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| 書名 | 作者 | 感想 |
彩霧![]() |
松本清張 | 松本清張の推理&金融小説。昭和30年代の社会状況と生活ぶりを現代と比べると、ギャップがあって楽しめた。まだ100円札があった時代、カレーを100円で食べられるのには驚いた。今の物価のだいたい10分の1だ。数千万円とか数億円とか登場してきても、感覚はその10倍だから、スケールは大きい。 具体的な話の内容は、銀行の不正を掴んで銀行のお金を横領した銀行員が殺害され、その友人が金融業界の内幕を暴いてゆくものだ。特にはらはらどきどきもしない内容だったので、わたくしの評価は中だが、いつの時代でも、金融業界(お金の集まるところ)には暗い話が出てくるのに辟易する。制度として改善できないのだろうかと思う。 |
雪国![]() |
川端康成 | 絡みに絡まった人間ドラマ、歴史小説を読んでいると、フィクションの本が読みたくなってしまう。何も考えずに本を読みたいな、という気分になってしまうのだ。歴史小説を読んでいると、旧字体や難しい漢字が立ちはだかってきたり、複雑な人物関係や急展開する場面をおさらいするのに頭をフル回転させるからだ。本から目をはずしても、頭の中はテストを受けているとき以上働かせているように思う。それだけ史実は面白く、また、歴史小説を読むことで記憶の底に沈んでいた日本史・世界史の一片を思い出すことは楽しいが、血と血の通った話に接してばかりいるとその濃さから一歩離れてみたいとも思う。まったくわたくしはわがままですね。 ということで手にとったのは、川端康成の『雪国』。ノーベル賞はカーネマンだけにあらず、川端康成も文学賞をとっているんだぞ、ってわけではなく、わたくしは卒業までに『雪国』を読破したいとひそかに考えていたのだ。というのも、小学校のとき「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」という冒頭の文章に惹かれて読んでみたものの、さっぱりわからずつまらなく、断念したいきさつがあったからだ。当時、『二十四の瞳』は面白かったから、多分面白いだろうと何にも考えずに読んだらさっぱり理解できなかった。そのため、いつかは読破したいなぁと燻りつづけ、今、火がついたのだ。 淡々と男女の情と日本の風景をつづっている話は、大学生になったわたくしにも共感するまではいたらなかった。作者のメッセージを読み取るにも、もどかしさを感じるし、劇的な場面もなく話が進んでゆくのだから、期待も興奮も得られない。登場人物の島村と駒子それぞれの思いにさえも、しっかり感情移入できず心残りに思う。彼らは何を思い生きていたのだろうか。駒子はフィアンセ同然だった男の死をどのようにとらえていたのだろうか、疑問は残る。数年たったらまた読んでみようと思う。 だが、淡々とした話でも、場面の情景は想像力を発揮させるに十分だった。小さな田舎の温泉場が山にはさまれるようにあって、人々の地道な生活と芸者の華やかさと、汽車や火事や天の川といった風景がきれいにちりばめられていたように思う。話の本質がわからなくても、川端康成の美の感覚、想像力をそのまま受け入れて読むことは楽しいと思う。作者の想像力の豊かさに触れることは、ノンフィクションの良さのように思った。 |
| 日本語と日本人 | 司馬遼太郎 | 対談集。日本語がいかに、暗黙知中心的なハイコンテクストであるかがわかり面白かった。何気なく使っている「おかあさん」という言葉が、明治になって政府によって作られたのは驚きであった。日本語教師を目指す友人によれば、日本語は日々日本語を生み出し、捨ててゆくものだそうだ。面白い言語である。しかし、これによってわたくしたちは、中世の文学を気軽に読むことはできない・・・。日本語がどこから来たのか、これを知ることで日本人はどこから来たのかがわかる、日本人の歩みに想像力をかきたてられた一冊。 |
| 女たちのジハード | 篠田節子 | 就職活動中に読んではいけない。 |
| 水滴 | 眼取真 俊 | |
| 模倣犯(上・下) | 宮部みゆき | 総ページ数1400ページ超!多くの登場人物が話を盛り上げ、そして複雑にしている物語である。サスペンス小説に特有な悪・正義という構図さえはっきりしているようには見えず、被害者が加害者の面を持っていたり、加害者が被害者だったりと人間の強さと弱さを両面からしることができたと思う。 一つ感じたことは、“事件”によく関わるマスコミと警察は、結局何もできる力はないんだなと思った。限られた範囲内、あるいは信念をもたない中での行動に過ぎないのではないかと思った。真の意味で貢献とか、援助とか支援といったことは社会の中で少ないのだと感じたのだ。残念なことだとは思うが、決してこれが改善されないことはないとは思う。わたくしは、たとえば社会構造を変えるのも方法だと思う。 |
