夾竹桃



 夾竹桃の下を行きながら   夾竹桃には
  「きれいな お花」       私の大切な恋の思い出があって     
 私がいうと            走る車の中からでも
 私が抱くものは         私の目はいち早くこの花を見つける
 自分のはなをゆび指した    「きれいな 花ね」
 耳とか 手 足          そのたびに私はつぶやき
 身体についての名詞を     かたわらにいる人からは やはり
 覚えはじめたばかりだった   この幼いモノのような
                    違った返事がかえってくる
                
(高田敏子)



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