私のお気に入りの本を紹介していきます。
青の炎 (貴志祐介/角川書店)
<あらすじ>櫛森秀一は高校2年生。父とは死別していたが、母と妹と幸せな毎日をおくる…はずだった。秀一たち3人の幸せを脅かしたのは、母親の再婚相手。母とはとうに離婚しているにもかかわらず彼らの家に住みつき、定職にも就かずやりたい放題。秀一の憎しみはやがて殺意に変わり、彼を完全犯罪の遂行へと駆り立ててゆく。現代日本版「罪と罰」。
<感想>読み終わって涙が止まりませんでした。「切ない」としか言いようがない、そんなかんじです。秀一は、大好きな母と妹と幸せに暮らしたかっただけなのに、そんな当たり前の希望を持っていただけなのに、結局彼は破滅へと追いやられてしまいます。母と妹を守るために、そしてまた自分を守るために殺人を犯してしまう少年。家族の絆とは、正義とは何かを改めて考えさせられる一冊です。
quater mo@n (中井拓志/角川ホラー文庫)
<あらすじ>1999年9月、岡山県久米原市では奇妙なことが起こりはじめていた。地元の立見台中学校の生徒・教師数名が立て続けに遺体で発見されたのである。自殺体も他殺体もあるが、唯一つ共通点があった。それは、現場に残された謎のメッセージ「わたしのHuckleberry friend」。果たして彼らの死が意味するものとは?そして謎のメッセージとは?
<感想>コンピューターにのめり込んだ中学生達が、チャット中に生じた凶暴性を現実世界にまで持ち出し、同級生を殺したり自分の命を立ったりしてしまう、というショッキングな内容で夢中になって読みました。「僕達はネットの世界と現実世界の区別がつかないわけじゃない。ただネットの世界の方が好きなだけなんだ。」という一節が非常に印象に残っています。現実にこう感じている少年たちも少なくないと思います。また、この本の中には、生徒からの酷いいじめに遭い、精神を病んでしまう若い女性教師がでてきます。これは、非常にリアルで現実にも十分あり得ると思ったので、教育問題を考えるきっかけになりました。