| ハリー・ポッターと秘密の部屋 | J・K・ローリング | ハリー・ポッターシリーズの第2段。「賢者の石」を読まなかったはたまたまこの本が家にあり、世界で数千冊が売れ、映画化にもなったハりー・ポッターに興味はあったので読んでみた。感想:つまらなくはない。話の本題に入るのが全18章中10章に入ってからっていうのは引きのばしすぎだと思い、この点を減点した。9章までのお話もラストへ続く段階で効果的に使われていたけれども、読者にとっては話の方向性が分からないので最初は??と興味を持続させるのは難しかった。しかし、それ以上に感心したのは、作者の想像力の豊かさ。この本は、わたくしにとっては、大の大人が子供地味たことを・・・と少々思いたくなる内容であるが(子供向けの本だから当然だけど)、自身の想像力をハリー・ポッターとして完成させたことは感心するところであった。もちろんなにか参考にしているのはあるのだろうけど・・ |
| 三本の矢(上・下) | 榊 東行 | 話の展開が巧みで犯人は誰なのか、悪玉はどいつなのか分かるまできどきし続け、そしてなんと言っても話の端々に出てくる政治と経済の話が楽しめた。主人公が言っていた民主主義と資本主義のアプローチの差は面白かった。最近読んだ中でも、読みやすい本だった。読むべし。 |
| 歴史と風土 | 司馬遼太郎 | 本と関係ありませんが、茨城の県民性は、飽きっぽい、忘れっぽい、怒りっぽいらしいです。全然誉め言葉になっていませんね(怒)。当たっているのかも・・・ |
| 初恋 | ツルゲーネフ | 純文学、純文学。読んだきっかけは、たまたま母の実家にあった漫画州を読んでいてその登場人物高原由紀がこの本の後ろにナイフを隠していた、っていう場面があったから手にとったのだが、内容は漫画の内容とは全然違った。漫画のほうは70年代?の不良さんの行動がつぶさにかかれていて面白い。暴力シーン満載。母お勧めって言うのもこれまた面白い。母には兄弟がいないのに全巻そろっているところがなお面白い。が、ここでは於の感想。この本がいいたいことはわかるのだけど、なんかあんまり共感できなかったりする。共感できるまでに成長したいと思う一冊。 |
| 火車 | 宮部みゆき | |
| 心はどのように遺伝するか | 安藤寿康 | 遺伝の働きについて生物学ではなく遺伝分析学からかかれた本。遺伝子が心の動きにどのような働きをするのか、という点から触れているので面白い。遺伝分析学は、遺伝の働きを調べる学問で、例えば、100%遺伝子が同じである一卵性双生児と遺伝子を50%共有している二卵生双生児の行動を調べ、もしある行動が一卵性双生児では相関が高く、二卵生双生児では相関が低かった場合、その行動が遺伝子によって左右されると決定付けることができる。筆者は研究を通して、遺伝子は直接人間の行動を支配するわけではなく、環境による影響や環境と遺伝子の相互作用でも我々の行動が生み出されると結論付けていた。病気を生み出す遺伝子をもっていたとしても、外向性の遺伝子をもっていたとしも、環境によって非環境的な要因によってそれが発現することはないのだ。遺伝子から人間の行動をみつめていて、私は遺伝子の大きさをみせつけられてしまった。 |
| 開き過ぎた扉 | 石川達三 | 内藤という1人の青年医師の生活と彼の出生を通して性についての考え方が書かれてある。内藤をはじめとする彼を取り囲む人物の血縁関係はとても複雑であり、作者はこれを良しとはしていない。この本は訓戒めいているが、私が関心を持ったのはこの本が書かれたのが30年前だということである。当時も現代とあまり変わらないのではないかと感じたが、本当のところは私にはよく分からない。本に書かれた時の社会の影響が出ているところは興味深かった。 |
| オー・ヘンリー短編集 | オー・ヘンリー | 「最後の一葉」や「賢者の贈り物」等で知られるオー・ヘンリーの短編集。一つ一つの物語の終わりには、必ずオチがついていて感動や驚きを与えてくれる。作者自身が獄中の中で書いたというのが信じられないくらいに、ヒューマニズムあふれた日常生活の中の1場面を切り取っている物語が多いと思った。 |