03D8(position -5.6)について調べる場合
   cgaacttttatccgtcaccg
   caccccaattaatctgtgcg
  を利用。
 
 ・最初はどの染色体にあるかを決めるため、以下の SNPについて調べる。
染色体 SNP position
LGI W03D8 -5.6
VF39H2L 2.94
LGII Y51B9 1.44
LGIII F56C9 -0.72
ZK1098 0.5
LGIV D2096 3.7
LGV C13D9 -2.3
LGX F45E1 -0.76
  
 ・染色体を決定したら、各染色体の両端について組換 え率を調べる。
染色体 SNP position
LGI F56C11 -19.75
T07D10 13.69
LGII T01D1 -18
F15D4 13.4
LGIII T17H7 -26.33
Y75B8A 15.77
LGIV Y66H1A -24.93
Y105C5 14
LGV F36H9 -18.9
F38A6 25.19
LGX F11D5 -11.1
C33G3 15.42
 ・染色体のおおよその位置が決まれば、さらに細かく SNPを調べてマッピングを進める。
 
2. 虫の交配、回収
 
 ・目的の変異体とCB4856を交配させる。
 
 ・F1を一匹ずつ個別のプレートに移す(10〜20匹くら い)。
 
 ・F2の中から変異体の表現型を持つものを一匹ずつ個 別のプレートに移す。
  (このプレートを1つのlineとして組換え率を算出 するので、多いほうが確実性が増す。)
 
 ・コントロールとしてN2とCB4856も増やしておく。
 
3. DNAの回収、PCR
 
 ・1.で回収した虫がプレート一面に増えた後、lysis buffer(ProK 100 ug/ml)を400 ul入れて1.5 mlチューブに回収。
   (大腸菌が気になるときはM9 bufferで3回ほど洗ってやると良い)
 
 ・虫を入れた1.5 mlチューブを55℃でO/N処理。
 
 ・これをテンプレートとして1 ulをPCRに使用。
※PCRがうまく行かないときはEtOH ppt.をするか、テンプレートを希釈して加えると良い。

 

 ・EX Taqを用いてPCR。
条件
94℃ 15 sec.
56℃ 1 min.
72℃ 1 min. 以上を35 cycle
72℃ 10 min.
 ・制限酵素処理。
  PCR産物に制限酵素とbufferをtotal 20 ulになるように加える。
※場合によってはover nightで処理をする。

 

4. 組換え率の計算
 
 ・3.で制限酵素処理したサンプルを泳動。その結果、 バンドパターンがN2型かCB4856型かを見て、表を作ると簡単に調べることができる。
 
  例
line/SNP F56C11(-19.75) W03D8(-5.6) VF39H2L(2.94) T07D10(13.69)
1 C C/N N C
2 C/N C/N N N
3 C C N C
4 C N N C
C: CB4856型  N: N2型
 
  上の例からすると、目的の遺伝子はN2型の多く現れ るVF39H2Lの近傍にあると考えられる。
 
 ・1つのSNPが決定したら、次は近傍にあるSNPを使っ て、さらに解析を進める。

文責:ADA


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